ヒデの救援レポート7月11日

ヒデの救援レポート7月11日:28
東日本大震災4ヶ月目です。このメール通信は、先日お知らせしたように、ゆめ風基金呼びかけ人代表の小室等さんのデビュー50周年&被災地支援コンサートに駆けつけるべく、牧口代表とのデコボココンビで、東京に向かう新幹線乗車前に、発信しています。まぁ、それがどうしたですがね。
被災障害者支援ゆめ風基金に寄せられた救援金、金額は、7月6日までに、160406611円。7月7日までに、160631420円です。このメールは、東北関東大震災被災障害者救援に関する、被災障害者支援ゆめ風基金副代表理事、障害者問題総合誌そよ風のように街に出よう編集長、バクバクの会事務局員でもある河野秀忠が感じた、各方面の被災障害者救援活動のあれこれの個人的レポートです。広く知ってもらいたいので、転送自由。自由にお使いください。
息の長い救援が求められています。長期戦です。救援金の送り先は、郵便振替口座00980-7-40043ゆめ風基金です。;とうほく;と書いてください。
東日本大震災救援活動の中のボクの風景
ゆめ風ネットワークしまね呼び掛け人、太田明夫さんが投稿した中国新聞・今を読む・からの、島根県からの救援風景。16年前の阪神大震災。私は被災地に行けない後ろめたさを感じながら地域の障害者団体とともに小さなコンサートを開き、後方支援をしていた。
3月11日、東日本大震災の発生を知った時、今度こそ被災地へと思い立った。折しも自治会活動の防災訓練を続けていた縁で日本赤十字社日赤島根県支部の要請を受け、4月初めの一週間、災害ボランティアとして宮城県に赴いた。亘理町などで住宅に流れ込んだ土砂の除去、避難所のテント張りなど、日赤だからというわけではなく要請があれば何でもした。ただ、活動できる人は多いのに、多額の義援金と活動とが直結しないもどかしさもこの時に感じた。
そこで4月下旬、阪神大震災をきっかけに生まれたNP0法人・ゆめ風基金(大阪市)などが運営する被災地障害者センターいわての活動にあらためて参加した。ゆめ風基金は一番困っているところにすばやく届けるのがモットー。ゆめ風ネットしまね呼び掛け人の私は、幸い事務局の人たちと顔が見える間柄だった。
今回の活動は2、3人のグループで避難所や行政機関、福祉施設などを回って被災した障害者を探し、心配事、困りごとを聞き出して動くこと。早い時期に入ったメンバーは寝袋で車中泊したり、雪で帰れず訪ねた施設に泊めてもらったりしたこともあったという。
私の役割は彼らをフォローし必要な物資を届ける、新たな課題を見つける、被災施設の詳しい調査を、行う、といったことだった。電池、紙おむつから施設の修復資金まで、必要と判断すればすぐに届けるのである。私が会った岩手県山田町の車いすの女性Kさん。兄と認知症の父親の三人暮らし。自宅近くまで押し寄せた津波の直接の被害はなかったが、よく通っていた商店が流され、買い物に困っていた。私たちはこの家庭に医療器具や衣類、食料などを届け、通院や買い物の介助を続けている。Kさんはいったん避難所に入ったが、障害者の居場所はなく、あなたの来るところじゃないという言葉まで投げつけられる。こんな体になった自分が悪いと、悔しい思いで自宅に帰った。死にたいとも思った。そうした話をじっくり聞くことも私たちの仕事だ。
同県大船渡市の精神障害のある男性Kさんは8ケ月前に県外から転居したばかり。直接の被害はなかったが、津波で病院が被災したため障害者手帳交付に必要な診断書をもらえず、年金が支給されていない間接的被災者だ。なぜ今、私がこの町で…と思いながらも行政などの窓口を回り、生活保護や生活福祉資金貸付などの道筋をつけた。つなぎ役が私の仕事だと思ったからだ。そして次の町へカーナビを頼りに走るが、浸水でルート通り進めず、突然、がれきの中でナビが終了。目的の同県陸前高田市役所は倒壊していた。近くを歩く人に道を尋ねると、まだ見つからない家族を探していた。私たちは言葉を失う…。
しかし、同じ町で早くも将来に向けて動き始めた人たちもいた。被災した障害者を受け入れ、グループホームをつくりたいという。震災を教訓にソーラーと井戸水を組み合わせた電力を使う、と夢は広がる。自らも母親を失い、ようやく火葬を済ませたという男性も休みなく働いている。
私たちはつらく厳しい状況を目にしてきたけれども、温かい心、熱い思いにもたくさん出会うことができた。単なる復興ではなく、障害者が自立して生きるまちづくりへ、応援したい。そしてボランティアはどこでどう動いても、主役ではない。それだけは忘れず、できることをできるところで、力まず続けたいものだ。
少し古い記事ですが、6月25日(土)の読売新聞から。
見出し、障害者を被災地派遣へ
メインストリーム協会の会議風景の写真付き
全国各地の障害者団体などでつくる東北関東大震災障害者救援本部は、障害者自身をボランティアとして東日本大震災被災地に派遣する事業を始める。障害者同士の交流を通じ、前向きな気持ちを持ってもらうとともに、必要とされる支援の掘り起こしを図る。
