みやぎ登米支部・「そうそうの杜」活動日誌 NO.18

社会福祉法人「そうそうの杜」は、被災地障がい者センターみやぎ登米支部を拠点にして、地元グループ「ハグハウス」とともに登米市や南三陸町の仮設住宅での移動カフェをしながら個別支援活動をしています。
「そうそうの杜」・東日本大震災派遣報告書 NO.18
日時:2011年9月18日(日) 天気:晴れ
報告者:I
9:30~13:00 吉野沢団地仮設にてカフェ
13:00~16:30 童子下仮設にてカフェ
17:00~仮設データ入力
活動した上で感じたこと
 吉野沢団地仮設にて社団法人アジア協会アジア友の会の絵を描くイベントと合同で移動カフェを行う。
9:30スタートと時間的にはいつもよりかなり早い時間から始めたが、イベントが有ることもあってか初めからたくさんの方が訪れてくださる。参加者は高齢の方が中心で子供たちも多い仮設と聞いていたが今日はキャンプがあるとのことでほとんど見かけず。
 Mさんが話を伺った方に気になる方がおられた。震災前、大工をされていた独身の方で被災後全てを失い自暴自棄になり、ガレキの山に残っている酒瓶を拾って飲めない酒を飲んでおられたところボランティアで水を届けに来た青年に出会う。元々若者に対していいイメージを持っていなかったが若者の中にもこういう若者もいるのかと気付きそれをきっかけに酒を絶ち、前を向いていこうと思ったが、かといって何をすればいいのかも分からず家にこもっているとのこと。目が充血しており精神的にかなり不安定になっているように感じたとの事で要見守りの方として今後も継続して様子を見ていく。
 この仮設は住宅が立ち並んでいる中にある仮設で周りには普通の住宅がたくさんある。仮設以外の住民からの声として、家は残ったが被災していることは仮設の人たちと同じなのに物資の供給やボランティアなどからの支援も仮設ばかりに行っているという不満もある様子。カフェをするときは仮設にとらわれず周りの人たちにも声をかけて参加してもらうことも考える必要がある。
 また、仮設住宅の周りにベンチがあれば、高齢者等住民が外に出やすくなると思われるので、ベンチを購入したいが、仮設住宅の人自身が作れるのであれば、空いている時間の活動としてもよいのではないかということで検討していく。
感じたことを改善・向上させるのに必要なこと
 何度かカフェを行っているところでは参加される人はいつも参加されるが、参加されない人は全く参加しない傾向があるのでそういう方にも目を向けていく必要がある。
備考
鍼灸師のHさん20日登米拠点に来られる。21日、名足仮設にてマッサージのボラ(9時~11時半)

