被災地障がい者センターみやぎのブログから

被災地障がい者センターみやぎのブログから(2011年5月13日)
被災地障がい者センターみやぎ活動報告書 №1-2
(5/10時点)
■「支援報告」
1.物資支援状況
《個人に対する提供》
医療品(薬品、ストマ、カテーテル、経管栄養剤、手袋、イソジン等含) 28名
生活雑貨(トイレットペーパー、生理用品等) 55名
食品(水、レトルト食品、米等) 42名
オムツ(高齢者、児童、幼児) 77名
衣料品(下着、靴下等含) 22名
杖(T字型・) 9名
ポータブルトイレ 2名
簡易ベット(リクライニング型・折りたたみ型含) 4名
発電機 1名
車いす 3名
玩具 5名
計 248名
《団体に対する提供》
医療品(薬品、ストマ、カテーテル、経管栄養剤含) 1団体
生活雑貨(トイレットペーパー、生理用品等) 16団体
食品(水、レトルト食品、米等) 12団体
オムツ 16団体
ポータブルトイレ 1団体
衣服(下着等) 7団体
シャワーチェアー 1団体
簡易ベット 1団体
玩具 1団体
計 56団体
被災初期においては、食料品(飲み水を含む)、衛生用品(トイレットペーパー、おしりふき、ウエットティッシュ、生理用品等)、オムツ(大人用、子供用、幼児用)、暖房機、カイロ、医療品、薬品、栄養補助食品等の生命維持や健康維持の物資が中心であったが、時間の経過と共に、杖、ポータブルトイレ、簡易ベット、洋服等の生活用品へ移行している傾向がみられる。
■郵送でご協力頂いている団体
1.財団法人ヤマト福祉財団
 (3/30~県内全域への郵送にご協力いただいております)
■個人、団体への相談・人的支援
・個人相談件数 70名
・団体相談件数 36団体
被災直後では物資提供をおこなっていたケースでも、時間が経つにつれ生活に必要な相談、送迎、手続き補助、介助(入浴・遊び相手・身体介助)等の要請に移行している。
個人支援数 313名(5/10日現在)
尚、内203名については継続支援または定期的に連絡をとり見守り中
団体支援数 91団体
団体の活動開始と共にニーズは減ってきているが、常時と違う状況による利用者や会員の様々な相談が寄せられる
■団体への資金支援
被災地障がい者センターみやぎ(ゆめ風基金)では、各NPO法人、団体の速やかな活動開始に向けて資金支援を行っている。
全国の支援してくださる方々の義援金・寄付金と共に「心」と「想い」を届ける為、相談を受けた際は必ず現地訪問及び面談を行い、緊急性の高いものから支援している。
1. 仙台市 NPO法人コスモスクラブ「すまいる作業所」
 活動内容 就労継続支援B型事業、生活介護事業
 国産大豆100%使用の豆腐作り、豆腐・豆乳・おからのドーナツ作り、販売。
 被災状況:ボイラーの全壊、建物ひび割れ等。
 結果:豆腐製造用ボイラーの再購入費 1,155,000円 支援
2.仙台市 NPO法人「みどり会」
 活動内容 心に障がいを持った人々の自立支援のための施設、グループホーム運営
 被災状況:津波による建物、備品等全流出。
 結果:施設再建に向けての物件借用料、改築量、事務機器類購入費 1,500,000円 支援
3.仙台市 NPO法人「しゃくなげ苑」
 通所地域活動センター
 着物古布による、草履作製、販売
 被災状況:震災により職員通用ドアのドアノブ破損
 結果:ノブ一つにより、一人の指導員の労力が倍増。
 交換ノブ代金 8,000円 支援
4.仙台市 NPO法人「多夢多夢舎中山工房」
 就労継続支援B型事業
 レストラン経営、生活雑貨製作、お弁当等 販売
 被災状況:震災により、レストラン外壁、内壁に多数のヒビ。
 別棟、階段支柱土台部分の崩壊。修復工事緊急に必要。
 結果:補修、修復工事代金 1,209,600円 支援
5. 登米市 南方福祉作業所「あやめ園」
 就労継続支援B型事業、生活介護事業
 軽食喫茶店経営、手工芸品作製 販売
 被災状況:震災により喫茶部門給湯器が破損。
 軽食作りにお湯は欠かせない為、修理必要。
 結果:給湯器修理代金、火災探知機電池代 86,100円 支援
6.宮城精神しょうがい者団体連絡会議
 当事者による、専門家にはできない電話相談、カウセリングを行う
 状況:震災後における心のケアを、当事者によるカウンセリング及び適切な
 精神医療保険福祉情報の提供を行う。
 結果:事業を行うための、施設費・設備費維持費等を含めた2ヶ年分経費2,500,000円 支援
※その他、現在検討中の支援  7件
主に、備品支援・建物修復・新施設への転居費等
■メディアで取り上げられた報告
1.(3/23)夜8:00〜8:45のNHK教育テレビ番組「福祉ネットワーク」その1
2.(3/29)夜8:00〜8:45のNHK教育テレビ番組「福祉ネットワーク」その2
3.(4/24)夜10:00~NHK教育テレビ番組「ETV」
など
■「南地域・北地域 拠点づくり」
1.被災地障がい者センターみやぎ 県南拠点
 住所:宮城県亘理町字新町 34-3
 (木造平屋建て 4部屋・トイレ・シャワールーム・キッチン完備)
 目的:地域社会の再興、新たな町づくりの拠点としての役割。
 地元の団体による地域密着型支援の確立。
 避難生活の中での精神的、物理的緊急避難的滞在スペースの確保。
 被災地障がい者センターみやぎとの連携により、地域の復興と細やかな障がい者サービスを目指す。    
2.被災地障がい者センターみやぎ 県北拠点
 住所:登米市 予定
 目的:県南拠点 同様
■「被災地障がい者センター 東北」設立
被災状況が各県別に異なることは明らかであるが、県を越えての緊急避難が現実には行われている。岩手県・宮城県・福島県が相互に協力し合う為の環境として、東北統括本部としての「被災地障がい者センター 東北」を「被災地障がい者センターみやぎ」内に設置した。
被災状況は、日々刻々と変化しているが、未だ過酷な避難生活者や障がい者を取巻く環境は解決したとは到底言えない状況であり、これからも支援するスピードと重要性は、2ヶ月を経過しようとしている今日でも変わりない。
被災の中、「孤立障がい者」「困っている障がい者」を出さないよう、今後さらに各県と綿密な情報交換と対話をしながら活動をしていく。

