被災地障がい者センターみやぎからの手紙

被災地障がい者センターみやぎからの手紙
 いつもお世話になっています。先日、別添のお手紙がきましたので、お送りいたします。この方に初めてお会いした時は、被災した家の中、津波に浸った布団を乾かして、ごわごわの状態で、お話しを伺うと末期の肺ガンと判明しました。
 そこで、少しでも快適に暮らせるよう、パジャマやベッドに布団を提供してきましたが、その後、入院されたと聞き、回復を願っていましたが、先日亡くなられたことを伺い、やるせない思いを抱いていました。
 でも、このお手紙をいただき、自分たちが活動してきたことで少しでも助かる人がいたということが分かり、とても救いになりました。今後もこうした活動を続けていく上で、励みになりましたので、ご紹介いたします。どうぞよろしくお願いいたします。
 被災地障害者センターの皆さんへ!
 私共、宮城県石巻市H・Kは、7月8日に死亡しました。生存中は、助けていただきありがとうございました。最後に主人は苦しまずねむりについた事は、本当に良かったと思いました。
 主人は、障害センターの人に、一言ありがとうと伝えたかったと、言っていました。車イス、ベッド、ふとん、パジャマわがままいって申しわけなかったと・・・風呂に入れてやれなかった事が心残りでした。
 主人が亡くなって3日後に、市役所から電話がきて、介護が認定になりました。すごくくやしかった。もっと早くしてくれればいいのに。福祉の人が見にきて、くるしさも見ていったのに。風呂に入りたいと言っていたのに。くやしさでいっぱいです。
 私は思った。まてがきかない患者がいる事を・・・障害センターの皆さん、もう一回だけ、私のわがままをきいて下さい。1日、一刻、早く、まてない患者さんをたすけてあげて下さい。暑い中、大変でしょうが、一人でも多くの人のささえになって下さい。
 本当に短い間でしたけど、私達を助けてくれて、ありがとうございました。主人に、かわって、お礼させていただきます。ありがとうございました。石巻市N・K

欠格条項の見直しを ―ヒアリング行う、差別禁止部会(第8回)―

障害連事務局FAXレター No.225 2011.9.12(月)
欠格条項の見直しを
―ヒアリング行う、差別禁止部会(第8回)―
9月12日(月)差別禁止部会(第8回)が行われた。
この日は前回に続く総論の続き、欠格事由に関するヒアリング、条例に基づく救済に関するヒアリング、が行われた。
総論の続きでは、太田は「悔しい不当な扱いをされたときに訴えられる法律をつくるという視点で類型化の議論をしてほしい」と主張した。
また「差別類型について例示していき、例外規定も多く認めるべきだ」とする意見が出る一方で、「差別とは何かをしっかりおさえないと技術的な議論に入り込んでしまう危険性がある」などの指摘もされた。
さらに男女雇用機会均等法の例もあるので、積み上げていくことも大切という意見もあった。
いずれにしても今後議論のたたき台をつくり、それによって議論をすすめることとした。
救済機関のあり方については東室長は「人権救済法の動向を見据えながら、この部会でも議論して欲しい」と答えた。
第2コーナーは欠格条項をなくす会の臼井久実子氏から、欠格事由に関するヒアリングであった。
「現在も労働、教育、住宅などあらゆる場面で欠格条項が残っている。差別禁止法を制定するときは、権利条約で「差別となる既存の法律、規則および慣行を修正し、または廃止」とある通り、欠格条項も廃止してほしい」ことを強調された。
また臼井氏は、質疑の中で「欠格条項という制度という形ではなく、個別にアセスメントしていくことが重要」とした。
また、「成年後見を受けると選挙権が奪われる」という事例について、そういうことを是正させる国会議員自体を選ぶ権利さえもが奪われてしまっているという指摘があった。
第3コーナーは千葉県の条例についてのヒアリング。千葉県障害福祉課の横山正博氏からあった。条例の概要や制定過程について説明があり「タウンミーティングを重ねていくことによって、いろんな経緯があったが県民の理解を得ることができ現在の条例となったことを語った。」
質疑では「どんな課題が今、あるか」というようなことが聞かれ「権利侵害の具体的なメルクマークが明確でないこと」などがあげられた。
この条例の制定に携わった野沢委員から「精神障害者、知的障害者にとっての合理的配慮とは何かを考えさせられた。事務局であった横山さんは当事者ととことん話し合い納得を得る形で条例が制定できた」と語った。
次回、10月14日(金)

