[千夏のちょっと行ってきました]
先日、「事業所研修会」に招いていただきました。
★吹田市の実態
「避難行動要支援者名簿」のため、確か記録を提出した覚えがある。
きっと名簿らしきものができ、避難を助けていただける地域の方・あるいは事業所も決め、連絡してくれるのかなーと思っていた。あれから、かなりの月日が経つが、行政から何も言ってこない。
調べてみると、障がい者の支援計画の立て方は明記している。が、避難を助けてくれるかた(たとえば近くの民生員とかヘルパー事業所のサービス責任者、吹田市の職員)は書かれていない。
あれはアンケートみたいなもんや。 けど。」と事業所研修会に招いてくれた事業所「ありす」の所長は言う。
「でも、事業所が行政にどうなってますか?なんて聞いたら、それならおたくたちがしてくださいとなりますもんね」
「よくご存知で。名簿も国のお達しで仕方なく作った。結局触らぬ名簿にたたりなし、という感じで、そこからは誰も何も言わない」
「うわー・・・いかにもいかにも」と私は妙に納得してしまう。
「行政は障がい者の支援計画の立て方も明記しているんだから、その後の避難生活の支援もどうぞどうぞという感じや」
みんな逃げ腰じゃ何も進まない。だからか・・・
被災障害者支援団体に勤めている私が言うのもなんだけど
★備えは人間関係
でも、だからこそ日頃から障害者・健常者が学びあうことが大事。
「なんやー。今日は福本さんが講師なのに、僕ばっかりしゃべってるし」
「す、すみません。で、吹田市の状況は、あまり進んでいないことがわかった上で、日頃の人との関わりが大切なんだと。みなさん、お仕事をしていて、それぞれ気をつけていることがあると思います。教えてくださいな」とお願いする。
「まあ、受け身の講演よりはずっといい!障害を持つ方からの率直な問いを考える時間は貴重や」と所長は終始にこやかだ。
「距離感ですかねー。千夏さんとは年も近いしお付き合いも長い。仲良くしていただいて嬉しいです。でも、家族ではないし、うちのスタッフではないし、押しつけや失礼はないかと、時々自分なりに心の点検をしてます」と所長のパートナーがそっと心の内を語る。
「うっ。そういうことを感じさせないのが、プロだー。私もご無理は言っていないかどうかと時々考えてますけど・・・。制度とはいえ人間同士ですものね。どちらが無理すれば続かなくなります。ご近所ですし、いい関係を続けたい。それに人間少し長くやっていると、つながりって築くは長く、崩れるは一瞬だという経験も互いにありますしね」と私。
「なんだか・・・昼下がりの実がある井戸端会議っていう感じがいいっすわー」と若い職員達も・・・。
災害が起きれば、障害者もヘルパーさんも雇用主さんも、みな被災者になる。
お互い様、みんなで一緒に生き延びましょうといえる関係は日々の積み重ねで可能になりえるもの。
まず、今日の貴重な互いの時間、おおきにです。
でも、名簿は?最低限の行政のシステムは?
さてと・・・
文 ふくもとちなつ