被災地障がい者センターみやぎのブログから1

被災地障がい者センターみやぎのブログから(2011年5月13日)
被災地障がい者センターみやぎ活動報告書 №1-1
(5/10時点)
■当センターみやぎは発足以来下記の活動を行ってきた
1.被災地ローリング調査
2.県内NPO団体、法人へのDM送付による被災状況調査
3.各市役所等行政機関、ボランティアセンター、避難所等へのチラシ配布及び設置
上記活動より
1.個人、団体への物資支援
2.個人、団体への相談支援
3.個人、団体への人的支援
4.団体への資金的支援(融資)
を行っている
又、上記活動を通して各地の拠点となる施設の必要性が不可欠である事から
1.南地域(亘理町)支援活動拠点 設立 
2.北地域(登米市)支援活動拠点 設立
■以下、項目ごとに詳細を報告 
1.被災地ローリング調査
当センターは県内全域を対象としている。県内全域に渡る、障がい者の状況と被災状況を調査するため、当センターVTの調査員が毎日早朝から現地へ出発し、県北地域・仙台市地域・県南地域の3ブロックに分かれ、現地の障がい者ニーズの調査を現在も続けている。
※現地調査チーム(1チーム:ボランティア2~3名の福祉従事者で構成)
具体的な現地調査内容は、避難所の状況・行政の動きや障がい者把握状況・災害VTCの動き・社会福祉協議会の動き・従来あった福祉資源と現在動いている福祉資源などの『地域状況の調査』と、避難所で困っている障がい者はいるか?避難所にいない障がい者はいったいどこにいるのか?などの『個別調査』を福祉従事者である専門家の視点から調査を進めている。※現在も毎日進めている。
よりスムーズに継続的個別支援をおこなう為に、チームごとで動き地域状況や個別支援内容の引き継ぎ、情報の共有化、他団体との調整・協力等をおこない日々変化する被災地の状況に迅速かつ漏れが出ないよう対応している。
この体制は、日々入れ替わるVT間の情報共有と引継ぎにも非常に有効でスムーズな対応ができている。
その調査報告は毎朝の全体ミーティング内でも口頭で共有しており、紙ベースの報告書は種類別に①『地域カルテ』(地域状況)と②『個別カルテ』(個人・団体の支援ケース)に分類し綴じており、全体での共有化と引継ぎ・継続的支援ができるような体制をとっている。
各所には、地域の保健師、看護師、福祉団体職員、他ボランティア団体(看護師等の専門職)等が常駐または巡回の形で係っていることが多く、そのキーパーソンとの連携も情報共有や支援体制を築く上でも非常に重要となっており、その方々との連携や協力で解決している課題もある。
但し、個人情報保護法・地域の特性、慣習等の為、障がい者自身との面談はなかなか厳しいケースが多い。何度も避難所や避難施設などに足を運び、活動内容を説明し信頼関係を構築しながら、情報を得るという時間のかかる作業が必要ではあるが、当センターのVTは根気強く熱心に「困っている障がい者」を発掘し支援するため、その活動を毎日続けている。
支援内容に関しては下記にまとめてあるが、物資の提供・相談受付・手続き補助・送迎・介助支援など、非常に多岐に渡っており底知れぬ課題が山積みとなっているのが現状である。
例えば、物資の提供と言っても多種多様である。食料品やオムツ等の物流が回復すればある程度落ち着いてくるケースから、避難所に和式トイレしかなくポータブルトイレが必要・オムツを交換する場がなく間仕切りが必要・階段しかなくスロープが必要・生活不活発病により新たに杖や車椅子が必要・家族や職員の介護負担が増しベットや失禁シートが必要など、物資提供といってもケース1件1件の課題には避難所担当者との打合せや調整などが必要である。その為、何度も足を運び調整する必要がある。
この活動に協力頂いているスタッフは常時約15名おり、北海道から沖縄まで文字通り全国から集まったVTの方々が長期(条件に1週間以上滞在できる方)によって支えられている。
日々入れ替わるVT同士の出逢いは、これを縁に地域・世代・役職を超えた非常に強い絆が生まれている。
今後も、私たちの活動を応援をよろしくお願い申し上げます。
■以下、各地域でローリング調査を行った避難所
(北地域避難所)
・石巻市
石巻中学校、こころ・さをり、住吉小学校、湊中学校、石巻高校、石巻公民館、湊小学校、石巻特別支援学校(蛇田)、渡波小学校、渡波中学校、青葉中学校、北上中学校、遊楽館、難病相談支援センター、小滝荘、大指林業センター、小滝公民館、石巻市北上在宅介護支援センター、石巻中央公民館、石巻女子高、門脇中学校、はまぎく、万石浦中学校、蛇田中学校、鹿妻小学校、ひたかみ園
・気仙沼市
気仙沼防災センター、気仙沼小学校、気仙沼中学校
・南三陸町
志津川小学校、南三陸総合体育館(ベイサイドアリーナ)、柳風園、歌津老人福祉センター
・女川市
女川町勤労青少年センター、女川町総合体育館、女川原子力発電所、女川町立病院、海泉閣、女川第一小学校、女川第二小学校、女川町立第一保育所、女川第二小学校体育館
・東松島市
東松島市コミュニティーセンター、東松島市矢本第一中学校、鹿妻地区センター、道地地区センター、手沼地区センター、蔵しっくパーク、小松台地区センター、谷地地区センター、上小松地区センター、南郷体育館
・七ヶ浜町
七ヶ浜国際村
・多賀城市
多賀城市民体育館、多賀城文化センター
・塩釜市
塩釜ガス体育館
計 57ヶ所
(仙台市地域避難所)
・仙台市内
七北公園体育館、福室市民センター、岡田小学校、高砂市民センター、田子市民センター、六郷中学校、宮城野体育館、六郷市民センター、荒町市民センター、蒲町小学校、七郷市民センター、JA六郷、ウエルサンピア仙台、若林体育館
(仙台市福祉指定避難所)
ハンズ太白、ハンズ若林、ハンズ宮城野
計 17ヶ所
(南地域避難所)
・角田市
角田市総合福祉センター、市民センター、農業環境改善センター、船岡支援学校
・亘理町
逢隅小学校、亘理うらきど、亘理高校、亘理町災害ボランティアセンター、おおくま荘、吉田小学校、亘理中学校、亘理小学校
・山元町
山下第一小学校体育館、山元町支援学校、宮城病院、山元町中央公民館、真庭区公民館、山下中学校、坂元中学校
・岩沼市
岩沼警察署、岩沼市民会館、岩沼市役所農村環境改善センター
・名取市
名取市館腰小学校、名取市民会館、
・柴田町
船岡支援学校
・白石市
陽光園
・丸森町
丸森まちづくりセンター
計 27ヶ所
※県内全域合計 101ヶ所
■ ローリング調査やVTで協力頂いたボランティア団体・スタッフ
東京都ガチャバン ともに生会、豊中サポートネットワーク、北海道アンダンテ、東北文化学園大学、社会福祉法人 地域ゆめの会ワークセンター飛行船、静岡県作業所連合会・わ、社会福祉法人 そうそうの杜、NPOライフ元気ジョブ、社会福祉法人 加島友愛会、社会福祉法人 ノーマライゼーション協会、社会福祉法人ひびき つながりの家、東北大学、NPO法人JUMP、NPO法人こんちぇると、社会福祉法人 覆育会、社会福祉法人 ゆうのゆう、医療法人 拓、共同作業所 シティライト、東京都立村山特別支援学校、NPO法人 清水障害者サポートセンターそら、NPO法人 生活支援研究会、NPO法人 日常生活支援ネットワーク パーティ・パーティ、NPO法人わっぱの会、ぷくぷくの会、NPO法人 ホープワールドワイド・ジャパン。
計 24団体
■ボランティアスタッフ
保育士、介護福祉士、ヘルパー、心理療法士、鍼灸師、各施設スタッフ等
現実数 89名   
延べ人数 623名
■県内NPO団体、法人へのDM送付による、被災状況調査
県内510か所の、NPO法人・社会福祉法人に対し、「被災地障がい者センターみやぎ設立について」「被災状況をお知らせください」「障がい者の皆さんへ」3通の文書を送付済み。
内、FAX・電話等での回答数は現在43団体