被災地のゆめ風基金会員様から NO.24

被災地のゆめ風基金会員様からの手紙です。
【9月20日付 岩手県盛岡市】
☆近況をお知らせください。何かお困りのことがありましたらお知らせください。
 片づけをしていましたら、このハガキを見つけました。しまいこんで忘れておりました。ゆめ風基金の皆様、ご配慮ありがとうございます。幸い、盛岡地域は大きな損害はありません。
 5月~8月にかけて被災地へ行きました。沿岸は大変なものでした。田野畑(岩手県・県北)から陸前高田(岩手県・県南)まで、知り合いの見舞いで車を走らせました。早く、政府の助成を実現してほしいと感じております。
☆障害者の様子がわかればお知らせください。なんでもかまいません。
 わたしの住んでいる地域に、陸前高田で被災された盲人の方が非難して来て治療院を開いておりますが、まだお声かけもしていません。そのうちに行ってこようと思っております。

台風12号被害 その2 9月13日現在の情報

JDS奈良北 平井万里子様・受信
*9月21日台風15号の影響で、奈良県の被災地は土砂崩れなどの警戒が続いています。台風被害状況は刻々と変化しています。日付けを確認の上、参考になさって下さい。障がい者団体・施設関係者だけでなく、行政や地域が信頼関係を基に連携して情報収集されています。(平井万里子)
台風12号被害の続報です。(9月13日現在)
○国道169号線沿いの川上村・上北山村・下北山村及び黒滝村では、7日(水)から通常通り学校が再開されています。
○川上村と下北山村で土砂崩れがあるものの、川上村は迂回路が確保され、上北山村まで通行可能となっています。
○天川村では、川合から天川村役場側の道路に大きな被害が出ており、9日(金)までは学校は休校となったようです。五條市大塔町・十津川は国道168号線で数ヶ所土砂崩れがあり、復旧に時間がかかりそうです。
○十津川村では、学校再開のめどはたっていません。電気はほぼ復旧。食料も自衛隊が搬送を行っていますが、水の確保に苦労しているとの情報 が入ってきています。
○奈教組として、災害救援募金の取り組みを行います。カンパ袋の印刷は終了、 早急に各学校に届けるための手配をしているとのことです。
○ボランティアについても、天川村・十津川村などへの派遣を検討しています。
 なお、奈良県が9/9~13の期間、天川村へのボランティア募集( 100名)をしていましたが、応募多数につき定員となったそうです。

