ヒデの救援レポート、6月20日:25
被災障害者支援ゆめ風基金に寄せられた救援金、金額は、訂正あり。6月11日までに、150834097円。6月15日までに、152530242円です。これまでに支援した団体、個人への金額。6月10日までに、被災地障害者センター東北3県統括本部に救援活動資金として、計52314600円を支援しました。
このメールは、東北関東大震災被災障害者救援に関する、被災障害者支援ゆめ風基金副代表理事、障害者問題総合誌そよ風のように街に出よう編集長、バクバクの会事務局員でもある河野秀忠が感じた、各方面の被災障害者救援活動のあれこれの個人的レポートです。広く知ってもらいたいので、転送自由。自由にお使いください。
息の長い救援が求められています。長期戦です。救援金の送り先は、郵便振替口座00980-7-40043ゆめ風基金です。;とうほく;と書いてください。
東日本大震災救援活動の中のボクの風景
東京の救援活動の風景東北関東大震災被災障害者救援本部・代表・中西正司さんのメッセージ
このたびの一連の東日本大震災に際しまして、亡くなられた多数のご冥福を祈念し謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
この地震、津波の天災に加え、更に追い討ちをかける原発事故災害により、正に未曽有の大災害に見舞われた東日本一帯において、その渦中にいる方々は、ちゃんと避難できているのか、避難所で暮らせているのか、私たちは同じ障害のある仲間として、また支援者として心が痛む日々を過ごしています。
主旨・私たちは今回の大災害で被災された方々に対して、早急にかつ継続的に必要な支援をすべく、多方面の支援団体の協力のもと東北関東大震災被災障害者救援本部を3月17日に立ち上げました。そして、その各団体の支援経験やネットワークを活かし有効な活動を展開していこうと考えています。家の倒壊等で避難生活をしている方のニーズ、自宅に留まることをよぎなくされた方のニーズ、障害を持っている方のニーズなど、この多様なニーズに私たちはできる限りの支援に全力を尽くしていこうと考えています。
そして、この救援本部の活動が東北地方のインクルーシブな社会の実現の一端を担うことを願っています。被災地の方々の思いを聞いていく中で、救援本部が今できることはということに直面していますが、私たちが今できることは被災地の方々の意向を尊重し、それに寄り添っていくことであると考えています。
救援本部のこれまでの活動・救援本部は東日本大震災直後に設立されました。震災直後は、現地の方々と連絡がとれない状況にありましたが、通信網が復旧すると被災地から必要な物資の依頼が続々と届きました。大震災から約1ケ月間は、物資の調達や発送に追われる日々が続き、その間にいわき市の障害者団体の方々の避難受け入れ、ボランティア活動が出来る方の募集と調整、被災地での情報収集、各避難所での聞き取り調査など出来る限りのことをやってきました。
その後、宮城県、福島県、岩手県の順番で被災地障害者センターが立ち上がり、その各センターの後方支援が活動の中心に変わっていきました。現在、被災地への物資の流通が整ったかのように見えますが、まだ被災地では手に入りにくいものがたくさんあります。
皆様からの支援募金の使い方・救援本部設置から約2ケ月間、関係団体、NPを見られた方などからたくさんの支援募金をいただきました。その支援募金は、各被災地障害者センターの活動資金、被災者が必要とする物資の購入や移送費などに使わせて頂いております。
救援本部では、今後も引き続き物資の提供をすると共に、今後は、ヘルパー研修講座の開催、被災障害者のエンパワメントのための当事者ボランティア・ピアカウンセラーの派遣事業なども計画中です。今後とも皆様からの息の長いご支援を賜りますようお願い申し上げます。これまでに購入した物資を一部ですがご紹介させて頂きたいと思います。
軽自動車・移送用リフトカー・電動アシスト自転車・ポーダブルトイレ・使い捨て介護シーツ・インバータ・布団一式・折り畳み式ベッド・紙オムツ、など。
大阪府寝屋川市の義務教育における医療的ケアを考える会通信からの抜粋
東日本大震災については、被害のあまりの大きさに多くを語ることができません。被災された方々には心よりお見舞い申し上げるばかりです。医療的ケアについてのみいえば、医療機器に頼っているものにとって、停電が命に関わるというばかりでなく、その電力が、少なくない部分を原発という恐ろしいモノに依存しているということについて、改めて思いを馳せることとなりました。
大勢の方が様々な救援活動をされていますが、ここでは、NPO法人ゆめ風基金の活動をご紹介します。この基金は、阪神淡路大震災を機に地震などで被災した障害者を支援する団体。全国の障害者運動と永六輔さん、小室等さんはじめ各界の多数の方々を呼びかけ人とし、自然災害の被災障害者への救援・支援をつづけてきました。外国の災害に際してもいち早く行動していましたが、今回の震災ではネットワークを駆使して全力で取り組んでいます。
これまでの基金2億円に加え、3月11日以後5月末までに、同基金に寄せられた救援金は1億5千万円を超え、すべてをそっくりそのまま被災地の障害者・児に活用するとのことで、息の長い救援活動をめざしています。問い合わせ先ゆめ風基金。詳しくはHPを。
ゆめ風基金の事務所に、11年前からの会員である、宮城県の女性からお便りが届きました。この方には、ゆめ風通信や、安否確認のハガキなどを送っていたのですが、所在不明がスタンプされて返送されてくるのです。どうしたのかなぁと心配していたのですが、その方からのお便りで、短い文面で、家が東日本大震災の津波で流されてしまいましたが、いのちは無事でした。通信物は、新しい住所に送ってください。例年通り、会費、救援金を送ります。とありました。ボクは、絶句してしまいました。ご自身が被災者なのに、他者の身を案ずる、その心の豊かさと、美しさにです。涙が一滴、二滴、零れ落ちました。こんなひとも確かにいるんだ。にんげんの希望も確かにあると。
以前にも書きましたが、ゆめ風基金事務所の前の並木の根元には、ご近所の方が作ったのであろう、小さな花壇があります。今は、ミニ薔薇の季節も終わり、一輪の小さな百合のような花が可憐に咲き、多分、水仙の一種かな?風にラッパを揺らせている。
あまりに綺麗なので、事務所内にいた、被災地から帰り着いたばかりの南理事を呼び寄せると、南さんが名も知れぬその花を見ながら、「宮城県の沿岸部を少し走ったけれど、ヘドロと、ガレキが高く積み上げられた、道路際の土のところに、雑草が芽を出し、根を張り始めているのを見つけた。海水に浸かり、粉塵まみれのドロドロの土地に、すざましい匂いの中で、新しい芽がね。いのちって、とても強いんだなぁと想った」と。
そして、東の空に遠く視線を放ったのでした。
産経新聞の記者が来所されて、取材された記事が、6月9日に、5段・事務所風景の写真付きで、比較的に大きく掲載、報道されました。以上