同本部は岩手、宮城、福島の3県に被災地障害者センターを設立し、障害者の状況調査や介助、移送などの支援を行っている。今回の派遣活動は、同本部世話人で、兵庫県西宮市の障害者自立生活センターメインストリーム協会事務局長の佐藤聡さん(44才)が5月に被災地を訪れた際、現地のスタッフから支援のニーズが把握しにくい。健常者だけでなく、障害者にも来てもらい、被災障害者の声を聞いてほしいと要望されたのがきっかけという。
もともと東北は、自立生活センターや福祉サービスを提供する事業所が少なかった。施設入所や家族介護など、障害者が閉じこもりがちな生活を送っていたことが背景にあるのではと佐藤さん。震災以前の状態に戻すだけではなく、障害者が暮らしやすい街に変えるためには、障害者自身の意識の変革が必要。他地域で自立している障害者をロールモデル・ひな型・として示す意義は大きいと話す。27日から同協会のメンバーが1週間ずつ、介助者とともに被災地入り。現地のボランティアとともに、仮設住宅の巡回などの活動を行う。秋以降は同本部を通じて現地入りする障害者を募り、来春まで続ける予定。同本部では、被災障害者への救援金や1週間以上現地で活動できるボランティアも募集している。問い合わせは同本部の大阪事務局を務めるNP0法人ゆめ風基金06-6324-7702へ。
この事業には、ゆめ風基金から300万円の支援をしました。
バクバクの会人工呼吸器をつけた子の親の会2011年度全国総会が8月6日(土)午後1時より、開催されます。場所・大阪、エルおおさか旧・府立労働会館京阪電車、天満駅下車すぐ。時期が時期なので、記念講演は、ゆめ風基金の八幡理事による、被災地特別報告講演になり、会員以外の一般参加も広く呼びかけられています。ご参加をどうぞ!電話072-724-2007
全国移動ネット災害支援の会・電話03-3706-0626
東日本大震災災害支援だより創刊号巻頭言より
いま、試される市民の力・災害支援の会プロジェクト代表柿久保浩次
今回の震災で被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。震災当日から大変なことになったという思いが心を占めて、押しつぶされそうでした。阪神大震災の時の経験は持っていても今回はそれを大きく上回っています。これはいかんと自分にできることを探し始め、関係者に声をかけて全国移動ネットの中に災害支援の会プロジェクトを発足させました。幸い被災地の当会の理事たちが無事で、また山本理事が東京から素早く被災地に足を運んで支援物資を届けてくれたことも、我々を元気づけてくれました。しかし、1ケ月を経た今でも被災地や避難場所で多くの方々が生活とは言えない不自由な避難生活を強いられ苦しんでいます。我々ひとり一人ができる小さなことを集めて、この人たちを支援することはできないでしょうか。
今回の震災復旧は長期に渡ると言われていますが、この国の制度や支援体制を十分に機能させてこの方々を救えないでしょうか。市民の力が試されています。被災した方々に寄り添って考え、支援していきたい。
6月27日の朝日新聞の朝刊39面の半分を使ったデカい記事が掲載されました。障害者自活に箕面流内閣府の障害者制度改革推進本部の最終報告書に、全国で唯一の障害者事業所賃金補助金制度を持つ箕面流がモデル事業候補として盛り込まれたことの報道です。
被災障害者救援バザー活動を継続積極的に担ってくれている、豊能障害者労働センターが大きく取り上げられています。興味のある方はご一読ください。問い合わせは、豊能障害者労働センター・電話072-724-0324
6月30日、朝日新聞朝刊のボランティア情報欄に掲載されました。障害者支援ボランティア募集。被災した障害者を支援しているNPO法人ゆめ風基金06-6324-7702が、岩手・宮城・福島で活動する。障害者の支援に携わった経験がある人が望ましい。期間は最低1週間。特技・専門分野、活動希望場所、活動できる時期を申請。
7月7日、七夕の日。いつも、ゆめ風基金事務所に、事務仕事を手伝いに来所される森田さんという女性が、先週土曜日に放送された、永六輔さんのラジオ番組を録音して持って来られたので、事務所で聴きました。ゲストは、小室等さんで、ゆめ風基金活動の話しをされたとのこと。聞いていると、話しの方向が被災地のことになり、永さんと小室さんが意気投合されて、被災地に行って、何かやろうじゃないかと、展開していた。
そして、テープが終わると、ほぼ同時に、電話が鳴り、出ると、小室さんご本人。今、永さんのラジオ番組録音を聴いていたんですよと伝えると、笑いながら、それじゃあ話しが早い。永さんとふたりで、8月の23日に、仙台市に行くことになったので、会場を押さえて、何か企画を考えて欲しいとのこと。
あまりの急展開に、こちらがへどもど。急いで、牧口代表に連絡して、了解を得、仙台市の八幡理事に連絡。8日、朝には、仙台市の障害者センターのたすけっとから、会場を押さえたとの返事がありました。なんという、速さでしょうか。ちなみに、8月23日は、奇しくも、ゆめ風基金橘高事務局長の誕生日でもあります。何かの因縁ですかねぇ。
今回は、新聞記事ばっか。次回から、すっきりさせます。以上

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