台風12号被害 その1 9月11日現在の情報

JDS奈良北 平井万里子様・受信
*9月21日台風15号の影響で、奈良県の被災地は土砂崩れなどの警戒が続いています。台風被害状況は刻々と変化しています。日付けを確認の上、参考になさって下さい。障がい者団体・施設関係者だけでなく、行政や地域が信頼関係を基に連携して情報収集されています。(平井万里子)
台風12号被害 その1 9月11日現在の情報
 甚大な被害を出している台風12号による被災地の状況です。奈良・障がいフォーラム等と通し、いろいろな団体から情報提供をいただきました。(9月11日現在の情報)
・奈良県内の特別支援学校については、施設および人的(児童生徒、教員含め)な被害の情報は11日現在入っていません。
・十津川村在住で訪問教育を受けている生徒は家族を含めて無事。人工呼吸器を使用しているため、必要な物資を学校などから支援をしているとのこと。
・甚大な被害が出ている十津川村にある障害者施設「こだまの里」では、道路の 寸断などで一時孤立状態となり、しばらく連絡が取れない状態でしたが、施設や人的な被害はないとのこと。
 一時山手の方へ避難され、敷地内に若干被害の出ている所はあるようです。台風12号から1週間経ち、食糧・水の備蓄も底をついてきているのではないかと思われます。
・職員の方も道路寸断で数日は職場に行けない状態でしたが、7時間かけてようやく到着されたとのこと。ただ、療育手帳を持っていない利用者の方の一部については、まだ連絡が取れていない状況で安否が心配されます。
・6日に知的障害者施設協会が災害対策本部を立ち上げ、こだまの里などの状況把握等に活動されています。
・五條市大塔町(旧大塔村)の大塔小中学校は、学校に至る道路が寸断されたため、9月12日より廃校になった旧西吉野小に移転して授業を再開。旧西吉野小までは、マイクロバスが運行、車でも30分から1時間かかる。廃校であったため、学校備品などが足りない状況。 (後に保育所も旧西吉野小で再開)
・精神障害の分野では、被災地に34名の手帳保持者がおられ、県の医療政策部保健予防課精神保健係を通じて、かかっている病院を把握し、医療機関から薬の手配されました。こだまの里にも8日には、ヘリコプターで薬が届けられたもようです。

淡路島の障害者事業所の台風被害

淡路島の特定非営利活動法人ぶったぁ福祉会の凪裕之さんの手紙
ゆめ風基金 様
 いつも本当にごくろうさまです。
 みなさん、ご無理はされてませんか?
 先日、ボクの拙稿を載せていただいた『ゆめごよみ風だより』を拝受しました。ありがとうございます。
 今回の台風での淡路島の障害者の関係事業所に、今日連絡しました。メンバーの数人の家が浸水で、1か所の作業場も浸水しました。
 簡単な状況報告です。
台風15号 事業所および障害者の状況 (淡路島)
2011/9/22
●南あわじ市
 ウインズ  無事
 きらら   無事
●洲本市
 フローラすもと  1名床上浸水、一時的にふくろうの里にSSしたが、今日は自宅へ。
 淡路障害者生活支援センター  まだ全体を把握してないが、1名が当日川の近くに住んでい
たため、避難。連絡していないので詳細不明。
 おのころ作業所  菓子を作る分場が浸水。メンバーで避難していたが戻られている。
 あおぞらデイセンター  家で待機していたが無事。
 各駅停車     無事
 コスモス作業所  無事
 あゆみ      無事
●淡路市
 竹の子  1名メンバーで床上浸水。1Fがダメ、2Fで暮らしている。数年前の台風23号の時
      も同様だった。今日から通ってきている。
 さくらんぼ 1名メンバー(志筑)で家が被害、現在親戚を頼っている。
 あいあい 無事、職員で国道28号線から迂回した程度。
 ぽれぽれ 無事
 ひまわり 無事
 まあるく(H事業所) 高齢者2名の自宅浸水(生穂と佐野)、現在、家に戻られている。
 ぶったぁ 無事、道路が通れなかったため、一部のメンバー・職員が休んだ程度。
以上
特定非営利活動法人ぶったぁ福祉会 事務局 凪 裕之
(障害者支援センター・ぶったぁ/ケアホームぶったぁ〝ここから〟)
法人事務所 〒656-2401 兵庫県淡路市岩屋165-4
         TEL/FAX 0799-70-6145

