ちなつのちょっと行ってきました!

中学生プロジェクト、デビューの巻。
●1月に北陵中学、2月に柴島中学にて、「いのちと防災を考える中学生プロジェクト」が行われた。
この、牧口代表の講演のほか、中学生に実際に障害者と避難訓練をしてもらおうという、
『大阪応援センター』と『手と手とハウス』と『ゆめ風基金』の共同プロジェクトも7年目を迎える。
事務局員 福本は、中学生と障害者のコミュニケーションを図るための事前学習に参加。
無事終わった今だから、ゆめ風に来て一番楽しい瞬間だった。
てっへへ!(^^)!って言える。
が、脳性まひによる言語障害が年々増す私。
人前で話すのがチョー苦手。
しかも、もう子育て世代でもない。
中学生を目の前に、何を伝えればいいのだろう?と、前日まで、はらはらドキドキ。
「大丈夫、どうせ、おかんは何言ってるかわからんって。
一回だけなら、そのキャラクターに中学生は黙ってくれる」と、
阪神淡路大震災の時、幼稚園児だった息子に肩をたたかれ
「そうだ。私をお届けしよう!伝えにくい私を助けていただきに行こう。」といざ初陣!
教室に入るが、やはり声が出ない。
「そんなに静まり返ってたら、おばちゃん頭まっしろで、声でえへんわ。」
「まずは、準備体操に付き合って。すまん。みんな、マネして」と
障害者のまねをしてもらうという少しシュールな展開から。
曲がった体を一段とぐねぐねとさせる。
みんな協力してくれ「お前、体、かたいやんけー」「こういうの、おもろいなー」の声が飛び込む。
「まだあかんわ。みんな、ごめんやけど手伝ってくれるか」と次なる協力依頼。
伝えたいことを書いていったペーパーを、生徒さんに順番に読んでもらい、
参加、協力型の、共に学ぶ場に?
「避難訓練は、ふざけたら危ない。」
「決して無理せずに。」
「今回は、様々な障害を持った方と初めて出会い、一緒に行動をします。
『どうしたらいいですか?』とまずは、その方に聞いてあげてください。
そこから、コミュニケーションが始まります。」
カンニングペーパーの最後を読み上げてもらいホッ。
バトンタッチした『手と手とハウス』の方は、盲聾者とのコミュニケーション法と避難の仕方をわかりやすく説明。
これぞ、事前講習会。
そのあとの質問タイムでは
「生きていて一番つらかったことは」と聞かれ
「うっう…」
またもや、声が出ない。
なっ、なんと答えれば・・・
が、中学生に嘘だけはつくまい。
「高校教師だった夫が死んだときです」という。
誰一人、ひくことなく受け止めてくれた気がした
私より彼らの方が大人なのかもしれない。
「今後のゆめは?」と次の質問が飛んでくる
「もう、おばさんやし・・・一日一日を丁寧に生きたいです。
それと、遅ればせながら学生をしている息子の行く末を今少しみていたい。
あんたたちのおかんとおんなじですわ」
「これからも、こんな目の前に困っていそうなおばさんがいて、自分に余裕があったら・・・
話しかけられたらひびるし、まして話しかけるなんてすごい勇気のいることと思うけど」と、
終わりにようやく大きな声が出た。
声は一人で出るもんじゃない。
みんなに助けられて声は立ち上がるもの。
心と体で体験した瞬間でした。
シャイな男の子の安眠妨害をしながら、進める場面もあった。
が、実は彼が一番、話を聞いてくれていたんです
教室を出た後、廊下に出てきて、とびっきりの笑顔で手を振ってくれたんですから。
あー生きていてよかった。
おばさんは心からそう思いました。
ありがとう。
ありがとう。
一期一会に感謝!!
(福本 千夏)

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