5月21日の街頭募金

ご報告がおくれましたが、5月21日の街頭募金は42,501円でした。
3月19日からの5回の街頭募金の合計額は1,037,835円となり、100万円をこえました。
参加していただいた7団体、15人の参加者の方々、ご苦労様でした。
5月は連続していたため、この日は参加者の人数が少なくなってしまいました。
6月は雨が心配ですが、みなさんのご参加をよろしくお願いします。

ヒデの救援レポート5月30日

ヒデの救援レポート5月30日:20
被災障害者支援ゆめ風基金に寄せられた救援金、金額は、5月25日までに、148611815円。5月26日までに、149422084円。5月28日までに、149996399円です。〓これまでに支援した団体、個人への金額。このメールは、東北関東大震災被災障害者救援に関する、被災障害者支援ゆめ風基金副代表理事、障害者問題総合誌:そよ風のように街に出よう:編集長、バクバクの会事務局員でもある河野秀忠が感じた、各方面の被災障害者救援活動のあれこれの個人的レポートです。広く知ってもらいたいので、転送自由。自由にお使いください。
息の長い救援が求められています。長期戦です。救援金の送り先は、郵便振替口座:00980-7-40043:ゆめ風基金です。;とうほく;と書いてください。
 東日本大震災救援活動の中のボクの風景。毎夜、1日の救援活動の末席に位置し続けて、へろへろと自宅に帰り着く頃、夜空の様子を仰ぎ見ると、日毎の表情が違い、真っ暗な夜。星空の夜。月夜の夜。そして、人間を包み込む夜が、そこにはあります。
 そんな夜に過ごすボクの風景は、大震災で亡くなったひとの現実。行方不明のひとの現実。家や家族を失ったひとの現実。避難所から、弾き飛ばされる被災障害者の現実。原発事故の放射線に包まれて立ち尽くしているひとの現実。
 あれこれ、あれこれが、ボクの脳の内外を飛び交い、交差しています。それらに対抗しょうとしても、ボクの思念からは遥かな距離にある想像を絶する現実を語る言葉が持てないでいる。
 あまりに重い現実を語るには、言葉は、あまりに軽い。なんにせよ、あるがままの現実を引き受け、直視して、持てる言葉で語り、伝えるしかないけれど、人間の持つ、チカラは、自然の暴威の前に、あまりに弱く、脆い。だからこそ、人間は、つながり、絆をむすばなければならないのだろうが、ボクの軽い言葉は、いかにも軽く、その軽い言葉しか使えない、自分に腹が立つ。
 そんなことを夜毎に、思い巡らせながら、毎夜、酒精のお世話になりながら、ゆめの世界に突入しているのだから、情けない。でも、明日の朝は、必ず来る。そのセリフを呪文のように唱えて。必ず、人間は、どんなに困難があっても、人間のチカラで、解放されると。飲んだくれもここまでくれば、完全な決意主義です。だからこそ、現実のありようを受け入れることが大切なのでしょう。
 たまには、グチのヒデです。まだまだ、救援の旅路は、遠い夜に続きます。
 5月24日、朝日新聞朝刊より、震災犠牲者、障害者は2倍・死亡・不明2%、内閣府推計・東日本大震災で被災した沿岸自治体に住む障害者のうち、2%超が亡くなったり行方不明になったりした可能性があることが、内閣府の聞き取り調査で明らかになった。住民全体に占める死者・行方不明者は1%弱。障害者は2倍に上り、被害が際だっている。23日にあった障害者制度改革推進会議で、内閣府が報告した。
 津波で大きな被害を受けた岩手・宮城・福島3県の沿岸37市町村に住む障害者は約15万人。内閣府が障害者関係の27団体に確認したところ、約9千人のうち2,5%にあたる約230人が死亡、または行方不明になっていた。
 内閣府によると、対象の37市町村の人口250万人のうち、死者・行方不明者は約2万4千人。内閣府の担当者は:それが一般の人に比べて高い割合で犠牲になったことが推察される:と指摘している。
 福島県のエィエルエス協会から支援要請がありました。余震のために、停電が発生する可能性があり、その際には、人工呼吸器を使えないことになり危険なので、それを回避するために、停電時に自動車のエンジンをかけて、車のバッテリーから、自家発電機につなぎ動かすための、電圧調整器:インバータ:を供給してほしいとのことです。そこで、滋賀県のポテトファームの佐野さんがインバータを30台調達し、その費用をゆめ風基金が負担することになりました。近々に、佐野さんが福島県に搬送します。
 NPO法人・いわき自立生活センターから、:放射能から身を守る・これだけは知っておこう:放射能は、一般用語として、放射性物質のことも含めて広い意味で使われてきました。この文書では、放射性物質を呼びやすいよう放射能と表現しています。:と題した、パンフレットが発行されています。内容は、福島第1原発に何が起こったか?今後の避難の可能性 放射能ってなに? 被ばくには2種類ある 射能から身を守る 用意しておこう、いざというときの防災&放射能対策グッズ 屋内退避をするときは 屋内退避のメリット どうしても外に出る時は 外ヘ避難、脱出する時は いつでも避難できるように、これだけは準備しておこう その他、避難のポイントなどとなっています。やさしく読みやすいパンフレットです。センターの電話は、0246-66-8925です。
 公益財団法人:神戸文化支援基金:設立記念パーティーのご案内・東日本大震災がおこり緊張した日々が続いていますが、お元気でいらっしゃいますか。
 92年の公益信託:亀井純子基金:を設立して兵庫県下における意欲的な芸術活動を応援してまいりましたが、一般財団法人:神戸文化支援基金:を経て、4月1日に公益財団法人としての認可を受けました。年間助成額も100万円から200万円と増額し次年度からは300万円とする所存です。こうした小さな助成基金が公益財団法人として認定されるのは画期的なことだと思います。また3月11日に起こった東日本大震災に対して仙台入りして:アート・エイド・東北:を呼びかけ、募金を集めニーズに応える:分かち合いプロジェクト:をはじめました。基金を支えて下さった多くの皆様と財団の設立を記念するパーティーを持ちます。亀井純子さん、西川千鶴子さん、島田悦子をはじめとする天に昇った皆さんと、この七夕の日に再会し、ともに喜ぶ日として7月7日(木)を選びました。日時・7月7日(木)18:30場所・北野ガーデン・参加費:5000円以上。以上!