東北関東大震災障害者派遣プロジェクト8

被災地当事者派遣 報告書
   夢宙センター 内村恵美 大崎悟 河野彩佳
スケジュール
9月12日(月)岩手県に到着,被災地センターいわてにて定例会議参加 
9月13日(火)CIL盛岡にて長期ILP講座打ち合せ
9月14日(水)事務所勤務(ILP準備,夕食準備,事務仕事の手伝いなど)
9月15日(木)県庁訪問 遠野支部の掃除
9月16日(金)ユースパワーネットで沿岸部同行訪問,会議
9月17日(土)ユースパワーネット会議
9月18日(日)Oさんと外出 CIL盛岡長期ILP講座
9月19日(月)陸前高田へ同行、平下組に引き継ぎ たこ焼きパーティー
活動報告
①県庁訪問
 以前から被災地センターいわてに、大船渡市に住むSさんから、バリアフリー仮設住宅が外見はバリアフリーではあるが室内は全くバリアフリーでなく、とても生活しづらいとの相談が入っていた。Sさんは自分で関係機関に問い合わせたが返事はなく、生活しづらい状況が続いているため、ストレスから体調を崩しがちになっているとのことだった。仮設住宅の住宅改修費は国が負担することになっているが、そのことが市町村に周知されていないので、県から市町村に働きかけてもらうため、被災地センターいわてのスタッフと共にユースパワーネット会議に参加するいわき自立生活センターの小野君も合流し、県庁を訪問した。
 県庁では、担当者が不在だったため代理の人と話をした。Sさんの状況を伝え、バリアフリー仮設住宅のバリアフリーの基準は何なのか、住宅改修費について質問した。1点目については担当者が不在のため答えられないとのことで、後日センター岩手に回答をもらうことになった。2点目については、バリアフリー仮設住宅の住宅改修費は、国が全面負担することになっており上限については担当者でないと分からないとのことで、1点目同様、後日回答をもらうことになった。
 また、Sさんは今後車椅子での生活も考えており、体調を崩していること、今後症状が進行していくことも含め、改修していくにあたっては柔軟に対応していく必要があること、緊急性があることではあったが、仮設住宅を建てる際には当事者の声を聞き、障害者団体と連携をとりながら進めていく必要があることを伝えた。
障害者派遣プロジェクト8
障害者派遣プロジェクト8
②ユースパワーネットで沿岸部へ同行訪問
 ユースパワーネット(ユース)とは、自立生活センターの若手スタッフが集まり活動していて、被災地障害者センターいわて代表の今川さんもメンバーであり、ユースでも岩手を応援していこうと今回岩手で会議を行うことになった。
 メンバーで2組に分かれて沿岸部に住んでいる当事者を訪問した。私達は、田野畑村にあるハックの家と宮古市に住むAくん宅を訪問した。
 まず、ハックの家では、今までメインストリームの人たちが関わってきていたOさんと話をした。初対面の私達に、家族の事や自分の生活状況、今川さんとの出会いなど色々なことを明るく話してくれた。その中でも、パソコンをしたいけどできないことや、自分で好きな音楽を聴きたいこと、買い物に行きたいことなど自分のやりたいことをたくさん話してくれた。本人は色々なことに興味をもっており、やりたいこともたくさんあるが、社会資源が少なく実現できないのが現状であり、それがすごく悔しかった。日曜日のILP講座の前に内村と買い物に行くことになりその約束をした。
 また、メインストリームの人達が来たこと、一緒に買い物に行けたこと、焼肉パーティやその後のお泊りがとても楽しく嬉しかったようだが、皆が帰って行ってしまうのが寂しい様子で、内村にも「恵美ちゃんも帰っちゃうの?」と言っていた。1週間ごとに人が変わって色々な人が会いに行くことは、本人にとっていい刺激にもなっているが、その反面、寂しい思いをさせている関わりになっているとも感じた。そのため、これから関わっていく際には、関わり方を考えていかなければいけないのではと思った。
 次に、宮古市に住むAくん宅に行き、Aくん、母親、お姉さんに会った。何か出来ることがあればと思い、震災時の話や震災前の話などを聞かせてもらった。
 Aくんが住む地域はOさん同様、社会資源が非常に少なく、障害者がいることを隠そうとする家庭も多い。Aくんの家族は、将来Aくんが自立できるようにと考えているが、そのための社会資源がない。本人は、人と接することが好きでセンターいわての男性スタッフが訪問することをすごく楽しみにされているそうだ。これからセンターいわてでのイベントに誘うなどして繋がりを保っていき、自立につなげていければと思う。また、本人を中心にコミュニケーションをとりたかったが、表情や言葉から本人の伝えたいことを読み取るのが難しく、母親やお姉さんとの会話が中心となってしまったので、本人とコミュニケーションをとれる方法を考える必要があると思った。
 Aくん宅にはこれまでも何人ものボランティアが訪問しており、その度に同じ話をしているようだった。これは、Aくんだけでなく他の人を訪問する時も言えることだが、ただ話を聞きに行くだけではなく、行く側からも何か具体的な目的や活動を提示する必要があると思った。
その後、ユースで会議を行った。岩手県で生活をする障害当事者たちが出会い、繋がりを持てるような企画を定期的に行い、障害者エンパワーメントを応援していくことになった。
障害者派遣プロジェクト8
③Oさんとの買い物
 Oさんと盛岡駅前のショッピングモールで待ち合わせて一緒に買い物をした。欲しいものが3つ(洋服、食事セット、携帯ケース)あったが、時間が限られていたので内村のアドバイスでOさんが一番欲しいものから順に見ていくことになった。まずは、洋服が欲しいということで、近くの洋服屋さんに移動した。ズボンやTシャツを色々見て、鏡の前で合わせてみたり試着したりと楽しそうに悩みながら選んでいた。今までは、母親が選んできた地味な色の服を着ることが多かったようで、本人自身それが自分に一番似合うと思っていて最初は地味な色なものがいいと言っていたが、皆と一緒に色々探して鏡で見てみたりしていくうちに明るい色の服も自分に似合うということに気づき、最終的には明るい色の服を気にいっていた。
 お昼ご飯は本人に決めてもらったハンバーガーだったのだが、ハンバーガーを食べることも自分で洋服を選ぶことも10年ぶりだと言っていた。彼女が今まで沢山の経験を奪われてきたことを痛感したと同時に、この現状を変えていかなければならないと思った。
 その後、いったんILP講座に行き終わってからもう少し買い物したいということで、ショッピングモールに戻り、食事セットと携帯ケースみてまわった。Oさんと過した一日はとても楽しかったのと同時に、色々なことを考えさせられる一日でもあった。 
 