みやぎ登米支部・「そうそうの杜」活動日誌 NO.17

 社会福祉法人「そうそうの杜」は、被災地障がい者センターみやぎ登米支部を拠点にして、地元グループ「ハグハウス」とともに登米市や南三陸町の仮設住宅での移動カフェをしながら個別支援活動をしています。
「そうそうの杜」・東日本大震災派遣報告書 NO.17
日時:2011年9月17日(土) 天気:くもり
報告者:I
9:00~12:00 港地区仮設調査(Oさん)
12:00~17:00 童子下仮設にてカフェ
活動した上で感じたこと
 午前中、前日訪問し気になっていたOさんの再調査のため港地区仮設に行く。
本人の姪に当たる方にお話しを聞くことが出来た。65歳で聴覚障害があり、しゃべることが出来ず手話も出来ないとの事。コミニケーションはジェスチャーでとっておられ日常生活は問題ないとの事。
震災後は引きこもりがちで高齢であることもあり、体のことや今後のことを気にされている。日中活動の場、あるいは内職でもいいので何か仕事が欲しいとの事。最近出来た入谷障害者仮設というところを利用することも検討するとの事だったので、どういうところなのか調査の必要有。
午後から童子下仮設にてカフェを行う。この仮設は17戸の小さな仮設でほとんどの方が高齢者。今回来られた方の中には94歳の方もおられた。
こちらの仮設でカフェを行うのは3度目ということで親しく声を掛けてくださる方もおられる一方で茶なんか飲んでる暇はねぇと言われる方もおられた。最初のほうは人数も少なかったが、時間がたつにつれ参加される方も増え満席に。話の内容は津波のことや今の生活今後の生活の話が多いが皆さん表情明るく、笑い声も多かった。話をすることで気持ちが落ち着いていっているようにも見えた。
結局、予定時間を過ぎても盛況で終わる気配を見せなかったが、こちらの都合で切り上げる。こちらの仮設でもつき1回程度で定期的に行うことをつげると皆さん楽しみにされている様子だった。普段はほとんど家に閉じこもりっきりで外に出ることは無く、こういう機会があると助かると皆さんはなされていました。
感じたことを改善・向上させるのに必要なこと
 今日のカフェは13:30から行ったが、こちらの習慣ではお茶っこは15時からするらしく、確かに参加する方が増えたのもこの時間だったため、時間の設定もみなおす必要があるかもしれない。しかし、これからの季節暗くなる時間も早くなる上、引き上げる時間も遅くなるので難しい部分もある。
 高齢者が多くいる仮設では外に散歩に出たくてもベンチなどの休憩する場所が無いため、億劫になり外出しないというケースも多いと聞く。そういうものを設置することで住民同士のコミニケーションも増えるように感じる。
備考
 Tさんより移動カフェのマニュアルをいただきました。FAXしますので新しく来られる方は読んで把握しておいてください。

みやぎ登米支部・「そうそうの杜」活動日誌 NO.16

社会福祉法人「そうそうの杜」は、被災地障がい者センターみやぎ登米支部を拠点にして、地元グループ「ハグハウス」とともに登米市や南三陸町の仮設住宅での移動カフェをしながら個別支援活動をしています。
「そうそうの杜」・東日本大震災派遣報告書 NO.16
日時:2011年9月16日(金) 天気:晴れ
報告者:I
9:00~12:00 港地区仮設調査・Mさん宅にイスを届ける。仮設調査
12:00~16:00 気仙沼・陸前高田視察・ハグハウスで定期カフェの手伝い
16:00~18:30 Wさん送迎 本吉町総合体育館
活動した上で感じたこと
 午前中、港地区の仮設調査とアンダンテさんのほうで先日渡せずにいたイスを志津川高校仮設のMさんに届ける。港地区の仮設はNPO法人グローバルヒューマンというところが入っており、主にガレキ撤去系のボランティアをされているようだが、毎週火曜日と金曜日には炊き出しなどもされているとの事。
 そのほか仮設の掲示板を見ると散髪やマッサージ、送迎のサービスも入っているようでとりあえず必要とされているものはそろっている感じ。
 住民の方にも笑顔がよく見られ明るい雰囲気を感じた。自治会長さんに障害のある方はいらっしゃいますかと尋ねるといないときっぱり話されるが、住民の方に話しを聞くといると話される。再度自治会長さんに伺うとああそういえばおったなという感じで思い出されるがはっきりとは分からない様子。名前はOさんでしゃべることが困難で食事の解除も必要な方とのこと。詳細は分からなかったので今後再調査の必要あり。
 カフェに関してはたまにお茶っこをしていると話され、こちらがすることに関しても快く承諾していただけた。 今日のOさんのケースのように一度話しを聞いただけではわかからないことも沢山あるのでカフェなどを通じ何度も足を運び確かな情報を得ることが重要だと感じた。
 志津川高校仮設のMさんにイスを届ける件は午前中不在だったが午後再度尋ねるとおられようやく届けることが出来た。とても喜んでくださっておられたとの事。
Wさんは今日は遠足だったとの事で本吉町総合体育館から自宅までの送迎で初めて出会ったが笑顔で挨拶してくださり、缶コーヒーまで振舞ってくださいました。被災され仮設で暮らされているにもかかわらずと申し訳ない気持ちになりましたが、Wさんの気持ちをふいにするのも申し訳ないように感じありがたくいただきました。遠足も楽しかったと話され、18:30ごろ無事平貝仮設に帰宅。
感じたことを改善・向上させるのに必要なこと
 情報共有のための資料を早急に仕上げ活動に無駄な動きが出ないようにしていく。
パソコン上で情報が共有できるようにしたいとTさんから話があり、共有フォルダのようなものがあればと考えています。
 詳しいことが分かる方情報提供していただけたらと思いますのでよろしくお願いいたします。
備考
 登米拠点の常駐スタッフ(現地の方で)をハローワークで募集するという話も出ています。