ヒデの救援レポート5月26日

ヒデの救援レポート5月26日:19
 被災障害者支援ゆめ風基金に寄せられた救援金、金額は、5月19日までに、144275799円。5月21日までに、144589578円。5月23日までに、145331682円です。これまでに支援した団体、個人への金額。
 福島県の障害者自立生活支援センター、福祉のまちづくりの会の事務所土止め塀の補修に100万円。このメールは、東北関東大震災被災障害者救援に関する、被災障害者支援ゆめ風基金副代表理事、障害者問題総合誌:そよ風のように街に出よう:編集長、バクバクの会事務局員でもある河野秀忠が感じた、各方面の被災障害者救援活動のあれこれの個人的レポートです。広く知ってもらいたいので、転送自由。自由にお使いください。
 息の長い救援が求められています。長期戦です。救援金の送り先は、郵便振替口座:00980-7-40043:ゆめ風基金です。;とうほく;と書いてください。
東日本大震災救援活動の中のボクの風景
 大阪でも、大震災被災地支援の若者による、音楽祭が港区舞洲で行われ、ゆめ風基金も呼びかけに応えて、パネルなどを出展しましたが、その後、主催者の方々が、ゆめ風基金事務所においでになって、報告された中に、東京から参加したミュージシャンの言動がありました。それによると、当日は快晴で、参加者は、3000人を超えて、みんなノリノリで盛り上げ、被災地支援の空気に満ち溢れたとのこと。ただ、東京から来たミュージシャンだけが、常に、悲痛な顔で、悲痛なトークしかしないので、会場の空気が少し沈んだと。東京の人たちは、放射能汚染に怯えていると、強調されても、被災地は、もっと大変な目に合ってるのに、東京の話しばかりをされてもなぁと、その方々は、小さくため息をつかれました。そして、福島県の原発で、最も恩恵を受けているのは、東京じゃないのか。こんな時こそ、東京都民は、総力を上げて、福島県を支援すべきだとも。うーんですね。
 ところで、牧口ゆめ風基金代表理事と、ボクの2人が、5月31日、6月1日の2日間、東京に行くことになりました。いつもの凸凹コンビです。31日は、NHK文化厚生事業団の会議で、牧口さんの役回りは、理事。ボクは、その介護者役。(笑)1日は、被災障害者救援本部とうきょうの会議ですね。この日は、ふたりとも、ゆめ風基金代表としてです。会議内容については、後日レポートします。3月にも、同じパターンで、東京に出向いたのですが、その時は、大震災直後ということもあって、街の雰囲気も暗く、ネオンは、ことごとく消されて、街行く人影も、いつもの半分位になっていましたね。飲食店も午後8時には、閉店していましたし、街行く人たちが、全員、マスクをしていたのが、印象的でした。確かに、人々の佇まいと、街の空気には、怯えの空気が感じられました。大震災後2ケ月を超え、どのような街の表情になっているのか、へろへろと出かけて、見届けて参ります。それにしても、疲れることではあります。救援活動も、いろいろ、様々です。
 ふくしま支援センターニュースナンバー3からの抜粋です。調査累計。障害者支援事業所85ケ所、避難所312ケ所、個別相談対応108件、電話相談56件。支援センターふくしま白石代表挨拶から。011年3月11日マグネチュード9、0という未曽有の大震災が東北、関東を襲いました。その地震から引き起こされた大津波によって岩手、宮城、福島の沿岸部はことごとく壊滅されて、27000人以上の死者と行方不明者を出しました。それに伴い、福島県では、大津波の影響で、第一原子力発電所が事故を起こし、目に見えない放射線が福島県内の人、農作物、家畜、自然を汚染しています。原子力発電所の事故の終息がいつになるやら予想がつかない状況なので、福島県の復興はまだまだスタートが切れないでいます。
 支援センターふくしまでは多くのボランティアさんたちの力を借りて福島県内の大部分の避難所を回って、障害をお持ちの方の安否確認と困りごとを聞いたり、ニーズ調査を行ってきました。そして、障害者の避難所での過酷な生活の全容が浮き彫りになりました。避難所の床が堅くて横になれなくて車イスのまま2週間も我慢している人、お風呂に1ケ月も入れないでいる人、避難所の駐車場の車の中で寝起きしている人、自閉症のため集団での生活が難しくて、避難所を転々としている人、:この世の終わりが来る:と言って恐怖している精神障害の人等、様々な障害者が避難所では苦労されていました。
 私たちは、200ケ所近くの避難所を見て歩きましたが、障害者らしき人は100名程度と、割合的には少ない数でした。ことに身体的に重度の障害者はあまり見当たりませんでした。避難所の生活が苛酷であろうことが分かっているので、知人や親戚の家に避難したり、または在宅で不便な生活に耐えているのではないかと想像しています。
 南相馬市のとある事業所では、津波と原発の恐怖から利用者である障害者が避難してしまったので、もう閉じようと覚悟していたら、避難していた利用者が戻って:避難生活に疲れ果てて:きていて、ぜひ事業所を続けてほしいとお願いされて、現在その事業所に20名もの利用者が通ってきています。
 その事業所には若い職員さんがいましたが、原発事故の関係から辞めてしまいました。そのような状況にも関わらず、事業所を運営している理事長をはじめ職員さんの心に動かされて、南相馬市の事業所に対して、支援センターふくしまでは支援物資とボランティアを送り込む支援活動を続けています。そして、これも原発の関係から南相馬市の計画避難に指定された地区の障害者の安否の確認と避難意向の調査を前述した事業所の理事長さんに、南相馬市から直々にお願いされ、私たち支援センターの応援部隊に南相馬市に入っていただいて、南相馬市内に散らばっている障害者の家を回って訪問活動を展開しています。
 今後の支援センターふくしまの活動としては、郡山に避難所兼サロンを設置して、南相馬市や川俣町、川内村、葛尾村、その他の地域から避難してきた被災障害者を受け入れる体制を確立していきます。それから、障害者用のバリアフリーの仮設住宅を2戸ばかり設置していこうと考えていますが、郡山は放射線量がかなり高いので、可能なら会津若松市に設けていきたいと考慮しているところです。さらに、全国各地の障害者団体と連携して、全国の避難所に被災障害者を受け入れる準備をしているところです。
 支援センターふくしまは、まだ事務局体制がしっかりしていないので、事務局員や事務作業のボランティアが少なく、データの整理がなかなかできていない状況です。後手後手になっていますが、今、郡山養護学校の卒業生名簿のデータ整理に着手していて、データが打ち終わった段階で、養護学校の同窓会役員の方と卒業生の名簿データを確認しあってから、福島県の浜通りと中通りに住んでいる卒業生の家を一軒一軒訪問していく活動を展開していきます。
 福島県は、何回も述べますが、原発事故の問題で行政も民間も右往左往しています。私たちもこのまま郡山に居続けていいものやら、判断に苦慮しています。私はもう歳なので放射線はあまり問題にはならないでしょうが、若い人たちや子供さんにとっては大変な問題になると警鐘を鳴らしている方たちもいます。原発からどんどん放射線が漏れだしている期間が長く続くのであれば、郡山の若者たちを遠いところに避難させることも考えていかなくなるかも知れません。
 このような福島県の状況ですが、いつも笑いを絶やさずに:いつも笑い顔でいると免疫力が上がります。免疫力がアップすると、放射線で壊れた細胞の遺伝子を修復するとのこと:、きっといつかは福島の復興をやり遂げるという強い意志で支援センターふくしまの活動を続けていく所存ですので、よろしくお願いいたします。白石清春
 5月20日に、市民活動交流センターひがしよどがわで行われた、ゆめ風基金理事の八幡さんの被災現地活動報告集会には、約50名もの参加者がありました。報告では、全体的な救援状況は、初期から、次の段階に移ったような感じ。北に行けばいくほど、福祉力が弱い。ヘルパー派遣事業所も少なく、津波に流されて、全く無いところもある。元々、ヘルパーを利用する習慣が少ない。安否確認もまだまだで、支援と調査の掛け持ちで、人手が不足して、苦しい。
 東北3県の人びとは、支援センターの申し出に対して、びっくりする程に遠慮深い。このような状況なので、大阪からのボランティア派遣については、大阪で一定の人数を確保するために、大阪でコーデネイトをしてほしい。などなど。集会参加者の中には、すでに被災現地に入って支援活動をされてきた人が、10名もおられ、それぞれに、体験を報告していただきました。中には、安否確認調査をしていると、そんなことはしないでくれと言われて、辛い思いをしたとの報告もありました。このような報告集会は、これからも続けていきます。
 ゆめ風基金事務所には、毎日、新聞、メディアの人たちが、おいでになります。各テーマごとに、橘高事務局長を先頭に、忙しい合間をぬって、対応にバタバタしています。いつも、写真を撮るので、会議をしているポーズをと、注文され、広くゆめ風基金のことを知ってもらいたいので、渋々、苦笑しながら、それらしいポーズを演出しとおりますがね。(笑)以上