障害者派遣プロジェクト8
④CIL盛岡 長期ILP講座「介助者との関係」
 リーダーを含め7名での参加。リーダー以外の参加者は自立しておらず、施設生活・親元での生活の方ばかりだった。
 施設職員や親に気を遣いながら生活している現状が見えた。
もしCILの介助者に入ってもらうとしたら何をしたい?という質問に参加者は「自分が出かけたい時に出かけたい!」とみんなが言った。ここででも、制度利用のしにくさ、社会資源の少なさを感じた。
 内村が自分史を含めた自立生活での介助者の利用の仕方や関係性作りで大切に思う事を話した。
みんなからの感想では、自分で普通と思っていたことが心に負担がかかっていることがわかった、自立生活への希望が持てたなど話していた。
 11月に長期ILP講座を終えた後、参加者たちが一歩自立へ進んでいることを期待したい。
⑤陸前高田へ同行
 センターいわてで支援している陸前高田の仮設に住んでいる視覚障害者の方との打ち合わせに同行した。学校に隣接されたプレハブの仮設に到着してまずバリアフルな状況にビックリした。ここには車椅子の障害者や高齢者は住めないと思った。聞けばバリアフリーと見えても部屋の中はバリアだらけの仮設だとか、バリアがあるから仮設は諦めアパートに住んだりしている障害者や高齢者の方が多いと聞いた。当然、視覚障害者の部屋も入り口に大きな階段が3段もあり玄関にも段差が。
 打ち合わせを簡単に済ませ次回のための確認作業の為に視覚障害の方と奥さんに車で道案内していただいた。その時に陸前高田の被災した現状を目の当たりにした。沿岸部の住まいや野球場だった場所は地震で海の下になっていたり一面何にもない土地がずーっと続き、とても人が以前住んでいたとは思えなかった。地震と津波で風景は一瞬に変わってしまい、まだまだ復興には時間がかかるのか・・・元には戻らないような・・・そんな感じがして怖くなった。
 だが、車を少し走らせたら段々と人の姿が見え、仮設のコンビニやスーパー等が建っていて、この近くの高台の場所に仮設も建ってきているらしい。「再生」は始まり、東北は震災以前より素敵な所に生まれ変わろうとしている。それを肌で感じれて良かった。
障害者派遣プロジェクト8
⑥たこ焼きパーティー
 19日の夕方に夢宙からの支援2組目の平下(兄)組も来たので、定例会議後に被災地障害者センターいわて、CIL盛岡、夢宙の交流会をした。
朝早くから夜遅くまで活動し、いつも仕事モードのセンターーいわてのスタッフ達が無邪気に笑って沢山食べてくれている姿を見てホッとした。
 始めは夢宙メンバーがたこ焼きを焼いていたが、次第にみんなで焼き始め、たこ焼きをコロコロ転がしながら、岩手の状況や各センターの日々の活動、個々の趣味や恋愛について色々なことをたくさん話して盛り上がった。
 最後に、一週間を通して感じたことは、震災前から障害者を隠そうとする家庭が多く閉鎖的地域があり社会資源が本当に少ないこと、外に出たいと思っている障害者がたくさんいることを強く感じた。
 今!障害当事者が声を出さないといけない、じゃないと震災後、復興していっても以前と変わらない状況になってしまうと思った。
 今!障害当事者の力を発揮するときだと強く思う!!

