忘れない あの日のこと 阪神淡路大震災から19年

伝えてください
あの日のことを
語ってください
何が起きたかを
忘れられない忘れない
あの時の涙
忘れられない忘れない
あの時の笑顔
苦しみの昨日から
歓びの明日へと
【ゆめ風基金】応援歌「伝えてください」
作詞:永 六輔+谷川俊太郎 作曲:小室等
 1995年の阪神・淡路大震災は今日1月17日、19年を迎えました。
 6434人の命がうばわれ、4万3792人の方々が負傷された(兵庫県発表)あの大災害によって、障害者市民が長い年月をかけて築いてきた生活も働く場・生きる場もこわされ、たくさんのかけがえのない友人を亡くし、残ったひとたちもより過酷な困難に直面しました。
 その中で立ちあがった被災障害市民を中心に「障害者救援本部」が発足、全国の障害者の仲間が結集し、救援活動にととまらず、障害者も参加する復興と再生へと活動を広げました。
 ゆめ風基金はその活動の中から生まれ、被災障害者市民をはじめとする全国の障害者市民のネットワークにささえられて、今日に至っています。
 19年前、障害者が避難できるバリアフリーな避難所がないことや、知的障害といわれる人々がおれないこと、そして仮設住宅においてもバリアフリーでないなど、数多くの問題に直面しました。その後の復興・再生の道筋においても、わたしたちの願いがどれだけ実現したのかと問うと、もちろんたくさんの知恵が結集し、福祉制度においても障害者市民にとってよくなったところも数多くあるものの、障害者市民の自立生活の面でもまた障害者の働く場の保障の面でもいまもまだ問題が山積しています。
 そして、なによりもそれらの経験が3年前の東日本大震災でもほとんど生かされず、避難所のバリアフリーも実現せず、知的障害といわれるひとびとが避難でき、助け合える避難所は数少なく、また仮設住宅での生活が障害者の自立生活を困難にしている現実があります。
 しかしながら、それでも阪神淡路大震災をきっかけによりたしかなものになった全国の障害者市民ネットワークがあったからこそ、たくさんの人々の願いが込められた基金がゆめ風基金に寄せられ、今回の東日本大災害において被災した障害者とその生活拠点にいち早く救援金をお届けすることができました。
 さらに大災害の無念から心を期して障害者市民のこれかの生活をしっかりと支えていくための活動を始め、広げようとしている被災地の障害者の仲間たちの活動を支援し、共にすすめることができています。
 
 19年前に時計が止まってしまった6434人の方々の無念と託された願いを忘れないで、これからも阪神淡路大震災の被災地の障害者の仲間と東日本大災害の被災地の障害者の仲間、そしてゆめ風基金の活動をささえてくださるみなさんと共に、ひたむきに活動していきたいと思います。

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