みやぎ登米支部・「そうそうの杜」活動日誌 NO.7

 震災直後から被災地障がい者センターみやぎの支援活動に参加されてきた社会福祉法人「そうそうの杜」は、現在は被災地障がい者センターみやぎ登米支部を拠点にして、地元のグループ「ハグハウス」とともに登米市や南三陸町の仮設住宅をまわり、移動カフェを運営しながら個別ニーズを掘り起こす活動をされています。
「そうそうの杜」・東日本大震災派遣報告書 NO.7
日時:2011年9月7日(水) 天気:晴れ
報告者:T、N
午前:田尻畑仮設にてミニカフェ
午後:韮が浜農村公園仮設にてバザー(無償)、ハグハウスにてカフェ
活動した上で感じたこと
 田尻畑仮設では晴天ということもあり、急遽ミニカフェを実施。近隣の方々を誘って7名ほどの方が参加され、お茶を飲みながら震災当日の様子から現在の状況などについて語られる話に耳を傾ける。
 ある方の話によると、知人の方(おばあさん)が震災当日から行方不明で8月まで見つからず、お盆も近いとの事で葬儀を出した矢先、近くの島で見つかったとのこと。話された方は「おばあちゃんはその島に行ったことがなかったから行きたかったんだべ」と笑いながら話す場面もあった。
また、別の男性は震災当日、地震の少し前から飼育していた犬がそわそわしだし、散歩に連れ出そうとしたが、普段と違う方向に進んでいったため、そのまま散歩させたが、おかげで地震・津波から免れたとのこと。特に犬の勢いに引っ張られた分、後ろから迫ってくる津波に飲まれなくて良かったしみじみ話されていた。
 被災地の方々、それぞれ当日の思いは異なるだろうが、明るく元気にと思っている方や、やはり当日のことを考えると今でもしんみりとなる方、それぞれであったが、口をそろえて出てくるのは、「助かってよかった」ということ。
 一方、午後の韮の浜仮設でのバザーでは、17戸の家族に平等に配分ということで、同じものを同じ分だけ仕分けされ、そこには家族ごとの必要、不必要というニーズは全く反映されていなかった。
土地柄もさることながら、まだまだ仮設にあって近隣の家族状況まで理解しあえるコミュニティにはいたっていないことも原因かと感じた。その中で昨日も3名の遺体が見つかったということでヘリコプターが飛んでいる光景を見て話されていた。
 仮設の生活において、問題としてあがってきているのが移動手段である。買い物・病院なども車がないと移動できないのが現実。バスは走っていても、仮設からバス停までの移動が高齢者などではとうてい困難だとの事。
南三陸では仮設コンビニができてきてはいるが、買い物は登米の佐沼まで行かないと、なかなか必要なものは手にはいらないとの事。
感じたことを改善・向上させるのに必要なこと
 移動については、今後ニーズが大きくなってくるものと思われる。特に冬の三陸地方は高齢者・障害者の移動は難しくなるだろう。運転についてもボランティアが簡単に出来るとも限らない(雪道走行など)。現地の力を利用する策なども考えていかないといけないと感じる。
備考
 今週末 9月10日(土)、11日(日):仙台にてジャズフェスティバル(国内最大級)開催

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