みやぎ登米支部・「そうそうの杜」活動日誌 2011年9月21日

みやぎ登米支部・「そうそうの杜」活動日誌 2011年9月21日(水)
社会福祉法人「そうそうの杜」は、被災地障がい者センターみやぎ登米支部を拠点にして、地元グループ「ハグハウス」とともに登米市や南三陸町の仮設住宅での移動カフェをしながら個別支援活動をしています。
「そうそうの杜」・東日本大震災派遣報告書
日時:2011年9月21日(水) 天気:雨
報告者:R、S
9:30~12:00 Hさん他鍼灸師4名・名足仮設訪問、ハグハウス打ち合わせ
12:00~17:00 Hさん他鍼灸師4名・山の神平福祉仮設訪問
活動した上で感じたこと
ハグハウスとの情報共有していくこととして、yahooメールでのカレンダーにて、いつどの仮設に行ったか、その時、気になるケースがあったかという簡単な情報を見ることを確認する。詳しい情報をお互い知りたいときはそのカレンダーから確認し、やりとりすることになる。大規模な仮設には、NPO法人(ユナイティド・アース)が関わっていくらしく、ハグハウスは、小規模な仮設を中心的に関わっていく。これから、カフェと住民とのイス作りを一日で行う企画を小規模な仮設にて行う企画を予定していくことになり、仮設を見に行く。
山の神平福祉仮設にて、Oさん、鍼灸師ボランティアと合流する。鍼灸師4名のうち3名は5月にそうそうの杜ボランティアと仙台にてたまたま会い、南三陸の話が出たことがきっかけで、今回来られたとの事。ボランティア同士の出会いも、様々な活動につなげていくことが可能であることがわかり、いろんな人と知り合いつなげていくことをこれからもしていきたい。
また、鍼灸を終えた高齢者の方とも話をする機会もあり、震災時の様子を話してくださる中で、津波が押し寄せてくれるスピードや高さも実際のものよりも遥かに速く、高く感じ、津波が押し寄せてくるまでに20分程あったがそれも感覚的には一瞬の間の出来事だったなど話してくれる。
また、その方は急いで高台へ逃げた際に足をケガされており、震災から半年経過した今でも足の痺れが残っており、痺れる度に当時のことを思い出してしまうと目頭を熱くしながらも話してくれたことが印象に残っている。
八幡さんより、本来のOさんとの登米での仕事がカフェにばかり行っていてはできないのではないかとの指摘がある。冬に向けてのハグハウスの方向性とこちらの方向性を確認する必要があるのではとのことで、明日朝向かうことになる。
Oさんがケースで気になっていることがあっても、(こちらに)頼もうかどうしようかとなかなか頼めなくてねと話されていた。Oさんにそのように思わせてしまっていた部分があったことは、考え、改めていかないといけないと思われる。
感じたことを改善・向上させるのに必要なこと
Oさんとその時のメンバーで一日、一週間の予定をもっと入念に考え、情報共有の時間を増やしていきたい。
備考
泊浜仮設1期にて高齢者の女性から、体重計・血圧計の依頼あり。八幡さんに確認すると、その方の詳しいことがわからないので保留となり、ハグハウスから情報を聞き再度検討することになる。

