ゆめ風基金がある東淀川区の菅原地区では、今年、何回かに分けて地域の防災リーダーさんと一緒に、
防災講習会を開いています。
一回目は、7月に、当基金の八幡理事が「東日本大震災と障害者」と題する講演を行いました。
あの震災において、障害者がどのような状況に置かれていたか。
命からがら逃げたものの、避難所に行って、トイレもできない、横にもなれない、障害ゆえにそこにいられなくなって、半壊の自宅に戻ったり、それが原因で支援物資や配給が受け取れなかったりというような事例についてお話させて頂きました。
避難所は、障害者だけでなく、高齢者、妊婦さん、難病の人、いろんな人が来ます。
どんな人が来ても対応できる避難所にしていくことが、助かった命をつなぐ、防災のかなめである、という考えのもと、計3回の講習を行いました。
(二回目は記事にしております)
三回目は、視覚障害者、車いす使用者、手話サークルが、それぞれ避難するときに必要な支援についてのグループワークを行いました。
アイマスクをして視覚障害者体験をしながら、手引きのしかたを、当事者さんが講習。
見えないって怖い・・・という感想が多かったです。
「街中で困っている視覚障害者を見かけたら手助けしたい」との心強いお言葉。
車いすの扱い方については、「Flat・きた 自立生活センター」の大代裕之さん、大代朋子さんに、お手伝いをお願いし、車いすのたたみかた、広げ方、段差の越え方などなど、教えて頂きました。
「おお!段差って越えられるんやぁ!」
段差を上がって降りて、ニコッ!
そのほかにも、東淀川手話サークル「ほたる」の皆さんに、聴覚障害者の暮らしやいざというときの支援の方法などについて、教えてもらいました。
人は、いつか年をとり、目が見えにくくなったり、聞こえにくくなったり、歩きにくくなったり、また、病気やけがで障害を持つかもしれません。
そんなとき、自分が住んでいる街も含めて、日本全国あちこちがバリアだらけだったら・・・
ちょっとした段差や、暗い道、聞こえにくい駅のアナウンスなどは、今までの生活を維持する上で
バリアになりかねません。
また、万一のときに、避難することも難しくなりますよね。
誰もが暮らしやすい社会を作ることは、防災にも強い社会作りの第一歩なのだと、活動を続けていきます。