ヒデの救援レポート、7月18日:29
7月11日・12日は、東京。15日から17日までは、徳島行きと、何が何やらのテンテコ舞いのへろへろ1週間をなんとかやり過ごして、今日やっと、このメール通信を発信します。
トウキョウ物語、阿波の徳島物語については、救援風景として、後日に報告します。ところで、タバコを吸うひとが、東京に行くときの必需品は、携帯灰皿ですね。路上喫煙が禁止ですし、場所によっては、全面禁煙になっていますから。それ以上に、タバコを吸う姿に、眉をひそめて、嫌悪感を露骨に示すひとが実に多い。タバコを吸う人間は、悪党だみたいなね。クソっ!
ところで、ホテルでの新聞、テレビの情報で、妙なことに気づきました。それは、関西では、震災情報は、全体情報の三割程度で、被災地三県の情報が割と平等にありますが、東京では、震災情報が全体の七割位。それも、福島の原発事故関連が圧倒的でした。この違いは、なんでしょうかね?
被災障害者支援ゆめ風基金に寄せられた救援金、金額は、7月9日までに、163071957円。7月11日までに、163841948円です。
このメールは、東北関東大震災被災障害者救援に関する、被災障害者支援ゆめ風基金副代表理事、障害者問題総合誌そよ風のように街に出よう編集長、バクバクの会事務局員でもある河野秀忠が感じた、各方面の被災障害者救援活動のあれこれの個人的レポートです。広く知ってもらいたいので、転送自由。自由にお使いください。
息の長い救援が求められています。長期戦です。救援金の送り先は、郵便振替口座00980-7-40043ゆめ風基金です。;とうほく;と書いてください。
東日本大震災救援活動の中のボクの風景。
ロボット掃除機顛末記!3月11日から、始まったヒデ的大震災救援動乱の結果、日常生活がてんやわんや。自宅の掃除などがほったらかし。さすがに、これはいかんと反省しきりのおり、ふとテレビに目をやると、ルンバというロボット掃除機のコマーシャルが目に留まった。
こりゃあ便利なものがあると、早速飛びつき、量販店で買い込んだ。4万5千円うんぬん。高いねー!これで安心して救援活動に専念と、すぐに動かした。しかしながら思い込みは、アカンなぁ。テレビに映し出されたロボット掃除機は、広い室内の動きです。ボクの自宅は、自慢じゃあないけれど、とても狭く、ゴタゴタといろんな物が置いてあるのです。それを失念しておりましたねぇ。
ロボットを動かしたのはいいけれど、ロボットがお行きになる場所ごとに、ロボットの鼻先にあるゴタゴタ物を片付けて、ロボットのお通りを願うことになった。これが結構疲れる。これだったら、自分で掃除機をかけていた以前のスタイルの方が、はるかに楽なのだ。救援にかまけて、手を抜いていた日常生活のツケが、こんな形で現れるとは、なんともかんとも、間の抜けた話ですよね~。現在、只今、愛しのロボット掃除機は、次なる出番を待ちつつ、充電されつつ、台所の片隅で、おねむりになっておられます。
テレビからは、福島原発事故の余波による、関西電力からの15%節電の呼びかけが垂れ流され続けている。それにしても、まだ7月半ばなのに、なんという暑さなのか。夜眠れなく、からだがついて行かない。今夜もエアコンをつけて眠るぞぉ~。節電なんか絶対しないぞぉと、ほざき続けるヒデですよ。
全国移動ネット災害支援の会災害支援だより2号巻頭言より
電話03-3706-0626
震災から2ケ月たっても避難者の過酷な生活状況が大きく改善されたように思えないが、阪神大震災や新潟地震などで被災者と一緒に考え、もがいた人たちが現地に入っている。これからどうすれば良いのか見えないものを少しでも見えるように、少しでも状況が変わるようにと考える人たちがいることに元気づけられる。
東日本大震災・宮城、石巻地方沿岸部の記録と題されたDVDが発売されています。この売り上げの一部は、石巻地方沿岸部に、義援金として寄付されるとのこと。この映像は、ふるさと石巻の被災状況を知りたいという声に応えて製作したものです。変わり果てた故郷、消えた故郷、M9、0の巨大地震、そして大津波の襲来。多くの尊い命と日常が奪われた。誰もが想像しなかった受け入れがたい現実。その時、、、明と暗生と死を分けたものはいったい何か。記録映像と証言は次世代に何を問いかけているのか。
撮影地・石巻沿岸部、新北上川周辺、河北町、北上町、雄勝町、牡鹿半島周辺、東松島市、女川町
監修・三陸河北新報社、製作・ビデオプラザ神奈川・本社石巻市。
電話090-2987-3036
本編30分・2800円。
ゆめ風基金は、自身の基金活動もしますが、他の基金への補助金申請も行います。これからの長期支援活動と、膨大な支援金消費を考えれば、どのような形のお金であれ、集めねばなりませんから。みなさんも、補助金申請は、救援活動活性化のために、どんどん取り組まれてはどうでしょうか。今回、ゆめ風基金は、2件の申請を行います。
申請先日本財団。
東北地方太平洋沖・災害にかかる支援活動助成対象事業障害者・高齢者に対するもの・被災された方の心のケア。補助金100万円・補助率100%。
