障害者避難訓練の様子ご報告

「ゆめ風ネットなら」の渡辺さんから 障害者避難訓練の報告を頂きました!
その様子は、奈良新聞にも掲載されたようなのでご紹介します。
ゆめ風基金 さま
奈良県のひまわりの家 渡辺です。
9/15(土)の十津川村での障害者避難訓練の新聞記事を添付します。
(奈良新聞10面:平成24年9月19日)
【↓画像をクリックすると大きくなります!】

当日は、
1.午前中 障害児向けのムーブメント(児童デイサービス的なもの)
2.午後 視覚障害者の避難訓練
3.午後 重症心身障害児の避難訓練(新聞記事の写真)
管内各事業所などから30人、主催者側(奈良県自立支援協議会)10人、地元
の消防団・役場福祉課・福祉事務所などでやりました。
これから毎年1回やります。
ピープルファーストジャパン全国事務局支援者
    渡辺 哲久
とのことです。
防災意識がこうした取り組みによって高まっていくといいですね!

みちのくTRYについて~石巻の皆さんから

「みちのくTRY」に参加した、被災地の障害があるかたから
メッセージを頂ました!
改めて、そのときの感動が蘇る今だからこそ書ける文章、ぜひご紹介したいと考え
ブログにアップします。


★被災地障がい者センター 石巻   箕田 朗子
みちのくTRYに参加された皆様、本当にお疲れ様でした。
石巻の阿部くん、石森くんが全日程に参加すると聞いた時、
正直、「完走するのは無理じゃないか・・・」と思いました。
そんな心配をよそに、二人は陸前高田の一本松に
ゴールしました。
よくやったと心から思います。
二人とも、みちのくTRYを通じて、きっと何かを得たのではないかと
思います。
センター石巻のこれからの活動、そして二人のそれぞれの
生き方に、それが生かされるよう、願っています。
★みちのくTRY   阿部俊介
私は初めての参加でした。
正直TRYのことすらわかりませんでした。
話を聞いたときは、参加しようとは全然思いませんでした。
けど詳細や内容を聞いたら、まさにこれは今の自分と言うか
石巻を変えるチャンスだと思いました。
実際私は、TRY自体を軽く考えていました。
余裕で完走出来ると考えていました。
ところが、実際始まったらそんな甘いものじゃありませんでした。
それは、予想以上に連日猛暑の毎日で体力を奪っていきました。
それと30名くらいの団体行動にも、正直二週間も知らない人達と出来るか
凄く不安でした。
けど、逆にこれは色々な方達と出会えているし、お話を聞かせて頂けると思い、
私は積極的に話しかけて、その結果、本当に良いお話やアドバイスをして頂きました。
私は、このTRYに参加して、みんなで力を合わせて、行動や声を上げていけば
何事も変えていけるように思いました。
それは、まさに今の私達の石巻の活動に必要なことです。
TRY阿部さん
★みちのくTRYを終えて    石森 祐介
お盆明けから8月の終わりにかけて行われた「みちのくTRY」だが
自分にとって、とても印象深いものになったが、それと同時に
未だに残る震災のトラウマと向き合う旅でもあった。
岩手の沿岸部の被災した市街地や、急な山道での移動は、ここ連日の暑さも手伝って過酷なものだった。
また津波の爪痕が色濃く残る地域を通る度に涙ぐんだり、
酷い時には泣き叫ぶ事さえあった。
しかし、その度に同じ参加者である周りの皆の叱咤激励もあって、
なんとか最終目的地の陸前高田市の奇跡の一本松の前まで到達する事が出来た。
また道中で何度か行われたバリアフリーチェックや要望書の提出、
公的機関への交渉の様子は、同じく一年前に被災した石巻地域で活動する私達にとって大いに参考になるものだった。
最後にこのTRYで出来た繋がりを今後も大切にしていきたいと切に願う。
石森さん写真
被災地障がい者センター 石巻
〒986-0861 石巻市蛇田字中埣37
TEL&FAX   0225-25-5388 
E-MAIL   hsc_ishinomaki@yahoo.co.jp
ブログ http://blog.canpan.info/hsc_ishinomaki/ 