9月10日の街頭募金

9月10日の街頭募金は28人の方にご参加いただきました。
募金額は63,635円となり、3月19日からの合計は1,480,306円になりました。
肌寒いこともあった当初から暑い夏をすぎ、今もまだ残暑が厳しい中、参加くださったみなさん、
ほんとうにありがとうございました。
そして、募金してくださったみなさん、ほんとうにありがとうございました。
街頭募金は毎月第二週、第四週の土曜日に計画しています。
次回は9月24日です。
なにとぞみなさんのご参加をよろしくおねがいします。

みやぎ登米支部・「そうそうの杜」活動日誌 NO.15

社会福祉法人「そうそうの杜」は、被災地障がい者センターみやぎ登米支部を拠点にして、地元グループ「ハグハウス」とともに登米市や南三陸町の仮設住宅での移動カフェをしながら個別支援活動をしています。
「そうそうの杜」・東日本大震災派遣報告書 NO.15
日時:2011年9月15日(水) 天気:曇り
報告者:H、I
10:00~12:00 沼田仮設2のYさん宅に行き風呂バンス回収・その後仮設調査
             志津川高校仮設のMさん宅に行き頼まれていた物資を届ける
12:00~17:00 升沢仮設にてカフェを行う
活動した上で感じたこと
 午前中沼田仮設2におられるYさん宅に行き、以前お試しで預けていた風呂バンスを回収しに行く。しかし、まだ気温が高くシャワーのみで過ごされており風呂バンスは使用されておらず。他に使いたい人がいれば先にそちらで使ってくださいと言われたため一旦回収させていただく。
その後沼田仮設の調査を行い、数名の方にお話を伺うも遠慮されているのか本当に大丈夫なのか分からないが、特に困ったことは無いと話される。
 午後からは升沢仮設にてカフェを行う。この仮設には社協の被災者生活支援センター歌津サテライトセンターというところが入っており、事前にカフェの承諾を得、仮設住民に告知されていたため15名くらいの方が集まっておられた。
 場所は集会所を借り、住民の方々はわれわれの到着前から楽しみに待っておられた様子であった。平日の日中であったためか、高齢の方が中心であったが後半には20~30代の方も参加されていた。
 この升沢仮設はいろんな地域から来られている方々が集まっており自治体も最近出来たばかりということでまだ余お互いについて知らないことが多いのでカフェを開いてくれると交流が持ててありがたいと話されていた。
志津川高校仮設のMさん宅に以前から頼まれていたイスを届けに行くも、不在のため届けられず。明日再度訪問し届ける予定。
感じたことを改善・向上させるのに必要なこと
 カフェでは周りが楽しく話をされていても、中にはスタッフが気付かず誰とも話さず一人で座っている人も見受けられたので、話を聞くときは全体の状況の把握もしながら話を伺う必要がある。
また、情報を収集することも必要であるが、今回のように入居されたばかりで色々な地域から来られている仮設では住民の方同士が話をし交流できるような雰囲気を作っていくことも必要かと思われる。
備考
 ハグハウスにこちらで所有しているフォーマットのUSBを本日お渡しする。

