2億円全部使い切る 緊急報告会議

cilsendai 一日遅れてしまいましたが、21日の緊急報告会議の報告です。
 17日午後、理事の八幡さんが現地に向かいました。滋賀県のポテトファームが救援物資を運ぶので、それに便乗させていただきました。
 八幡さんは21日の朝に大阪に帰ってきましたので、緊急報告会を開くことにしました。当日の午後に呼びかけたにもかかわらず、大阪、京都、神戸の障害者運動にかかわっておられる方、各報道機関の方、コミュニティ放送の方など約40人の方々が参加してくださいました。
 以下は八幡さんの現地報告です。
 19日朝、福島県郡山に到着し、現地の障害者団体が集まって下さり、お話を聞くことができました。
1.原発の問題で、ヘルパーもふくめて住民が避難していて、町や村がゴーストタウン化している。知的障害、精神障害の人は自宅にこもっている。
2.原発の避難対象地域の人は、放射能汚染の検査をして異常なしの結果をもらって、指定地域へ避難することになっているとのこと。検査も受けていない人が市外へ移動すること自体迷惑だとのようなことも言われた。
3.精神障害者の人の薬が切れていて、とりあえず8人の人は1週間分用意ができた。
4.自閉症の人が避難所に行くことをためらい、行けずにいる。また会社に行っている障害者も会社に行けず、不安定になっている。自宅で親子がずっといる状態がつづくので、早急に作業所を再開したい。
5.県外に避難したい障害者のために、観光バスの会社へリフトバスを依頼中。
 など、どれをとっても第一優先に解決しなければならない問題ばかりで、早急に救援活動の拠点づくりをすすめるため、被災障害者支援センター福島の立ち上げを決定し、障害者救援本部としてその体制づくりをサポートすることを話し合いました。
 19日夜10時半に仙台に到着。11時ごろにCILたすけっと(写真)に入り、20日にかけて仙台の現状を聞くことができました。
1.障害者男性9名、女性2名。建物は大きな被害はない。ライフラインは震災後とストップしたが、現在は復活している。
2.一時は障害者7名をふくめて15名ほどが事務所で避難生活をしていた。今はほとんどが自宅。副代表が福祉避難所となっている太白障害者福祉センターで避難生活をしている。
3.JIL(全国自立生活センター協議会)から物資の供給を受けている。
4.CILたすけっととしては緊急態勢で活動しているが、人手がたりない。
5.20日朝、自宅待機していたメンバーも集まり、みんなで会議。ゆめ風ネットみやぎの一員として、災害が起きたら支援活動をすることを決めていたので、そのことを実践したい。障害者メンバーが支援の中心となり、できることをやっていく。
6.CILたすけっとを支援拠点として被災地障害者センター宮城を立ち上げ、電話の増設、印刷機の準備、ボランティアの宿泊先を確保する。
7.4月1日に地元の障害者団体が集まって会議をする。
八幡さんの話を通して一般の報道からはほとんどわからない被災地の障害者の現状が伝わっただけでなく、テレビの映像の外側で困難な状況にあらがい、格闘している被災地の障害者の思いと覚悟がびしびしと伝わりました。わたしたちの救援活動はその思いと覚悟を共有し、共に担うことなのだと思いました。
 理事代表の牧口一二さんが言いました。
 「ゆめ風基金のお金は日本中の人たちが16年間少しずつ送ってくださった大切なお金で、こういう時にこそ使ってほしいとわたしたちに預けてくださったお金だから、必要な所に必要な支援の手が伸びるように、すべて使い切る覚悟で困っている人びとに届けよう」。
 最後に、わたしたちの住む地域とつながっている被災地の心とつながり、救援活動を通して共に生きる勇気をつくりだそうと静かな決意をしました。
 八幡さんは折り返し現地に入り、長期にわたり被災地障害者支援センターで現地のスタッフとともに救援活動にあたります。

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