皆様からのコメントご紹介します♪

いつも、ご支援、ありがとうございます!
皆様の「思い」が詰まった振り替え用紙。
余白には、お一人お一人が、メッセージを書いてくださることがあります。
今日は、そのお言葉をご紹介しましょう。
◆本人は自閉症なので、本人にかわって母の私が、父の給与の中から
寄付させて頂きます。
自閉症の方々も、いろいろ大変だと思うので、家族の方、
宜しくお願いします(茨城県小美玉市)
◆仮設住宅に住む障害者・高齢者の交流の場づくりに支援されたこと、ブログで見ました。
もうすぐ敬老の日。笑顔あふれる場になれば、いいですね(大阪市平野区)
◆残暑が続きます。どうぞお体大切に(千葉県木更津市)
◆支援のお役に立てれば幸いです。
活動応援しています。暑いですのでお身体にお気をつけて!(茨城県つくば市)
◆年金生活ですが細々と続けます。共にがんばりましょ。
私も足に障ガイがありますが、歩き続けるよ(大阪府高槻市)
◆自然災害+人災に我々は永久に苦しめられるような気がします。
今年も送ります(東京都中野区)
◆東日本大震災で被災された障害者の方々を、これからも支援させていただきます(東京都西東京市)
◆お盆には命のつながりにあらためて感謝します。
だから、次の世代のために安全で公平な社会を作らなきゃいけませんね。
みちのくTRY応援してます。みなさま、お体大切に (大阪市平野区)
◆夫が東北のボランティアに行きたいと言いながら、
果たせないままに急死してしまいました。
東北の障害を持っている方々にお役立て下さい(大阪府高槻市)
◆小諸のペンションさゆ~るで知りました!少しですがカンパです(神奈川県足柄)
◆がんばりすぎないようにがんばりましょう(大阪市住之江区)
◆国の政策がすまない中で、ゆめ風の支援は、被災者の方々にとって
どれほど有難いことでしょう。一層の活動を期しています。
継続が大切ですね(東京都東大和市)
◆“わーわーず”というランチームです。
夏祭りでの売り上げ金を送らせて頂きます(大阪市鶴見区)
◆皆様の体調はいかがでしょうか。
どうか無事にこの暑さを乗り越えられますように。
お元気で(東京都荒川区)
◆復興には程遠いようですが、被災された方達にまた「普通の日」が戻ってきますようお祈りいたします(兵庫県加古川市)
◆日々のことに流されてしまいそうになる中、毎月一度の確かなめざめ、
何とかもちこたえるための礎です(滋賀県甲賀市)
◆障碍が重く、外出が厳しい方々とフェルト作品を作り、その売り上げを送ります(神奈川県鎌倉市)
◆遅くなりましたが、8月分を送金します。
まだまだ残暑が厳しいですが、スタッフの皆さんお体に気をつけて(大阪府守口市)
◆震災・台風被害・つづきますね。少しでもお役に立てれば、と思います(大阪府高槻市)
◆いつもお世話になります。お元気でご活躍のほどお祈りしてます(多摩市)
本当にあたたかいお言葉、そして、お気持ちをありがとうございます!
お預かりした「思い」は、必ず被災地へお届けします!

寄附者の税制優遇のご案内(認定NPO法人)

寄附者の税制優遇のご案内(認定NPO法人)
ゆめ風基金は「認定NPO法人」になりました!
2012年8月、特定非営利活動法人ゆめ風基金は、
大阪市による審査の結果「認定NPO法人」になりました。
これにより2012年8月31日以降に皆さまからいただくご寄附及び賛助会員会費は、
寄附金控除の対象となります。
ゆめ風基金は、これからも多くのご支援・ご協力をいただける体制を整えてまいります。
皆さまの温かいご支援を、よろしくお願い申し上げます。
●認定NPO法人制度による寄附金控除について
個人によるご寄附の場合 所得控除か税額控除のどちらかを選ぶことができます。