みやぎ登米支部・「そうそうの杜」活動日誌 NO.19

 社会福祉法人「そうそうの杜」は、被災地障がい者センターみやぎ登米支部を拠点にして、地元グループ「ハグハウス」とともに登米市や南三陸町の仮設住宅での移動カフェをしながら個別支援活動をしています。
「そうそうの杜」・東日本大震災派遣報告書 NO.19
日時:2011年9月19日(月) 天気:曇り時々雨
報告者:I
9:30~13:00 戸倉地区仮設5箇所調査
13:00~17:00 山の神平、南方福祉仮設調査
活動した上で感じたこと
 午前中、雨のためカフェは中止し、戸倉地区仮設6箇所の調査を行う。(神割崎キャンプ場仮設、津の宮仮設、水戸辺仮設、戸倉中学仮設、志津川自然の家仮設、波伝谷仮設)
 今回はニーズ調査ではなく資料作成のために写真を撮ったり自治体が出来ているか、集会所はあるか、戸数はいくつか、誰が住んでいるのかなどを調査した。
 戸倉中学仮設では一階部分まで津波が来た中学校校舎を間近で見ることが出来た。これまでにも悲惨な状況は幾つも見たが、校舎の中を間近で見るとこれまでに無い衝撃を受けた。校舎は海から20メートルほどの高台にあったのにもかかわらずたくさんの方の命を飲み込んでいった。しかし現場に立っていてもどうしたらそんな事になるのか想像できなかった。
 校舎の時計は津波が来た時刻のまま止まっており、生々しさを際立たせていた。
驚いたのはその校舎よりも低い位置にあるグラウンドに仮設が建っていたこと。当時の状況を知る人はその仮設に入ることが出来ず他の仮設に移って行ったそうである。
 午後からは山の神平仮設、イオン南方仮設の調査を行う。入谷障害者仮設というのは山の神平仮設のことであることが分かる。障害者仮設というのも福祉仮設の間違いで入居されている方の中には障がいのある方はおられず全員高齢者の方で、80歳代の方が多くほぼ自立されている方が選ばれている様子。
 定員はどちらの仮設も9名でよく見かける入所施設のような感じのつくりになっている。南三陸町から委託され、医療的なサービスは無く、自立支援を目的にしているという。9月13日にスタートしたばかりということでスタッフの方もバタバタで全てを把握するには至っていない様子。スタッフは以前福祉関係の仕事をしていた人を対象に応募で決まったとの事。
感じたことを改善・向上させるのに必要なこと
 ハグハウスと共有するデータのフォーマットは仮設の見取り図など良い部分もあるが、かなり使いづらいものもあるので見直す必要があると話し合いの中で出た。極力簡潔に一目で分かるようなものが望ましいとのことだったので早急にやり直す。
備考
 カフェで使用するイスが高齢者にとって使いづらいものであるため、安全で頑丈でコンパクトなものが欲しいとの事で菊池さんに打診。明日の会議にて検討するとの事。
ノアのシガーライターのヒューズか切れナビ使えなくなる。ヒューズ交換し直ったかに見えたが再びヒューズが飛ぶ。Oさんと相談の上、点検に出す必要有。