みやぎ登米支部・「そうそうの杜」活動日誌 NO.14

社会福祉法人「そうそうの杜」は、被災地障がい者センターみやぎ登米支部を拠点にして、地元グループ「ハグハウス」とともに登米市や南三陸町の仮設住宅での移動カフェをしながら個別支援活動をしています。
「そうそうの杜」・東日本大震災派遣報告書 NO.14
日時:2011年9月14日(水) 天気:曇り
報告者:H、I
10:00~12:00 平貝仮設Sさん宅訪問 波伝谷仮設Mさん宅訪問
12:00~17:00 ハグハウスにて会議 Oさんも加わる
活動した上で感じたこと
 午前中、平貝仮設へ前日訪問し不在だったSさん宅を訪問する。息子さんは不在で父親のみおられ話を伺う。息子さんは障害がありそうだが父親はその認識が余り無い様子。手帳は持っていると話されるが種別は分からないとの事。息子さんの特徴を伺うと漢字の読み書きや計算が得意、話すときは方言は使わず標準語で話すなど自閉症の傾向が強いように感じられる。
息子さんは正社員として働いており日常生活においては特に問題はないとのこと。以前は電車が好きであったが現在は自転車に乗っておられ休日なども自分ですごすことができているとのこと。
家族構成は両親、本人、兄二人で父親以外は働いているとの事。父親も現在年金受給の手続き中との事で経済的には緊急性を感じず。現在困っていることは息子さんと母親の送迎して欲しいとの事で送迎をしてくれるところがあれば自分(父)も働きたいとの事。父親は息子さんに車の免許を取ってほしいと思っているようであるが、今日の聞き取りでは難しそうな印象を受ける。ミーティングにてこの件について検討した結果、緊急性は無いとの判断で要見守りとなる。
午後からはハグハウスにて情報の共有についての会議を行う。以前からハグハウスさんより頼まれていたことで今日新しく作ったフォーマットを見てもらう。中身としては仮設に誰が住んでいるか分かる具体的な見取り図、仮設の写真が添付された報告書。ある程度できてきているもののまだ全てではないので早急に仕上げる。又、現時点のデータの入ったものをUSBでハグハウスのほうに渡すことになった。
 登米拠点内での話し合いやデータ整理が出来ていない状態のまま、ハグハウスの方に行き活動していては一向に動きが進まない。なので週に1度は時間を取り、会議の場を設ける必要があるとの話がでる。登米拠点に戻りOさんと話しをし、火曜日あたりに1日はみやぎとハグハウスと動きを分けて会議やデータ整理をしていくほうがいいと結論が出る。
 火曜日はハグハウスも定期のハグハウスでのカフェを行っている。みやぎの方ではS君の送迎が決まっているので集まって行動しても動きづらいので火曜日がいいのではという結果に。明日ハグハウスの方に提案。
感じたことを改善・向上させるのに必要なこと
 データの共有についてはハグハウスのみならずこちらが活動するに当たっても有効なものであるので早急に完成させる。また、カフェを開いたかどうかなどの細かい情報もいれてはどうかという案も出ており他にもアイデアがあればフォーマットの中に追加していき活動しやすいようにしていく。
備考
 南三陸の仮設が載っている地図の中に間違った住所のものもあるため随時修正していく。
 また、竹川原1、竹川原2のように同じ地名の仮設があっても距離が離れている仮設があったり、逆に竹川原2と田尻畑が近いということもあるため地図においてももう少し分かりやすいものに変えていく必要がある。

