新聞報道や、永六輔さんがラジオ放送で紹介してくださったこともあり、ゆめ風基金の事務所の電話は鳴りっぱなしになっています。また救援活動が具体的になるにつれて会員さんからの送金が増える一方、新しく基金を送金していただく方々も多数あり、その事務処理で追われる毎日です。
そこで、ゆめ風基金の理事の方の娘さんにSOSを出すと、そのあくる日から数人の若い人たちがボランティアに来ていただいています。話を聞いてみると、ミクシーで「助けて」と呼びかけてそれにこたえてくれたとのことでした。電話の応対や郵便物の発送から、手狭になった事務所をかたづけてくれたり、ボランティアのスケジュールも自分たちで決めて張り出してくれたりと、ほんとうに助かっています。
今回、ツイッターやミクシー、フェイスブックなどによる被災地や救援活動の情報伝達が力を発揮していますが、こんな身近なところでもその情報伝達の速さと有効性を実感しました。もっとも、その力は日ごろから丁寧なコミュニケーションを積み重ねているからこそで、肉声であっても最新のメディアであっても、結局は切実に伝えたいと思う心があれば、それにこたえる人がいるということなのだと思います。
そして、切実に伝えたいと思う心が若い人たちの間で大切に育てられていることがとてもうれしく、たのもしく思っています。
被災地はもとより、世界のいたる所で見えない心が果てから果てまで届けられていることを想像すると、わたしたちはきっと「希望」に近づくことができるのだと思います。