国に被災障害者等の今後の支援についての要望 日本障害フォーラム(JDF)

日本障害フォーラム(JDF)が国に第3次要望書を提出しました。
JDFでは7月13日(予定)で、震災検証シンポジウム(タイトル未定)を行う予定です。
第3次要望書
2011年5月23日
内閣総理大臣 菅  直人 様
厚生労働大臣 細川 律夫 様
総務大臣   片山 善博 様
国土交通大臣 大畠 章宏 様
日本障害フォーラム(JDF)
代表 小川 榮一
被災障害者等の今後の支援についての要望
 平素より障害者施策の推進に格別のご高配を賜り、厚く御礼申しあげます。
このたびの東日本大震災における未曾有の被害について、各方面で様々なご尽力とご配慮をいただいていることに、心より敬意を表します。
現在、震災より2か月が経過していますが、引き続き緊急の援助が求められるとともに、今後の復興・再生に向けた新たな課題も見えてきています。
今後とも障害者の支援が効果的に行われるよう、下記の項目につき要望します。

1.インクルーシブな社会の構築を基本としてください。
今回の大震災では、多くの障害者が被災したほか、障害のない人々も、住まいや働く場などを奪われ、社会生活上の何らかの障害を有したとも言えます。今後の仮設住宅の整備とバリアフリー化等を含め、被災地域の中期的長期的な復興・再生にあたっては、排除や分け隔てのない「インクルーシブな社会」の構築を旨として行ってください。これは、現在改正の作業が進められている障害者基本法や、障害者権利条約の精神とも一致するものです。
2.「復興構想会議」に障害当事者を参加させてください。
この観点から、閣議決定に基づいて開催された「東日本大震災復興構想会議」の委員に、障害当事者やその関係者が含まれていないことに懸念を抱かざるをえません。同会議は、「復興基本法案」における提言機関にも位置付けられると報じられていますが、このことからも、インクルーシブな地域社会の構築のため、会議やその検討部会、関連機関等に障害当事者を参加させてください。また、現在進められている障がい者制度改革推進本部/会議との連携も行ってください。
3.復興と社会保障を両立させてください。
今後の復興の過程において、復興費用の確保などの名目で社会保障費の削減はしないでください。インクルーシブな地域社会を構築する目的と、社会保障は相反するものでは決してなく、むしろ補完しあうものです。
4.個人情報保護に関する便宜をお願いします。
震災から2か月が経過した現在も、被災した障害者の安否確認が続けられています。過去の震災の経験から、地域の防災関係者が「災害時要援護者」の情報共有を一定程度できる指針は示されていますが、現在被災地では、支援者が必要な情報を入手できず、在宅障害者などを確認することができない状況にあります。一定の条件の下に、障害者団体や支援団体等にも情報を開示し共有できるよう、より具体的な指針を示してください。
5.放送や情報伝達における情報保障を徹底してください。
今回の震災では、相次ぐ余震や原発事故の情報など、生命や財産に関わる情報が今も日常的に流されていますが、多くの障害者がその内容を知ることができない状況が続いています。テレビ放送(生放送・緊急放送を含む)や、地域における災害情報等の伝達においては、手話、字幕、解説音声、分かりやすい内容等による情報保障を徹底してください。
また、政府広報や各省庁・自治体等から発信されるニュース等については、テキストデータ、点字、ルビ付き資料など障害当事者がアクセスできるものを準備し、また関係機関の連絡先を掲載する場合は、電話番号のみでなく、ファックス番号やEメールアドレスも記載してください。
6.障害者自立支援法等の柔軟な運用と、国の費用負担を願います。
被災の実情を踏まえ、障害者にかかる手続きや、障害者自立支援法等の制度利用について、下記の事項を含む特段の配慮をお願いします。
また、被災したすべての障害者や事業所等が、支援の対象から漏れ出ることがないよう、下記の事項を含め、広く国が費用を負担する仕組みとしてください。
(1)特定疾患等の証明書の再発行にかかる手続きを簡略化してください。
(2)震災に伴い交通手段がなお限られていることから、通院等にかかる交通手段やその費用を確保し、本人に追加の負担がかからないようにしてください。
(3)居住市町村以外での生活を余儀なくされている障害者へのサービス給付を含めて、障害者自立支援法等の柔軟な運用を行ってください。「被災県」以外に避難している被災障害者に対しても、十分な支援を行ってください。
(4)2011年度末は自立支援給付事業体系への移行期限となっていることから、被災の実情を考慮しこの期限の延長を講じてください。
(5)社会福祉施設等への介護職員の派遣に当たっては、被災地の受け入れ事業所が自立支援給付等公費給付により負担する仕組みには無理があるので、国の負担での派遣が可能となるようにしてください。
(6)社会福祉施設等災害復旧費の国庫補助に当たっては、居宅介護事業所など特定の事業所を除外することなく、被災のあったすべての事業所が支援を受けられるようにしてください。
JDF事務局
 東京都新宿区戸山1-22-1(日本障害者リハビリテーション協会内)
 TEL: 03-5292-7628 FAX: 03-5272-1523 E-mail: jdf_info@dinf.ne.jp