みやぎ登米支部・「そうそうの杜」活動日誌 NO.13

社会福祉法人「そうそうの杜」は、被災地障がい者センターみやぎ登米支部を拠点にして、地元グループ「ハグハウス」とともに登米市や南三陸町の仮設住宅での移動カフェをしながら個別支援活動をしています。
「そうそうの杜」・東日本大震災派遣報告書 NO.13
日時:2011年9月13日(火) 天気:曇り
報告者:H
10:00~12:00 枡沢仮設調査
12:00~17:00 荒砥カフェ予定挨拶 平貝仮設Sさん宅訪問
活動した上で感じたこと
 枡沢仮設では社協被災者生活支援センター歌津サテライトの事務所がある。話を通してカフェを行う予定だったが不在のため中止。調査に切り替え、4件ほど話しを聞く。Kさんの小2の息子が自閉症との事。父親は会社勤め。母は息子の通学の送迎をしている。近くの学校に行くより以前より通っている学校のほうが本人にとってもいいとの思いで志津川小学校に送迎している。
 夏休みはボランティア団体が週に2~3回送迎してくれていたが現在はなし。母親も毎日の送迎はしんどいので頼めるところがあればと話す。Tさんが仮設にはスクールバスがハズだが?と話すが、学校までではなくその近くまで送られそこから行けないのか、集団の中ではしんどいからという理由で送迎しているのかと思われる。
 別に1名Tさんに出会う。挨拶をすると扉を半分だけ開けて話をする。室内に干すハンガーラックが欲しいと話すが、単語での会話。一人暮らしで表情も暗い感じ。
 少し話しをしていくと坐骨神経痛でベイサイドの方に通院しているとのこと。バスの時間が早くなりとても困ると話す。最後には笑顔も見られたがカフェなどを開いて周りとのコミュニケーションが図れればいいかと感じた。
 最初に出会った女性の方に障害を持っておられる方がいるか尋ねるとここにはいないと話すがKさんの情報をくれたのもこの方である。仮設に住まれている方の「いない」という情報も確定は出来ないので注意が必要。
 帰る際にサテライトの支援員さんに出会う。サテライトの方で周りの仮設で定期的にカフェのようなものをしているとのこと。被らせても意味が無いので様子をみて開きたいと思う。開くにしても代表の伊藤さんにアポを取る必要がある。
 昨日訪問できなった平貝仮設のSさん宅を探すが見つからず。仮設内の方に尋ねると苗字がちがうがその人ではないかと話す。家族構成・状況を少し確認するが一致する。また息子さんは何をされているかと尋ねると「まぁ働きにいってるよ・・・・」と尻すぼみな話し方。「・・・障害を持っているけど」と言いたい風にも感じられた。 こちらの先入観があるのではっきりとは断定できない。実際訪問するが不在のため後日訪問する必要あり。
 ハグハウスとのミーティングで今後は気になる仮設・人をピックアップして定期的に行くことも必要になってくると話す。そのためにも一度データの整理が必要である。明日明後日でもOさんを交えて会議をしたいとのこと。

感じたことを改善・向上させるのに必要なこと

 知りえた情報についても幾つかの確認の情報が必要。
資料整理にあたりどういったモノを作れば使いやすくなるのかを早急に決めていく。

みやぎ登米支部・「そうそうの杜」活動日誌 NO.12

社会福祉法人「そうそうの杜」は、被災地障がい者センターみやぎ登米支部を拠点にして、地元グループ「ハグハウス」とともに登米市や南三陸町の仮設住宅での移動カフェをしながら個別支援活動をしています。
「そうそうの杜」・東日本大震災派遣報告書 NO.12
日時:2011年9月12日(月) 天気:晴れ
報告者:H
9:30~12:00 横山仮設調査・Sさん宅訪問
12:00~17:00 上保呂下仮設ミニカフェ 平貝仮設Wさん宅訪問
終日:Wさん送迎(大阪市従)、書類整理(大阪市従)
活動した上で感じたこと
 以前出会った横山仮設のE.Sさん宅に訪問するがおばあさんが一人出てこられる。息子と2人で住んでいるとの事。仮設番号も苗字も一致したがEさんはいない。Eさんの名前を出すと知っているよう。話を聞くとEさんは石巻に行ったらしい。またEさんには息子がいるそうだが息子は施設に入っていると話す。関係ないのかと思うと詳しい事情も知っているのでどうなのかとも思え非常にあいまい。関係性等について尋ねてみるも少しズレた答えが返ってきてしまうので結局不明確なまま訪問終了。質問の際は明確な言葉で質問しなければならないと感じた。
 午後からは上保呂毛仮設でミニカフェ。仮設に住む方は日中は働きに出て残っているのは3~4人程度。最初は向こうも「やるならどうぞ」という感じであったが開いてみると、仮設に住むEさんが周りの集落から人を呼び込み結果12人も集まったとのこと。そこの方はカフェ等のことをしにきた人も日中は人が少ないと聞くと帰っていき保呂下でカフェをしたのは初めてだと喜んでくれていた。今後は仮設と周りの集落とのコミュニティ作りが出来ればいいかなと感じられた仮設であった。
 平貝仮設Wさん宅訪問。知り合いの方で障害を持たれている方はいないかをWさんの母親に尋ねる。以下はWさんの母親からの情報。同じ平貝仮設にいるとの事。Sさん30代が父と母との3人で暮らしている。兄が二人いるが両方とも自衛隊で別の所にいいる。母はワカメ工場で働いている。父は無職。
 Sさんは軽度の知的障害?のようで普段はツヤの小宮山印刷で働いている(障害者雇用?)震災前は電車で通勤していたが現在は父の送迎。しかし、父親も送迎をしなくてもいいのであれば今すぐにでも働きたいと思っているはず。以上。父親は送迎以外仮設にいるので訪問して直接話を伺いたかったが時間の都合上後日訪問することに。

