20年イベントプログラムより~①

20年イベント、本当に皆様ありがとうございました。
当日までには紆余曲折があり、チケット販売の協力や当日ボランティアの手伝いなど、たくさんのお力を借りました。
本当にありがとうございました。
当日、ご来場頂いた皆様にお配りしたパンフレットには、この20年の歩みや、東日本大震災で被災し、皆様のご寄付をお渡しした事業所がたくさんあります。
そのみなさんが書いてくださった文章などを、数回に分けて掲載します。
お時間があるときに、お目通しくだされば幸いです。
ここから
(点字に変換途中の文章で、一部漢字がひらがなになっています。
お許しくださいませ)


夢のまた夢が実現することもある……今日この日を満喫してください
 
ようこそ、よくお出でくださいました! ボクは今日この日をちょうど丸4年前から夢見ていました。というのは、思いがけない災害に見舞われて困っている障害者市民を支援したいと、阪神淡路大震災を機に発足した「ゆめ風基金」。その呼びかけ人代表を10年間続けてくださったえいろくすけさんから2006年に引き継いでくださったこむろ ひとしさんの、音楽生活50年のコンサートが2011年(たまたま東日本大震災大津波原発の大事故の年)7月に東京・新宿の全労済ホールで催されました。
 もちろんのこと、この日の催しは盛大でこむろ ひとしさん長年のお付き合い、たにがわ しゅんたろうさんをはじめ次から次と音楽のオの字も分からないボクでも圧倒され続けていたのですが、なかでも小室さんとサックスのさかた あきらさん和太鼓のはやし えいてつさん3人の演奏を聴いている内に、その響きがボクの身体の隅々に呼応し、鳥肌ってほんとうに立つことを実感できたのでした。
この感じ、関西の人々にも味わっていただきたいなぁ……でもでも、様々なことを考えると夢のまた夢…。
 そんなある日、別件で小室さんとの電話のおしまいに「3人のコラボを関西でもできないかなぁ」とつぶやいてしまったのです。それが小室さんからお2人に伝わり、ナントナント坂田さんも林さんも「ゆめ風基金」の呼びかけ人になってくださり、今日この日の3人によるボランティイア出演が(夢のまた夢が)実現することになったしだいです。
 どうぞ、20年を迎えた「ゆめ風基金」をよろしくとお願いするとともに、林英哲さん、坂田明さん、小室等さんによるコラボレーションによって、鳥肌がほんとうに立つことを実感していただきますように。
(認定NPO法人(寄付金が免税対象になる法人)ゆめ風基金 代表理事・まきぐち いちじ)
「ゆめ風20年に敬意をあらわすため大阪にやって来た坂田さん、英哲さんのこと」
 70年代、山下洋輔トリオを聴きに行くと、そこに坂田明さんがいた。その凄まじいサックスは滋味が加味されて健在。一方で、市井のミジンコ研究第一人者として名を馳せる。凄まじいサックスとミジンコ、その連立方程式を解くのは楽しい。僕が音楽担当した記録映画「戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)」に参加してくれた坂田さんは、沖縄の米軍基地辺野古移設計画での辺野古の人たちの、悲しさ悔しさと希望をサックスにこめてくれた。
 30年は前のこと、永六輔さんを座頭として、伊奈かっぺい、林英哲、三上寛、おすぎとピーコというものすごい面々で、青森市内の初代高橋竹山さんの弟子が女将をしている酒場に繰り出した。女将の三味線弾き語りが始まる。永さんのいたずら心で、この子は太鼓の修行中なんだが叩かせてやってほしいと言う。店にあった締め太鼓で英哲さんは女将が歌うどの民謡にも、その唄の定型の太鼓を難なくつけてゆく。女将は目をまん丸くして驚くが、驚くにあたらない、英哲さんは、遠の昔に民謡の太鼓も一通り勉強していたのだ。そんなことの上で確立した英哲太鼓。英哲さんは自分の太鼓を和太鼓と言わない。そう、和太鼓ではなく、英哲の太鼓なのだ。
 お二人には、2011年、僕の音楽活動50周年ライブにも出ていただいた。その時の演奏をゆめ風20周年で再現できないかと言っていただき、ゆめ風呼びかけ人メンバーでもあるお二人の快諾があって今回となった。みなさまの心に残る演奏をと、張り切っています。
準備段階では、英哲さんの事務所[遙(はるか)]に多大な尽力をいただいたことを付記しておきます。
(認定NPO法人ゆめ風基金 呼びかけ人代表  小室 等)


希望の場所、自立の家がのうなってしもたんやろ
20年かけて建てた作業所、
あっという間につぶれてしもたんやろ
人間は、自然の力にかないっこあれへんけど
こんな時こそ人の力を借りよ、
それが人間なんやから。
人と人とが絆をむすべる豊かな場所を
一日も早よ創ろう!
この【ゆめ・風・10億円基金】は
ひとりが10年間に1万円、
そんな人が10万人集まったら10億円!
子どもから老市民まで参加できる、
ムリせんでええリズムでゆめを風にたくして
この基金活動は広がってほしい。
一方に、10年も待たれへん今を抱えて
とにかく始めてみよ、
できるだけ早よお金が集まるよう歩き出そう。
今回のことだけやない
いつ、どこで大災害が起こるか、わからんのや
しんしんと寄せられた、
やわらかな絆のかがやく結晶・・・・10億円。
いざ!という時、必要なところへ、
しっかり届けたい
誰にでもわかる、活きたお金として・・・・
と、こんなふうに呼びかけて、
長い旅路に船出します。
みなさんの応援の風を
帆いっぱいに受けながら・・・・
ゆめ風基金発足時の呼びかけ文(1995年3月 牧口 いちじ)
当初は【ゆめ・風・10億円基金】と名乗っていた。
●ゆめ風基金の活動
被災障害者救援・復興支援 
被災地の救援活動に、ボランティアや活動支援金を届ける。
災害で被害を受けた障害者作業所や活動の場所に救援金を届ける。
防災活動支援・・障害者の防災、減災活動を支援する。
活動助成金、学習会、講演、ワークショップ、避難シミュレーション、シンポジウム開催、BCP、防災調査・研究、防災提言集、事例集の発行、中学生プロジェクト(8年間でのべ3500人以上の生徒が参加、障害者と共に避難体験を重ねている)。
ゆめ風基金を広く知らせる
「ゆめごよみ風だより」季刊発行(1万7千部)、
コンサート、イベント開催
「ゆめ風応援歌」CD、提言集、DVD「逃げ遅れる人々」などの販売
ゆめのたね・・「日ごろから障害者の地域活動が活発に行われることが、いざという時の防災力につながる」こうした考えから、2006年7月から近畿ろうきんと提携して活動支援融資制度「ゆめのたね」ができました。8年間で50団体に総額1億4千万円の融資を実施。介護給付金支給までのつなぎ資金、トイレ、スロープなどの改修工事費や設備資金、事業暦の短い団体の初期費用に役立てられています。
②に続く

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *