被災地障がい者センターみやぎのブログから(2011年5月13日)
被災地障がい者センターみやぎ活動報告書 №1-2
(5/10時点)
■「支援報告」
1.物資支援状況
《個人に対する提供》
医療品(薬品、ストマ、カテーテル、経管栄養剤、手袋、イソジン等含) 28名
生活雑貨(トイレットペーパー、生理用品等) 55名
食品(水、レトルト食品、米等) 42名
オムツ(高齢者、児童、幼児) 77名
衣料品(下着、靴下等含) 22名
杖(T字型・) 9名
ポータブルトイレ 2名
簡易ベット(リクライニング型・折りたたみ型含) 4名
発電機 1名
車いす 3名
玩具 5名
計 248名
《団体に対する提供》
医療品(薬品、ストマ、カテーテル、経管栄養剤含) 1団体
生活雑貨(トイレットペーパー、生理用品等) 16団体
食品(水、レトルト食品、米等) 12団体
オムツ 16団体
ポータブルトイレ 1団体
衣服(下着等) 7団体
シャワーチェアー 1団体
簡易ベット 1団体
玩具 1団体
計 56団体
被災初期においては、食料品(飲み水を含む)、衛生用品(トイレットペーパー、おしりふき、ウエットティッシュ、生理用品等)、オムツ(大人用、子供用、幼児用)、暖房機、カイロ、医療品、薬品、栄養補助食品等の生命維持や健康維持の物資が中心であったが、時間の経過と共に、杖、ポータブルトイレ、簡易ベット、洋服等の生活用品へ移行している傾向がみられる。
■郵送でご協力頂いている団体
1.財団法人ヤマト福祉財団
(3/30~県内全域への郵送にご協力いただいております)
■個人、団体への相談・人的支援
・個人相談件数 70名
・団体相談件数 36団体
被災直後では物資提供をおこなっていたケースでも、時間が経つにつれ生活に必要な相談、送迎、手続き補助、介助(入浴・遊び相手・身体介助)等の要請に移行している。
個人支援数 313名(5/10日現在)
尚、内203名については継続支援または定期的に連絡をとり見守り中
団体支援数 91団体
団体の活動開始と共にニーズは減ってきているが、常時と違う状況による利用者や会員の様々な相談が寄せられる
■団体への資金支援
被災地障がい者センターみやぎ(ゆめ風基金)では、各NPO法人、団体の速やかな活動開始に向けて資金支援を行っている。
全国の支援してくださる方々の義援金・寄付金と共に「心」と「想い」を届ける為、相談を受けた際は必ず現地訪問及び面談を行い、緊急性の高いものから支援している。
1. 仙台市 NPO法人コスモスクラブ「すまいる作業所」
活動内容 就労継続支援B型事業、生活介護事業
国産大豆100%使用の豆腐作り、豆腐・豆乳・おからのドーナツ作り、販売。
被災状況:ボイラーの全壊、建物ひび割れ等。
結果:豆腐製造用ボイラーの再購入費 1,155,000円 支援
2.仙台市 NPO法人「みどり会」
活動内容 心に障がいを持った人々の自立支援のための施設、グループホーム運営
被災状況:津波による建物、備品等全流出。
結果:施設再建に向けての物件借用料、改築量、事務機器類購入費 1,500,000円 支援
3.仙台市 NPO法人「しゃくなげ苑」
通所地域活動センター
着物古布による、草履作製、販売
被災状況:震災により職員通用ドアのドアノブ破損
結果:ノブ一つにより、一人の指導員の労力が倍増。
交換ノブ代金 8,000円 支援
4.仙台市 NPO法人「多夢多夢舎中山工房」
就労継続支援B型事業
レストラン経営、生活雑貨製作、お弁当等 販売
被災状況:震災により、レストラン外壁、内壁に多数のヒビ。
別棟、階段支柱土台部分の崩壊。修復工事緊急に必要。
結果:補修、修復工事代金 1,209,600円 支援
5. 登米市 南方福祉作業所「あやめ園」
就労継続支援B型事業、生活介護事業
軽食喫茶店経営、手工芸品作製 販売
被災状況:震災により喫茶部門給湯器が破損。
軽食作りにお湯は欠かせない為、修理必要。
結果:給湯器修理代金、火災探知機電池代 86,100円 支援
6.宮城精神しょうがい者団体連絡会議
当事者による、専門家にはできない電話相談、カウセリングを行う
状況:震災後における心のケアを、当事者によるカウンセリング及び適切な
精神医療保険福祉情報の提供を行う。
結果:事業を行うための、施設費・設備費維持費等を含めた2ヶ年分経費2,500,000円 支援
※その他、現在検討中の支援 7件
主に、備品支援・建物修復・新施設への転居費等
■メディアで取り上げられた報告
1.(3/23)夜8:00〜8:45のNHK教育テレビ番組「福祉ネットワーク」その1
2.(3/29)夜8:00〜8:45のNHK教育テレビ番組「福祉ネットワーク」その2
3.(4/24)夜10:00~NHK教育テレビ番組「ETV」
など
■「南地域・北地域 拠点づくり」
1.被災地障がい者センターみやぎ 県南拠点
住所:宮城県亘理町字新町 34-3
(木造平屋建て 4部屋・トイレ・シャワールーム・キッチン完備)
目的:地域社会の再興、新たな町づくりの拠点としての役割。
地元の団体による地域密着型支援の確立。
避難生活の中での精神的、物理的緊急避難的滞在スペースの確保。
被災地障がい者センターみやぎとの連携により、地域の復興と細やかな障がい者サービスを目指す。
2.被災地障がい者センターみやぎ 県北拠点
住所:登米市 予定
目的:県南拠点 同様
■「被災地障がい者センター 東北」設立
被災状況が各県別に異なることは明らかであるが、県を越えての緊急避難が現実には行われている。岩手県・宮城県・福島県が相互に協力し合う為の環境として、東北統括本部としての「被災地障がい者センター 東北」を「被災地障がい者センターみやぎ」内に設置した。
被災状況は、日々刻々と変化しているが、未だ過酷な避難生活者や障がい者を取巻く環境は解決したとは到底言えない状況であり、これからも支援するスピードと重要性は、2ヶ月を経過しようとしている今日でも変わりない。
被災の中、「孤立障がい者」「困っている障がい者」を出さないよう、今後さらに各県と綿密な情報交換と対話をしながら活動をしていく。