★所得控除
個人が認定NPO法人に対して支出した寄附金は、特定寄附金とみなされ、
寄附金控除の対象となります
特定寄附金の合計額から2,000円を差し引いた額を、
寄附者のその年の総所得金額の合計額から控除することができます。
すなわち、この分については所得税が課税されません。
ただし、特定寄附金の合計額が総所得額の40%を超える場合は、
その40%相当額から2,000円を差し引いた金額が、控除できる金額となります。
いくらの還付額になるのかは、その個人の所得により税率が異なりますので、
人によって異なることになります。
詳しくは国税庁の下記タックスアンサーをご覧ください。
「No.1263 認定NPO法人に寄附をしたとき」
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1263.htm
★税額控除
個人がNPO法人に支出した寄附金から2、000円を超える金額の40%相当額が
所得税から引かれます。
ただし寄附金総額は総所得の40%が限度となり、また税額控除額は,
所得税の25%相当額が限度となります。
いくらの還付額になるのかですが、
例えば10,000円のご寄附をいただいた場合、
2、000円を差し引いた8,000円の40%ですから、3,200円になります。
詳しくは国税庁の下記タックスアンサーをご覧ください。
「No.1263 認定NPO法人に寄附をしたとき」
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1263.htm


☆特例措置を受けるための手続
確定申告の際、確定申告書に次の書類を添付または提示して、
所轄税務署にご提出ください(年末調整等では控除できません。)
●1年間に支出した特定寄附金の明細書
●寄附先の認定NPO法人が発行する所要事項の記載された「領収書」
(毎年1月にお送りします)


法人によるご寄附の場合
法人が認定NPO法人に対して支出した寄附金は、一般の寄附金の損金算入限度額とは別に、
当該損金算入限度額の範囲内で損金算入をすることができます。
詳しくは国税庁の下記タックスアンサーをご覧ください。
「No.5283 特定公益増進法人に対する寄附金」
Nhttp://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5283.htm
「No.5284 認定NPO法人等に対する寄附金」
http://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5284.htm
(領収書はその都度お送りします)
★相続財産のご寄附の場合
相続または遺贈により財産を取得した方が、その取得した財産を相続税の申告期限内に
認定NPO法人に寄附した場合、寄附した財産の価額は、
相続税の課税価格の計算の基礎に算入されません。
すなわち、その寄附をした財産には相続税が課税されません。
詳しくは国税庁の下記タックスアンサーをご覧ください。
「No.4141 相続財産を公益法人などに寄附したとき」
http://www.nta.go.jp/taxanswer/sozoku/4141.htm
★個人住民税
個人が条例により指定された認定NPO法人に寄附金を支出した場合は、
所得税の確定申告を行うことにより、個人住民税控除の適用も受けることができます。
(所得税の確定申告を行う方は、住民税の申告は不要です)。
ただし、控除対象となるかどうかは自治体によって異なりますので、
お住まいの都道府県・市区町村にお問い合わせください。
個人住民税の寄附金控除だけを受けようとする場合には、
所得税の確定申告の代わりに、住宅地の市区町村に申告を行うことになります。
お住まいの自治体窓口に確認ください。
領収書は所得税のものと同じでかまいません。
これからも、ゆめ風基金をよろしくお願いします!!!

Twitter始めました!

ゆめ風基金も時代の波に乗ろう…かなと、Twitterを始めました。
イベントや、ブログ記事の更新などをお知らせしますので、
ぜひ、フォローをお願いします!
   yumekazekikin(ゆめ風基金)

新人が入りました!

さて、残暑厳しい中、長年の夢であった当事者雇用を行うことができました。
まずは、自己紹介をごらんください!
★はじめまして。福本千夏と申します。
このたび、ゆめ風でお世話になります。
脳性まひというキャラクターです。
50才にしてはじめて社会と接点を持つ機会を与えられました。
四年前、夫を亡くし、人の悲しみは簡単に癒えるものではないということ、
それでも人は生きねばならないことを知りました。
電車に乗ること、ゆめ風の人と場所になれることからのスタートです。
よろしくお願いいたします。
★初めまして!長崎圭子と申します。
NHK大阪放送局で、ラジオ「ともに生きる」という番組の
キャスター兼ディレクターをしていました。
3.11のあの日。
たまたま自宅でテレビを観ていたら、今までに見たこともない悲惨な状況が
リアルに放送されています。
私はショックのあまり、呆然と立ち尽くすしかできませんでした。
もし、障害がある私があそこにいたら…。
それが最初に思ったことでした。その後、今までにご出演頂いた「仲間」は
どうしているのだろうということを思いつつ「メディア」に身をおく立場であったため、
特別番組の制作、出演に追われていました。
あれから、1年半以上が経ち、番組は終了しましたが、
被災地の障がい者が抱える問題は解決しないままだと感じています。
あのときのように、今も社会から置き去りにされているのではないか、
その思いが強く、私にできることはないかと「ゆめ風基金」で
お手伝いをさせて頂くことになりました。
番組では、何度も取材させて頂いた経緯もあり、
「復旧ではなく復活をめざして」ということばの持つ意味を常に考えながら、
障がい当事者の立場からできることをやっていけたらと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。
という二人です。
同じ痛みを感じあえる仲間が増えたことを誇りに思い、
一歩ずつ進んで行けたらうれしいですね。
どうぞよろしくお願いします。