みやぎ登米支部・「そうそうの杜」活動日誌 NO.11

 震災直後から被災地障がい者センターみやぎの支援活動に参加されてきた社会福祉法人「そうそうの杜」は、現在は被災地障がい者センターみやぎ登米支部を拠点にして、地元のグループ「ハグハウス」とともに登米市や南三陸町の仮設住宅をまわり、移動カフェを運営しながら個別ニーズを掘り起こす活動をされています。
「そうそうの杜」・東日本大震災派遣報告書 NO.11
日時:2011年9月11日(日) 天気:曇り
報告者:H、T
9:30~12:00 平貝仮設、Wさん宅訪問(不在)
荒砥ミニカフェ(雨天の為中止)
志津川高校仮設(Mさん訪問)
12:00~16:00 ハグハウスにてミニカフェ・追悼の祈り(14:46)
活動した上で感じたこと
 午前中は平貝仮設のWさん宅に訪問し、知り合いの方で仮設で生活している障害を持った方はいないかを伺いに行ったがあいにくの不在。すぐ近くの荒砥仮説住宅でミニカフェの予定で向かうも雨のため中止。
そのため後日に予定していた志津川高校仮設のMさん宅に訪問。8月27日に一度こちらで訪問した際に靴を履くときに座るイスが欲しいとの事であった。訪問した際はリハビリセンターからイスを借りている状態であった。
こちらで用意して届けるとまでは話はしたが現在も放置状態であった。訪問すると現在も借りているイスを使用していた。確認すると、「パイプイスでも何でもいいので」と話される。しかし三浦さんは左半身麻痺で床はフローリング、入り口の段差、本人の身長を考えても不安定なパイプイスよりも入浴用のイスの方が適していると思われる。
 再度こちらで準備し、届けることを伝える。すると「すみません」「ありがとうございます」との言葉が返ってくる。こちらの引継ぎミスでのことにも関わらず感謝・お礼の言葉が返ってきてしまう。非常に申し訳ないことだと感じた。
 物資を必要とする方々は立場的に下のような感じになってしまっている状態でこの対応は非常にまずい。できることに期待だけ持たせてしまう結果だけは避けなければならない。
 午後からはハグハウスのほうでミニカフェ・震災から半年の追悼の祈りを行う。志津川中学校避難所にいた方、近くの田尻畑仮設の方々に呼びかけ、8名集まる。被災された方同士で「誰か亡くなった?」「私は実の姉だけ」「私は目の前で兄が流された」との会話が出てくる。こちらにきて初めて被災された方の話を聞く。何か言葉を返そうというつもりはないが、自分が聞くだけでもその場にいていいのかという気持ちになった。
 震災発生時刻の14:46分に輪になっても黙祷・祈りの言葉を行う。それぞれその時のことを思い出し涙を流す人もいた。
 終わってから避難所生活の様子のDVDを見せてもらう。「懐かしい」「この時やせてるなぁ」と笑いながら言葉が出る。復興にはまだまだであるが、確実に復興に向けて進んでいると感じられた。被災された方の生きていく力を感じ取れた瞬間であった。
 別で動いていたハグハウスのHさん、Mさんは波伝谷仮設への物資運び。その際以前2度訪問していたが会えなかったMさん70歳と出会ってもらう。話の内容からすると自閉傾向の可能性あり。ニーズ調査のため再度訪問必要。
感じたことを改善・向上させるのに必要なこと
受けた依頼のその後の対応(スタッフの引継ぎ・情報交換)他へ依頼したこと
備考
本日ベイサイドアリーナにて合同慰霊祭。道路に車を止めるほど多くの人が集まる。

