改正が役立たない理由その2
地方では自治会加入率が8割、9割というのも珍しくはないが、都市部での自治会加入率は今や5割程度となっています。
また都市部での一つの小学校区に割り振られる要行動援護者の名簿は1000人から2000人とも言われています。
ある自治体ではこの要行動援護者名簿は、ふだんは小学校の金庫に保管されており、災害時に金庫から取り出して安否確認をする仕組みとなっています。
例えば1000人の安否確認を行う場合は一人当たり20人の安否確認をする場合でも、50人の人出が必要という計算になります。
しかも初めて障害者に接する人も多く、名簿だけを頼りにどういう支援をしてよいかわかるはずもありません。
また自治会(自主防災組織)によっては高齢化率も高く、名簿をもらっても安否確認はできないとはっきり明言している所もあります。
この様な状況にもかかわらず法律が変わって、災害時要行動援護者に対する支援システムが、行政が名簿を準備し、自主防災組織にあとはお任せするといったことで終わるのは、あまりに行政として無責任すぎるのではないでしょうか?
また自治体によってはこの法律があるために、本来事前に名簿公開ができる手あげ方式(障害者が自主的に名簿の公開を認める方式)をやらないでいる所もあります。
日ごろの付き合いが災害時でも平時でも障害者を支える大きな強みになるということを行政はもっと考えるるべきだと思います。