8月12日(日)から8月15日(水)まで夏季休暇です。

 いつもゆめ風基金を応援していただきまして、ありがとうございます。
申しわけありませんが、8月12日(日)から8月15日(水)まで、夏季休暇とさせていただきます。
 その間、お電話いただいた場合は携帯電話に転送されます。
 なお、8月16日(木)より、平常どおり午前10時より午後6時まで事務所を開いています。
 暑い日がつづきます。みなさま、熱中症などにご注意いただき、お元気でお過ごしください。

各地からの声 12月~2月

機関紙「ゆめごよみ風だより」57号より
各地からの声 12月~2月
◆貸したお金が返ってきた分です。そのまま生活費に使う気がしなくて・・(長崎県佐世保市)◆元旦からケータイがトイレに流れ、アメリカでピストルでうたれそうになり、2階の階段から落ちて大ケガしました(千葉県市川市)◆信頼しております。どうぞ上手に使ってください(東京都荒川区)◆ネットオークションで不要CDを売った分に加算しました(北海道河東郡)◆誰もが分けられず地域で生き続ける為に!(東京都江戸川区)◆資金が最も有効に使われていると感じさせてくれる団体です!(千葉県松戸市)◆振込用紙を同封してくださると次につながります。押しつけでないのでマイペースで送金できます(さいたま市)◆鈴木絹江さんのリレーエッセイを読ませていただき、原発への怒り、恐怖、悲しみに同じ思いです(横浜市泉区)◆夫は原因不明の間質性肺炎を患い、発病から16年、54歳でこの世を去りました。生前、特別支援学校に勤務した経験があり、障害者の方々には事務長先生と呼ばれ慕われていたとききました。葬儀の際に皆さまからいただいたお香典を難病対策と障害者支援のために使っていただきたく、そのような団体をさがしていたところ、ゆめ風基金が障害者に直接届く活動をなさっているのを知り、募金させていただくことにいたしました(兵庫県西宮市)◆「ひととしての荷物」・・・あまり大きな荷物は持てないけれど、持ち続けることを忘れないようにしたい(さいたま市)◆息子に冬のボーナスが出ました。彼が3.11以降も変わりなく作業所に通え、ボーナスまでもいただけている環境に感謝し、その気持ちを息子とふたりして送ります(川崎市幸区)◆職場でミニミニバザーをして、ゆめ風基金の活動も紹介しました(石川県金沢市)◆また送金しますのでどんどん使ってくださいね(長崎県諫早市)◆人間の無力さと可能性を同時に感じた一年でした(仙台市青葉区)◆平成23年に届いた風だよりを振り返ってみました。情報がいり乱れる中でゆめ風だけは100%信じられます(静岡市葵区)◆東北⇔関西ポジティブ生活文化祭に妻と子供たちと一緒に参加しました。未来への希望の光が一筋見えたようなすばらしい祭でした(奈良市)◆私自身も難しい病気のため収入がなく、ささやかで心苦しいのですが送らせていただきます(東京都品川区)◆政治家のドタバタに溜息が出るばかり。小さな集団がひとつひとつ積み上げて、そのエネルギー、素晴らしい(島根県松江市)◆ほんの少しです。息子が病気でお金がかかります。でも前を向いてみなさんと一緒に!(東京都足立区)◆まだまだ優しい心の人がたくさんおられる事を嬉しく思っています(京都市西京区)◆風だよりで貴重な情報をいただきありがとうございます。「自分で考えて答えを探そう」の姿勢に共感!(東京都多摩市)◆細く長く、伴走者として生きたいです。「一度の人生笑って生きるゾ!!」(東京都日野市)◆今の便利すぎる生活をおかしいと思い、訴えつづけていきたいです。少々の不便を楽しみたいです(長野県佐久市)◆入金状況を報告いただき、誠実な運営ぶりがうかがえ信頼できます(山口県宇部市)◆少しでも助けになりますように。私も周囲の情けや思いやりに助けられています(岡山県倉敷市)◆昨年亡くなった母が、障害を持つ兄のために遺してくれた預金の中から寄付させてもらいます。少しでも被災地の方の役に立てば、母も喜ぶと思います(さいたま市)◆今回は小6の娘が自分の貯金の中から寄付してくれました(川崎市高津区)◆TBSラジオからたった一回流されたゆめ風基金のことが、私を強く動かしてくれ迷うことなく協力の形をとることが出来ました(東京都府中市)◆毎週金曜日の夕食は「おにぎりの日」と決め、1000円を貯金してためました(熊本県玉名郡)◆先日うちの鍼灸院で小さなバザーをひらき、被災地の支援にとご協力いただいた収益金です!(大阪市中央区)◆明るい春の陽ざしは、人の心をやさしく温めてくれるでしょう。私も募金をしてHOTな気持をお届けします(栃木県那須烏山市)◆「忘れない」ということが大切です。忘れません(大阪府豊中市)◆被災地の救援センターなどの活動費が1000万円/月、かかることを知り、じゃあまた入金しなくちゃと思った次第です(愛知県愛知郡)