みやぎ登米支部・「そうそうの杜」活動日誌 NO.10

 震災直後から被災地障がい者センターみやぎの支援活動に参加されてきた社会福祉法人「そうそうの杜」は、現在は被災地障がい者センターみやぎ登米支部を拠点にして、地元のグループ「ハグハウス」とともに登米市や南三陸町の仮設住宅をまわり、移動カフェを運営しながら個別ニーズを掘り起こす活動をされています。
「そうそうの杜」・東日本大震災派遣報告書 NO.10
日時:2011年9月10日(土) 天気:晴れ
報告者:T、H
9:00~12:00 Sさんレスパイト(三滝堂・南の沢農村公園)
12:00~16:00 志津川中学運動会 炊き出しボランティア(カレーライス)
活動した上で感じたこと
 2ヶ月ぶりのSくんとの出会い。車を降りて本人を迎えると笑顔で寄ってきて腕をつかむ。覚えていることはまずないだろうが、懐かしくも昨日のことのような再開だった。
車で三滝堂へ。ところが三滝堂は小学生団体の飯盒炊爨でにぎわっており、車を降りたSくんは近づけない。仕方なく車を走らせすぐ近くの南の沢農村公園へ。芝の坂をあがりしばしくつろぐ。機嫌もよく落ち着いた感じを受けたが、大好きな音楽を聴いている時は体を揺らせながら少し興奮気味。自分から手をつないでくるなど前回より落ち着いた雰囲気を感じた。
 午後の志津川中学運動会では、到着するとすでに学生・保護者の方々への分配を終えており、残った数名の方々への炊き出しを手伝う程度だった。配食予定が1,000食であったが、900食ほどを配食。東京からのボランティアさんや近隣の方々に混じりひたすらカレーを配ったり片付けたりの繰り返し。結局、父兄の方々や障害のある方々にも会えず。
 ただ、被災後初めての志津川地区での運動会ということもあり、出会った地元の方々は笑顔を見せておられた。ただ、明日で震災半年を迎え、それぞれの悲しみや痛みを抑えるためにも、こういった集いの場があることでお互いが何かしら安心感を持っているようにも見受けられた。
 言い換えれば、常に被災というとてつもない重たい思いが生活の中にあり、それを我慢しようとしても一人では難しいときも多々あり、それで同じような思いを持ったもの同士が寄り添うことで苦境をしのいで行こうとされているようも感じる。
 まだまだ心の復興まではかなりの時間を要するだろう。被災者の方々の思いを癒すことはとうてい難しいだろう。だが、ある人は笑顔で、またある人を涙を浮かべて「ありがとうね」と言って下さる一言が有る限り、被災地支援は続けていくべきだと思う。あくまで個人的な意見ではあるが・・・。
 炊き出しの材料の残りの野菜は志津川中学仮設の方々に分配。特に買い物が出来ないお年寄りの方々はとても喜んでくださる。
感じたことを改善・向上させるのに必要なこと
 仮設調査やカフェを通じてさまざまな方々にお会いします。そのときの事だけでなく、被災から今日までの被災地の様子やスタッフの報告(所感もありますが)をきっちりと確認してから現地に入ったほうがいいです。
 特に初めて被災地に入られるスタッフの方は、新聞やニュースの情報も少しは入れておくと、メディアと地元の方々の思いの違いや現実が少しは理解しやすくなると思います。→備考にもつながります
他へ依頼したこと
備考
 本日の河北新報には南三陸町の役場の方々で無くなられた方の写真などが掲載されていました。その中にOさんの知人が3名おられたとのこと。実は仮設によってはまだテレビの配線がしっかり復旧しておらず、テレビが映らないところがあります。新聞をとる余裕も経済的に無い方々にとっては、地元の「現在」を知る機会が少なすぎます。
逆にわたしたちのようなボランティアから情報を得ることも多いとの事です。これが南三陸の現状です。