ゆめ風基金は全国のみなさんと連帯して被災障害者の復活を応援します

機関紙「ゆめごよみ風だより」57号より
 震災から2年目に入りました。被災地の人々のくらしはどのように再生されるのでしょうか。
 岩手、宮城、福島の8箇所の被災地障害者センターでは、11人の地元の方を雇用し、県外ボランティアと共に毎日、送迎、介助、見守り、相談、ニーズほりおこし、避難支援など多岐にわたる救援活動を続けています。病院や作業所、買い物などへの送迎ニーズが高く、活動の大きな部分を占めています。切実なニーズですが、公的支援は一切ありません。
 4月12日東京で救援本部世話人会議(障害者8ネットワークが参加、事務局はJIL全国自立生活センター協議会+DPI障害者インターナショナル日本会議+ゆめ風基金)が開かれ、宮古、大船渡、釜石、登米、石巻、仙台、郡山の障害者センターから当事者が参加し、活動報告と今後の方針について話し合いました。救援本部では被災地の声をもとに、被災地障害者センターを支える3年間資金計画を立てました。2012年度の支出予算は1億2506万円(3年で約3億円)。内訳は7被災地障害者センター活動費、3障害者団体への送迎委託費、当事者派遣活動費、事務所改造、移送サービス車両費などで、収入はゆめ風基金、JIL、DPIが担います。
 今後の方針として、障害者ニーズを探りつつ救援活動をできるだけ障害者福祉制度につないでいくこと、そのための相談員や活動ボランティアの派遣をはじめ、全国の障害者ネットワークと連帯して被災地の障害者復活を支えていくことが確認されました。画期的な障害者デモ「みちのくトライ」も計画しています。作業所、グループホームなど障害者の生きる場、働く場の再建、新設支援についてはゆめ風基金が中心に担います。
 3月25日大阪で開催されたゆめ風基金定時総会では、被災地も含め14ネットワークが参加し活動報告、決算報告が満場一致で承認されました。2012年度方針として東北の復興に力を傾けると共に、障害者防災活動に引き続き取り組むことが確認されました。
 16年前の阪神淡路大震災によって生まれたゆめ風基金。東日本大震災では本当に生きたお金として活用されています。
 これまで支え続けてくださいましたみなさまに心から感謝いたします。
                               ゆめ風基金事務局長  橘高千秋

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