岩手県訪問記その5~往復500kmの旅by長崎圭子

いよいよ陸前高田を通り、大船渡へ。
っと、その前にお昼ご飯を食べて、しゃんとしなきゃ!
そこで、立ち寄ったのがこちら。
宮城県気仙沼市本吉町三島にある、JR東日本・大谷海岸駅(おおやかいがんえき)が、かつてあったところです。
ケアホームめぐみさんからは、7.4 km- 約 10分
大谷海岸駅あと
日本一海水浴場に近い駅として有名だったそうですが、津波で駅が一部損傷。
線路は津波に流され、近くの砂浜が地盤沈下を起こして海が直近にまで近づき、危険になったことから同じ場所で営業再開するのは難しいと見られているそうです。(ウィキペディアより)
道の駅大谷海岸も、プレハブで営業を再開していました。
この写真の右側が海岸で・・・
道路を隔てて左が山なのですが、津波の爪あとは生々しく残っています。

新しいお花が供えられていた献花台です。
合掌・・・。

フカひれラーメンをおいしく頂いて、大船渡へ。
大船渡へ
43.8 km- 約 58分
ここから、津波あとの写真が何枚か続きます。
PTSDなどになったかたは、飛ばしてください。
効果があるのかと聞かれれば・・・
土嚢が積み上げられたまま、の風景が何キロも続きます。

陸前高田・奇跡の一本松。

奇跡の一本松保存プロジェクトについて
マンションの4階までは浸水し、5階は無事に見えます。

何も変わっていない陸前高田。

堤防を作ろう、としているところでしょうか・・・

工事車両=ダンプカーやミキサー車が何台も通っていきます・・・。
高台移転はどうなっているのだろう。
ところどころ、盛り土をしているのですが・・・。

このような風景が何キロも続き、この地で「復興」と言うのは、正直なところ無理があると感じました。
仮設住宅が、ひょっこり建っている。
あちこちに、何棟かずつ。
どう考えても生活できないだろうというような山奥だったり、とりあえずここなら安全だろうと
急いで建てましたというような・・・
復興住宅を建設しているところは、通った場所では確認できず。
少しでも、前に進んでいるならいいのですが、そういう明るいニュースは見たり聞いたりしなかったのが
本当に残念でなりません。
大船渡に着いてから、「かたつむり」さんが、新たに作業所を建設する土地を見せてもらいました。
(支援先の一つです)
何度か津波にあっている土地なので、安くなったとか・・・。
いざというときは、山に逃げる。
そのために避難訓練も実施するとか。

ここの空き地にとりあえずプレハブで作業所を作り、ご飯などを食べる休憩場所を、1ブロック上の民家を借り、改修工事中。
写真に写っている家は、浸水しているそうです。
ここの責任者のかたの家も流され、新たに借金をして新築するとか。
「私は嫁だからねえ~ほんとは移りたいんだけど、ダンナがうんって言わないのよ~。津波きて被災したらまた起き上がって復興したらいいって考えてんのね。先祖もそうやってきたからって。被災するから復興できる。その繰り返しだ。もうねえ~しょうがない!」
明るい笑顔に、何か申し訳ない気持ちでいっぱいになったのです。
出発する私たちの車が見えなくなるまで、
ぶんぶん!と、ずっと手を振ってくださった姿が忘れられません。
また来させてください、と、車の中で頭を下げました。
さあ、いよいよ最後の訪問地、「被災地障がい者センターおおふなと」へ。

ここも事務所を11月までに退去しなくてはいけません。
土地を確保し、新たに「NPOセンター123」として、活動を続けていくそうです。
実は、現代表の奥様が、以前は代表を務めておられたのですが、急逝されてしまいました。
障害者福祉に、復興に心血を注いでこられたのですが、心労が積もっていたのでしょうか・・・。
改めてご冥福をお祈りするとともに、現代表の「やっと物を考えられるようになった」とのお言葉に拍手を。
そして、こちらにも新しく職員さんが!
村上さんという女性です。
被災されて現在は仮設暮らし、旦那さんを津波で亡くされました。
サービス管理責任者の資格をお持ちらしく、事業所開設時には大活躍されることが期待されます!
力強い助っ人に感謝感謝!
先にも書きましたが、障害者は、災害時、その障害ゆえにハンディは2倍3倍にもなります。
人の助けが、いつも以上に必要です。
その障害者福祉に尽力されている多くの方々の熱い思いに、胸を打たれた岩手訪問だったと思います。
ついつい都会中心に物事を考えがちですが、東北の良さを活かしつつ、その歩みに寄り添っていきたい。
この記事を書いている最中にも、三宅島の地震が報じられたり、先日も18年も経つのに、阪神淡路大震災の余震とみられる地震が起きました。
考えたくはないのですが、これからおきる災害への備えをきちんとしないといけませんね。
そして。
東日本大震災のことを忘れず、まだまだ支援が必要なところへ、しっかりとお預かりしたお金をお届けする。
それがゆめ風基金の進む道だと考えています。
長いブログ記事にお付き合いくださいまして、心から感謝申し上げます。
どうか。
忘れないでいてください。
ここに記載したのは、ほんの一部の被災者・被災地の姿であることを。
みんながみんな、被災地に行かなくてもいいんです。
できることをそれぞれが考え、実行していけば。
岩手は広いです。
東北は広いです。
被災地の方が、本当に心から笑える日まで、どうか、ゆめ風基金にお付き合いください。
みやこへ帰る
97.1 km- 約 2時間8分
被災地障がい者センターみやこの皆様、お世話になりました!
走行距離の総計を、どなたか出してくだしあ!

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