2012.3.11 レポート郡山

機関紙「ゆめごよみ風だより」57号より
2012.3.11 レポート郡山
 3月10日、郡山市内でシンポジウム「障がいを持つ人の東日本大震災」~その時何が起きたのか~が開催された。冒頭、3.11から1ヶ月間の地元紙一面記事が映され連日の驚愕ニュース、炉心溶融、放射能漏れ、制御不能、大量被ばくなどの活字が踊り、起きたことの重大さが改めて胸に迫った。作業員の足が放射能汚染水に浸かった事故を報じる記事に、あの方々は今どうしておられるのだろうと思わざるを得なかった。
 シンポジウムでは、ALS協会の方から、震災直後の緊迫した様子が報告された。
 ガソリンがなく、ヘルパー、訪問看護も途絶え、病院に電話しても自分でなんとかしてと言われ、必要な医療品が底をつき途方にくれていたが、偶然通りかかった看護師に助けられ、なんとか乗り切ったとの報告。医療ケアの必要な人は、とにかく自力で3日間乗り切ることを日頃から考えておくことと話された。
 4日目からはなんとか支援が届くからと。すなわち3日間は支援がないということだ。南相馬の障害者拠点ぴーなっつの青田さんも話された「無支援の恐怖」、役所も消防署も病院も警察も自衛隊も助けにこなかった。非常時には支援がないことを覚悟しないといけない。そんな「先進国」がほかにあるのか。なんのために税金を払っているのか私たち国民は。
 続いて原発事故で東京に一時集団避難した自立生活センターの報告、低線量長期被曝の危険から生命を守る相談活動の報告がなされた。線量の高い地域でも子どもを含め多数がとどまらざるをえない現実、教育委員会や自治体、県は「国が安全と言うのだから安全だ」という姿勢で避難支援に難色を示し、「危険だ」と発言しにくい空気がつくられていくなど、驚きの実態が明らかにされ、出口の見えないトンネルにいるような中、「ひたすら我慢するオールド福島人から脱却するぞ」の発言に賛同の拍手がわき起こった。
 翌3月11日は市内の野球場で市民2万人が参加して原発の停止を訴える集会が開催され、被災者の報告に続いて大江健三郎さんが「今こそ倫理の力で国を動かそう。原発を停止させよう、ドイツはできたではないか」と訴えた。集会後デモがあり、通りに「怒」「原発はいらない」ののぼり旗が翻った。当地では初の規模だとか。通りの線量計の一つは国の「除染支援対象値」を超える毎時0.4マイクロシーベルトを示していた。
 「福島は復興のふの字も、希望のきの字も見えない闇の中におります。何をどうすればこの闇がはれるのか?教えてください」(障害者自立生活センターの声)
 国民のいのちと生活と人権を守り抜くのが政治、行政の一番の仕事ではないか。人として、被災者、国民の悲鳴をしっかり受けとめてほしい。
ゆめ風基金事務局 橘高千秋
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