被災地障がい者センターいわてのブログ゜から2

被災地障がい者センターいわてのブログ゜から(2011年5月23日) 
被災地障がい者センターいわて(以下センターいわて)に、新拠点が誕生しました。
場所は、遠野市宮守。JR釜石線 鱒沢駅の目の前。まさに駅前の好物件を、代表の今川が見つけてきました。
現在、ボランティアスタッフが少ないため、まだ実動はしていませんが、本日はその拠点に初めて宿泊をしています。
拠点設置の目的は、センターいわてのある盛岡から被災沿岸部への移動距離が、どこへ行くにも片道約3時間はかかってしまうため。
朝8時に盛岡を出発して、現地到着は11時ごろ。19時のミーティングに戻るには現地を16時に出ないとなりません。
釜石市・大船渡市・大槌町・山田町への中継地点として、この場所が選ばれました。
日没後の遠野はまだ気温が低く、体が震えております。
センターいわてでの現在の主な活動内容
○支援物資で送られてくる衣類のサイズが合わない方への衣類お届け。(仮設住宅や避難施設、ご自宅へ)
○避難所や自宅で生活をされている方(知的障がい・重度身体障がい)と、日中一緒に過ごす。
○流失した就業支援センターの仮事務所へ文房具の支援
○仮設住宅の調査(スロープ設置状況・集会所の有無・障がい者の入居状況)
○障がい者関係のNPO、社会福祉法人、支援学校、関係団体へ訪問し、ニーズ調査。つながりを深める
○県内の障がい者関係機関で行われる、連絡会・報告会等への参加
等々
地域特有の様々な問題も浮き上がっています。
沿岸部のとある地域で、介護保険を利用しているにもかかわらず、家族介護が可能との判断でヘルパーが派遣されていないとの話を聞きました。
認知症 人工肛門 身障6級の父(81歳)・視覚障害 身障4級の息子(57歳)リウマチ 車椅子使用 身障2級 要介護2の娘(54歳)の三人家族。
息子さんは現在無職。認知症の父と妹を残して出かけることができず、買い物にさえもいけません。
現状の支援としては、車で30分の隣町へ買い物の付き添いをすること。通院の送迎。息子さんが外出中に妹さん、お父さんと一緒に留守番し、お父さんの見守り、妹さんの生活介助等を行っています。
都市部とは比較できないほど、福祉サービスの利用が制限されています。
息子さんは「この地域では介護保険は何の役にもたたない」と、嘆いておられました。
認知症や、障がいをもつ方へのサポートが十分ではなく、介護は家族任せ。
津波被害により、福祉関係の施設(デイサービス等)が流失していたり、施設職員も多数亡くなっている現状もありますが、 必要な方に必要な支援を提供できるよう、なんとかならないものかと考えています。
このご家族がゆとりある生活ができるよう、支援と平行して地域の福祉サービスの調査も行っていきたいと思います。

被災障がい者センター岩手のブログから

被災障がい者センターいわてのブログから
5月2日から5日まで、被災した地域を一緒に回ってもらっ浅野誠一さんからの報告です。
僕はAJU自立の家ぴあ名古屋で働いている浅野誠一です。
重度の脳性まひで電動車いすを使用、言語障害もあります。
5月2日から5日まで東北の被災地に行ってきました。
これまでにない最大級の災害を自分の目で見たかったのと、東北の障害者の現状を知りたかったからです。
2日(月)19:00 名古屋出発 リフト付き車両にて移動
3日(火)08:00 仙台到着
     12:30 盛岡に到着
     12:45 被災地障害者センターいわてに到着。八幡さんと会う。
岩手の現状
ヘルパーステーションは社協とニチイだけ。
重訪やヘルパーの育成をしようと思っても、講座内の「実習」ができない(実習先の自立生活している当事者がいない)。講座を開講しても2・3人が限度。
地域で暮らす、地域へ出る障害者はほぼいない。被災していなくても在宅は在宅。
震災以前の問題。自立生活をしている障害者 求む!!
「被災地障害者センター」なのに障害当事者がいない。
自立生活をしている障害者はほとんどいないという中で、困った時には施設に入りやすい。(その選択肢しかない ということ)
僕は、なんで在宅から一人暮らししようと思う障害者が出てこないのだろうか、と感じました。地域性かもしれないけど、自立生活を活発にやっている地域のリーダーが一定の期間そこに住んで運動したほうが良いと思いました。
CILもりおかにて
被災地障害者支援センターいわてにて
次の日は
4日(水)06:00 起床
     07:00 田老町を目指し南下。最終的には仙台へ。
     09:07 宮古市
         ↓
         山田町
     10:00 大槌町
     11:00 釜石市
     11:45 大船渡市 福祉施設:さんりくの園
     12:35 陸前高田市~気仙沼市へ
宮古市に行って、市民野球場が壊れてその残骸が辺り一面にありました。田老町。ここも栄えていた町だったと思います。
次に大槌町。さんりくの園という施設に行きました。ここは、身体障害者・老人ホームなどが集まっていた所です。建物が入れそうな所だったので、中を見てきたのですがもう備品とかは片づけられていました。
その夕方、仙台のドリームゲートという自立生活センターに行きました。そこで藤本さんに色々話ししていて、地震3日目に入浴の介助依頼があったけど食事もまともに食べられない人もいるなか、お風呂の依頼はちょっと「常識はずれ」と断ったそうです。
僕も、障害者の意識でも、幅広いな、と思いました。今回、行って色々考えることが出来て、出来たらまた行きたいと思いました。

第5回障害者救援本部会議のお知らせ

震災から3ヶ月が経とうとしています。
お盆まで と首相が約束した仮設住宅も、遅れが予想され
長い避難所くらしのきつさが本当に心配です。
現地では、3県の被災地障害者センターが日々 懸命に救援活動を続けています。
緊急避難所も 宮城に2カ所 岩手に1カ所 設置され 活動が広がりつつあります。
この間、みなさまにおかれましては、被災現地でのボランティア活動や街頭カンパ活動、募金活動など、大変ご尽力いただき、大いに勇気づけられる日々です。
下記のように第5回障害者救援本部会議を開きたいと思います。
この間の動き(救援活動、東京救援本部会議、被災地)のご報告と、これからの動などについて話し合いたいと思います。
どうぞご参加ください。
とき 6月6日(月)午後6時半から
ところ 大国町 パーティパーティ (地下鉄大国町からすぐ)
大阪市浪速区敷津東3-6-10
TEL・FAX  06-6649-0455

ふくしま支援センターニュースつながりNo.3

 東北関東大震災障害者救援本部東京事務局から、被災地障がい者支援センターふくしまより発行されています、ふくしま支援センターニュースつながりNo.3の転記が届きましたので、掲載させていただきました。
被災地障がい者支援センターふくしまより発行されています、ふくしま支援センター
ニュースつながりNo.3を転記いたします。
HTMLでご覧になる方は、こちらのアドレスへ
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/JDF/hukushima_news/news_f3.html
~~~以下転記~~~
ひとりじゃないよ! 信じあい 助けあいながら
ふくしま支援センターニュースつながりNo.3
2011/05/04発行:JDF 被災地障がい者支援センターふくしま
※住所がかわりました!今後とも支援センターふくしまをよろしくお願いします!
■住所 〒963-8025郡山市桑野1丁目5-17深谷ビル B 棟101号
■TEL 024-925-2428 ■FAX 024-925-2429
■メール shienfukushima2011green@yahoo.co.jp
【調査累計(4月27日現在)】
障害者支援事業所 85ヵ所、
避難所(2次避難所含)312ヵ所、
個別相談対応数 108件、
電話相談 56件。
~支援センターふくしま白石代表あいさつ~
2011年3月11日マグネチュード9.0という未曽有の大地震が東北・関東を襲いました。
その地震から引き起こされた大津波によって岩手、宮城、福島の沿岸部はことごとく壊滅されて、27000名以上の死者と行方不明者を出しました。それに伴い、福島県では大津波の影響で、第一原子力発電所が事故を起こし、目に見えない放射線が福島県内の人、農作物、家畜、自然を汚染しています。原子力発電所の事故の終息がいつになるやら予想がつかない状況なので、福島県の復興はまだまだスタートが切れないでいます。
支援センターふくしまでは多くのボランティアさんたちの力を借りて、福島県内の大部分の避難所を回って、障がいをお持ちの方の安否確認と困りごとを聞いたり、ニーズ調査を行ってきました。そして、障がい者の避難所での過酷な生活の全容が浮き彫りになりました。避難所の床が堅くて横になれなくて車いすのまま2週間も我慢している人、お風呂に1か月も入れないでいる人、避難所の駐車場で、車の中で寝起きしている人、自閉症のため集団での生活が難しくて、避難所を転々としている人、「この世の終わりが来る」と言って恐怖している精神障がいの人等、様々な障がい者が避難所では苦労されていました。
私たちは、200か所近くの避難所を見て歩きましたが、障がい者らしき人は100名程度と、割合的には少ない数でした。ことに身体的に重度の障がい者はあまり見当たりませんでした。避難所の生活が苛酷であろうことが分かっているので、知人や親せきの家に避難したり、または在宅で不便な生活に耐えているのではないかと想像しています。
南相馬市のとある事業所では、津波と原発の恐怖から利用者である障がい者が避難してしまったので、もう閉じようと覚悟していたら、避難していた利用者と家族が戻って(避難生活に疲れ果てて)きていて、ぜひ事業所を続けてほしいとお願いされて、現在その事業所に20名もの利用者が通ってきています。その事業所には若い職員さんがいましたが、原発事故の関係から辞めてしまいました。そのような状況にも関わらず、事業所を運営している理事長はじめ職員さんの心に動かされて、南相馬市の事業所に対して、支援センターふくしまでは支援物資とボランティアを送り込む支援活動を続けています。そして、これも原発の関係から南相馬市の計画避難に指定された地区の障がい者の安否の確認と避難意向の調査を上述した事業所の理事長さんに、南相馬市から直々にお願いされ、私たち支援センターの応援部隊に南相馬市に入っていただいて、南相馬市内に散らばっている障がい者の家を回って訪問活動を展開しています。
今後の支援センターふくしまの活動としては、郡山に避難所兼サロンを設置して、南相馬市や川俣町、川内村、葛尾村、その他の地域から避難してきた被災障がい者を受け入れる体制を確立していきます。それから、障がい者用のバリアフリーの仮設住宅を2戸ばかり設置していこうと考えていますが、郡山は放射線量がかなり高いので、可能なら会津若松市に設けていきたいと考慮しているところです。さらに、全国各地の障がい者団体と連携して、全国の避難所に被災障がい者を受け入れる準備をしているところです。
支援センターふくしまは、まだ事務局体制がしっかりしていないので、事務局員や事務作業のボランティアが少なく、データの整理がなかなかできていない状況です。後手後手になっていますが、今、郡山養護学校の卒業生名簿のデータ整理に着手していて、データが打ち終わった段階で養護学校の同窓会の役員の方と卒業生の名簿データを確認しあってから、福島県の浜通りと中通りに住んでいる養護学校卒業生の家を一軒一軒訪問していく活動を展開していきます。
福島県は、何回も述べますが、原発事故の問題で行政も民間も右往左往しています。私たちもこのまま郡山に居続けていいものやら、判断に苦慮しています。私はもう歳なので放射線はあまり問題にはならないでしょうが、若い人たちや子供さんにとっては大変な問題になると警鐘を鳴らしている方たちもいます。原発からどんどん放射線が漏れだしている期間が長く続くのであれば、郡山の若者たちを遠いところに避難させることも考えていかなくなるかも知れません。
このような福島県の状況ですが、いつも笑いを絶やさずに(いつも笑い顔でいると免疫力が上がります。免疫力がアップすると、放射線で壊れた細胞の DNA を修復するとのこと)、きっといつかは福島の復興をやり遂げるという強い意志で支援センターふくしまの活動を続けていく所存ですので、よろしくお願いいたします。