具体的な補助内容、2011年11月3日、於、大阪において被災障害者を迎えて、みんなで元気になるイベント。被災地の授産施設の作品の物品販売、被災障害者との交流イベント。補助金100万円・補助率100%費用対象事業障害者・高齢者に対するもの・被災された方の心のケア会場費、宿泊費、交通費、印刷代チラシ、ポスターなど
赤い羽根災害ボランティア・NPO活動サポート基金対象事業
被災した方を支援するボランティア活動全般。復興支援と新たなコミュニティーづくり。補助金一週間以内、10万円、1ヶ月以内、50万円、中長期300万円補助率10
0%会場費、宿泊費、印刷代チラシ、ポスターなど。
ヒデのちっぽけな友人こぼれ話。
ボクの住まいする、大阪府北部のちっぽけな街、箕面市の男性の友人の話です。Hさんは、丸々30年、箕面市役所の職員として、働き続けてきたひとです。ボクも障害児教育、障害者施策、人権行政に、古くから、箕面市行政には、コミットしてきましたから、小さな街の小さな役所です。たいていの職員とは顔見知りの関係性にありますし、ある時は味方。ある時は、敵として、行政と市民として、いろんな仕事を共有してきました。しかしながら、Hさんとは、なぜか一緒に仕事をしたことがありません。それは、Hさんが現業畑の職員で、ボクが関わってきたのが、ソフト面の施策関係であったことが、大きく関係していたと思われます。
そんな、あまり関係ないふたりが友人になれたのは、ふたりが行く、安物の呑み屋が偶然にも一緒だったからにほかなりません。ざっと15年ほど、呑み友達です。このHさんは、ボクの目から見ても、少し変わった人物です。別な役所の友人に聞いても、あのひとは、変人で、職場には友人がいないよとのことだった。
先日も、同じ呑み屋で顔を合わせると、ヘンに気負って、話しかけてきました。あのな、河野はん(Hさんは、いつもボクのことをそう呼ぶ)、ワシもな、長い間役所で働いてきたけど、役所の人間は、どいつもこいつも、役所の中では、上ばっかりみてる。市民に対しては、上から目線のクセにな。ワシも含めて、役所人間は、サラリーマンじゃなくて、ヒラメーマンやね。上ばっかりみてる。今回の東日本大震災の救援にしても、役所から派遣されて行くのは、あれは仕事で行ってるだけや。月給もろうて行ってるんや。個人として、悔しかったら、自腹切って行かんかいや。河野はんがやってる救援活動とは、質的に違うねん。その事を職場で話したら、職場で大ゲンカになってしもうた。ようやってられんわ。ここまで一気にしゃべると、泡の消えたビールをグイッとあおった。ボクは、Hさんのその妙な正義感のあるところが好きなんだけど。
そして数日後、また呑み屋でゴッツンこ。今度は、少し神妙な語り口で、やっぱり、今の職場で働き続けるのは、無理やと、長い時間がかかったけど、それに気づいたんや。しやから、6月一杯で、役所を退職する事にした。退職届けも出したしな。と。またまた、ビールをグイッと。
ボクは、正直なところ驚いた。あまりに急な話しだったから。そして、その後、話は、急展開した。ほんでな、河野はん。ワシを河野はんがやってる被災障害者救援活動に加えてくれへんかな?退職したら、7月からヒマになるから、被災地で、救援ボランティアをさせてくれへんかな。本当のことが知りたいねん。少しくらいなら、長期でもエエで。と。なにがなにやらワケ分からないけれど、とりあえず、三県統合本部総合ボランティア窓口につないだ結果、7月11日から、仙台の障害者センターに行くことになってしまった。
ひとの出会いと運命は分からない。Hさんが被災地から、帰って来たとき、どのような変貌を遂げているのか。ボクは、どのような顔つきで出迎えるのか?さっぱり分からない展開に、ボク、口あんぐり。ちなみに、Hさんは、織田信長に反旗を翻した、明智光秀の所領地、京都の奥、兵庫県丹波地方の出身ではあります。どうなるんでしょうね。
立命館大学の立岩真也さんのブログに掲載されている文章に、凄い文章がありました。
筆者は、63才の男性で、成人の子どもさんひとりには、障害があります。あまりの長編なので、転載は出来ません。内容は、福島原子力発電所の近くに住み、自身も原発で働いた経験がある人が、原発事故が起きた、次の日の3月12日から、18日までの一週間の逃避行、五回の避難所移転の記録です。
防災スピーカーから流れる震災による福島原子力発電所の事故で、放射能漏れの危険があるので、町民のかたは全員、大至急避難せよの告知に急かされて、家族、一族が、着の身着のままで3台の車に分乗して避難、少しも動かない渋滞している道路から始まっています。文章は、決して上手いとは、言えませんし、急いで書いたようで、誤字脱字があり、言い回しのおかしいところもあるのですが、言葉で伝わる範囲を凌駕しています。
文章は、上手い、下手ではなくて、真実の経験や、人間の苦悩、想いが伝える原動力なのだと痛感致せられました。逃避行の原因への怒り、家族への想い、人間の関係性、社会的場の雰囲気などなどが、経験したものでなければ書けないこととして、刻み込まれ、展開されています。ボクは、読み進むつれ、気分が悪くなると同時に、人間の持っている、不思議と、絆の有り様を、深く、深く、考えさせられました。みなさんにも、立岩さんのブログを開いての御一読をお薦めします。以上!