ヒデの救済レポート

hideの畏友のおひとり、京都花園大学特任教授の八木晃介さんが発行している:試行社通信:第333号からの転載
●原発事故と人体実験
このところ原発関連報道が新聞でもテレビでも極端に減少していることに、私などはひどく不気味で不安な感覚をいだいています。
マグニチュード9の巨大地震・大津波・原発のメルトダウンによる甚大な放射能汚染の事実を私たちは直接的ないし間接的に確かに体験したにもかかわらず、そして今なお原発関連死が増加し:東京新聞によれば、福島県内だけで千人を超えたということです(多くの人々が帰還の目処もたたないままにディアスポラの状況)福島県の避難者だけで「十三万五千人」におかれているにもかかわらず、メディアも大衆も、早くも忘却を決め込んでいるかの風情です。
いまなお原発からはさまざまな形で放射能が垂れ流されているのに、
政府や東電がしていることといえば:完全にコントロールされている:と国際的な詐術を弄しつつ、
まるでモグラ叩きのようなレベルの対応しかできていないのが現実です。
もしかすると、国家規模の壮大な人体実験が福島をふくむ東北地方のみならず
全国を対象にきわめて意図的・組織的に行われているのではないか、
そういう疑念を私はどうしても振り払うことができないのです。
原発の再稼働および新増設をもくろむ政財界・原子力ムラとそれに連なる利権屋どもは、
放射能汚染を極力過小に評価しつづけています。
それは事故直後の:ただちに健康に影響をあたえる数値ではない:という政府発表からはじまっていました。:
ただちに:の定義もなければ、:健康に影響をあたえる数値:の定義もない、
人を小馬鹿にしたような公式発表が原発周辺の人々の避難を遅らせてしまったのですから、
この局面ではまだ非意図的だったかもしれませんが、客観的には人体実験を開始していたというほかありません。
:
毎日(今年3月25日付け)は避難解除予定地域での被曝線量調査(昨年9月実施)で、
国が被曝線量を低く見積もる形で線量操作していた事実を暴露しました。
調査を実際に行ったのは日本原子力研究開発機構と放射線医学総合研究所ですから、
それらによる調査自体もあまり信用できませんが、ともかくそれらのメンバーは相当低い線量になるはずという仮説で調査をはじめj、その結果でもって避難者を帰還させる根拠にしょうともくろんだのですが、
たとえば川内村の場合、屋外8時間屋内16時間で年間1ミリシーベルト台と予測していたのに2・6~6・6ミリシーベルトの高値が測定されたため、調査結果の公表を見送ったばかりか、屋外を6時間に短縮するなどして数値を下げる操作をしていたというわけです。
しかし、それにしても年間2・6~6・6ミリシーベルトというのは恐るべき数値であって、
帰還促進を急いで安全宣言を出したい政府・東電・原子力ムラとしては相当ショックだったものとおもわれます。
しかし、これに驚いていてはいけないわけで、原子力規制委員会:帰還に向けた安全・安心対策に関する検討チーム:は昨年11月11日、個人線量計による線量管理を前提にしてはいるものの、20ミリシーベルト以下の地域への帰還を認める提言書をまとめました。これも恐るべき提言です。
そもそも放射線において:これ以下なら影響ゼロ:というしきい値はないのであって
しかし、一応の目安として一般人については年間1ミリシーベルト、放射線作業従事者には任意の5年間の年平均で20ミリシーベルト、ただしどの年も50ミリシーベルトを超えないとしているのです。(放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律施行規則)。
つまり、放射線管理区域ではたらく原子力関係者や放射線関係者への限度量を一般住民にあてはめて
いることになるわけですから、人体実験といわざるをえないのです。
政財界・原子力ムラなどは、1日もはやく原発事故の影響をなかったことにしたいわけで、
それは漫画:美味しんぼ:に対する安倍や管、それに石破や福島県:いまの福島県政は完全に県立医大の原子力ムラに振り回されています:らによる言論弾圧の姿勢にも見てとれます。私自身、ジャンルとしての漫画やアニメが大の苦手というか嫌いで、当該作品も読んでいないのですが、各種報道をみるかぎり、作者は相当丁寧に取材していたようです。
ここで問題になるのが「風評被害」という概念。
風評とは、事実でないこと、あるいは些細なことがおおげさにとりあげられ、ある人物やある業界、ある地域が被害を受けることであって、つまりはデマのことです。そして、社会心理学者・オルポートによれば、デマの流布量は、ことの重大性とことの曖昧性との積に比例するとされます。
したがってことの重大性か、ことの曖昧性かのどちらかがゼロになれば、デマもゼロになるという次第。
してみると、福島原発事故の風評:デマ:の本質的発生源が政府・東電・原子力ムラにあったことが明らかになります。
後略・以上
これまで届けた救援金
309,951,224円(2014年10月31日現在)
内・東日本大震災救援金総額
264,542,139円(2014年10月31日現在)
ただいまの基金残高
248,623,733円(2014年9月30日現在)>
このメールは、東北関東大震災被災障害者救援に関する、被災障害者支援ゆめ風基金副代表理事、障害者問題総合誌「そよ風のように街に出よう」編集長、バクバクの会事務局員でもある河野秀忠が感じた、各方面の被災障害者救援活動のあれこれの個人的レポートです。
広く知ってもらいたいので、転送自由。自由にお使いください。
息の長い救援が求められています。
長期戦です。
救援金の送り先は、郵便振替口座 00980-7-40043 ゆめ風基金です。
「とうほく」と書いてください。
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【東日本大震災救援活動の中のボクの風景】
2015年という、未知なる時間帯に突入しました!
更なる知恵と未来を透しする努力をもって、
被災障害者支援の中から、人々の時代を耕さねばなりません。
多くの皆さんの助力を求めます!
本年もよろしくお願いします!
hide拝

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