                           白石 清春
~5月4日、乙武洋匡氏が来訪~
5月4日(水)、乙武洋匡氏が支援センターふくしまに訪れました。被災地の障がい者の現状、支援センターふくしまの活動について、支援センターのスタッフと熱心に話していました。
乙武氏はとてもまじめな方で、被災地の現状に熱心に耳を傾けていました。
■■第1次避難所訪問の調査報告■■
調査目的:障がい者の避難状況、そこでの生活状況をつかみ実態を明らかにする。さらに障がい者・家族のニーズをつかみ、緊急かつ専門性がいるものは、相談事業所につなぎ、物資支援などセンターで対応できるものは、対応する。市町村・県・国で対応すべき問題は、要望活動につなげていく。
調査範囲:第1次避難所となっている地域の学校・公民館などの公共施設。
調査期間:4月5日~18日。
調査方法:1チーム2,3人で各避難所をまわり、責任者・行政関係者・障がい当事者・家族などから直接話を聞く。
調査内容:避難所に障がい者がいるか。どういう生活状況か。困っていること、ニーズの把握。
~障がい者・家族はどこに避難したのか~
避難所を訪問して気付いたのが、障がい者の方々が少ないということです。その理由として想定されるのは、避難所の住環境の厳しさ、大集団の困難さ、仕切りもない開放された空間、周囲の目、障がい者のニーズに応えた設備が揃えられていない等が挙げられます。一方指定された避難所を離れ、独力で親戚の家や民間のアパートを借りたとしても、親戚の家にもたくさん避難してきて住みづらくなった、民間アパートを借りたが行政から支援がなく経済的に追い詰めらている、避難所のように物資がもらえない、情報が入ってこない、避難所のように行政職員、保健師、医者、相談員による支援が受けづらい等の問題があります。
また、最近では、周囲とのトラブルや環境の劣悪さなどから3回、4回と避難所を転々とする方々がおり、「疲れた」という言葉をもらしていました。
~1か月余の避難所生活から出てきたニーズ~
●プライバシーが守られず、つい立等で区切ること
●介助等の人的支援の必要性
●トイレに行くまでに階段がある、和式しかないなどトイレの改善
●ベッド、お風呂の椅子など日常生活上の問題への個別対応
●糖尿病などの持病を持った方の食事内容の改善
●「眠れない」「集団生活にストレス」等の精神的な部分のケア
●感染症の不安や健康上の不安を解消すること
●毎日の生活のリズムや社会との結びつき、目的をもった活動
●医者の診察や今まで通りの福祉サービス継続ができないことへの不安を解消すること
●もっと分かりやすい情報の提供
●避難所への支援体制格差の是正
~避難所の方々が抱く将来への不安~
「2次避難をするが、その後の見通しをもてない」「先の見通しが見えず、いつまでこの生活が続くのか知りたい」「いつ避難しなければならなくなるのか不安」「これからの住宅が心配」など震災後の復旧への見通しの不安がありますが、あわせてその見通しを考えようにも福島では、原発の問題が大きく立ちはだかっています。原発による放射能汚染状況の変化、それに対応した避難の追加や変更、依然根強い風評被害なども絡み見通しが立たない状況が続いています。そのことにより避難所では、将来への不安が膨れあがってきているという印象を受けました。
~第1次避難所を訪問して~
第1次避難所訪問の調査は実態やニーズ把握の入り口であり、まだまだ多くの障がい者の生活上の困難さやニーズは顕在化してはいません。今後とも様々な形で実態を明らかにし、ニーズを拾いだしていくことを私たちの取り組みの柱として、活動していきます。
■障がいを持つ子どもたちとその家族の避難支援情報■
『福島の子どもたちとつながる宇部の会』さんから
地震、津波、原発事故と大変な状況の中、自閉症のお子さんをお持ちのご家族は避難所にも行けないのではないだろうか。もしそういうご家族がおられるなら、こちらでしばらく暮らせるようにサポートしようと、表記の会を立ち上げました。会には自閉症の子どもを持つ親や永くサポートをしている人、25年前のチェルノブイリ原発事故で被災した子どもや医師を受け入れた人などがいます。この動きに対し、市のほうも住宅を始め、さまざまな支援を連携してくれることになりました。希望があれば、ぜひお問い合わせください。
<概要>
・宇部までの交通費は当方負担
・宇部まで移動が可能な子どもさんとそのご家族
・住宅はこちらで準備(家賃と水道代は無償)
・生活一時金として一世帯に対し、宇部市から10万円
・孤立を避ける意味でも、2家庭を受け入れる
・最長1年間は滞在できるよう、私たち生活サポーター20~30名で経済面を支える
・それ以外の一般サポーターが、さまざまに支える
<連絡先>
「福島の子どもたちとつながる宇部の会」
代表: 木下文雄 Tel:090-6838-2881
携帯メール:kinochan-dont.vs-yamaguthi-110@ezweb.ne.jp
事務局:武永佳子 Tel&Fax:0836-33-3982
携帯:090-8359-2863
PC メール:ntakena@mail.bbexcite.jp
『カム バック プロジェクト実行委員会』さんから
しょうがいをもつ子どもさんとそのご家族の支援。生活基盤が崩壊してしまった中で、次の一歩を踏み出すためには多大なエネルギーの蓄積がご家族お一人お一人に必要です。現実からの逸脱や地域からの離脱としてだけではなく、次のステップの充電のために、大阪や神戸の地で1週間から約6カ月の期間、心身のケアを含めた生活の場をご提供し、専門家の人的支援により、今後の人生に向けての「リセット」をしていただける場になりますよう支援していきたいと思います。
<プログラム内容>
1.移動支援
2.住居の確保(被災者向け公営住宅等のご利用)
3.お子様の園・学校・専門機関につなぐための支援
4.親の就労支援
5.学童保育支援事業との連携
<対象> しょうがいをもつ子どもさんとそのご家族
<期間> 1週間~約6カ月
※相談窓口を設置し、期間をはじめ、ご家族の意思を反映した支援の実施をします
<スタッフおよび協力機関>
フレンドシップミーティングの専門ボランティアチーム、児童支援、家族の心理面をサポートする専門スタッフ、しょうがい児をもつ兄弟姉妹の会、地域支援学校・支援学級・通園事業施設、各医療機関、その他の支援サポートのチーム、行政機関
<連絡先>
合同会社ユニバーサルプラン (事務局 田伏高治)
住所:兵庫県神戸市東灘区魚崎北町5-3-5-201
電話:078-413-5111 メール:tabushi@universal-plan.jp
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