2012年度障害当事者派遣プロジェクトレポート第三組

2012年度障害当事者派遣プロジェクトレポート第三組
(2012年6月18日~22日)
茂上裕太郎
林 龍司
被災地障がい者みやこ活動レポート
 私達は2012年6月18日から1週間、「被災地障がい者みやこ」で活動した。ことしの8月に「みちのくTRY」があり、今回の活動は参加者集めが主だった。
 私達2人とも、昨年も岩手で活動したが、その時はヘルパー派遣・輸送・物資の配給等が活動の主な内容だったが、今回はTRYに向けての準備及び参加者集めが、私達当事者の主な活動になっており、そのことは専従ボランティアや現地スタッフにとっても主な活動となっていた。
私達の活動は以下の通りである。
18日(月)伊丹空港から花巻空港へ。CIL盛岡で鍛冶・脇ペアと引き継ぎ後TRY会議・盛岡で募金
19日(火)盛岡周辺の大学・施設・養護学校を訪問。終了後宮子へ
20日(水)宮子の看護学校・支援学校訪問
21日(木)沿岸部の施設訪問
22日(金)沿岸部の施設訪問
23日(土)事務所でボランティアの対応
24日(日)休み
22日(月)盛岡で平田・楠ペアと引き継ぎ後花巻空港から伊丹空港へ
 岩手初日の月曜はCIL盛岡でTRY会議があった。会議では、大学や施設へのアポ取りの確認や、TRY本番のコースの確認等が中心だった。TRY経験者からすると、心配し過ぎに思ったが、施設から参加する人もいるということとコースの問題もトンネルや歩道がない場所も多いということだった。また、クマの問題や、津波が起った場合の避難方法の確保など地域独特な基準もあった。
 会議のあと盛岡市内で募金を行った。内陸ではあるが、同じ被災地なのにお金を入れると同時に「頑張ってくださいね」と言ってくれる人が多くて印象に残った。
 火曜日以降は、施設・大学・支援学校に行きTRYの趣旨説明と参加者募集を行った。
 火曜日は盛岡周辺、水曜日以降は宮子周辺の施設や学校を回った。
 中でも宮子の専門学校に行った時のことは印象に残った。昼休憩の時に、体育館で100人弱の生徒を前にTRYの説明や自立生活のことを話すことができた。体育館での話が終わってからも、20人くらいの生徒が控え室に来てくれて、話をすることができた。一人暮らしのことを話すと驚いて、積極的に質問もでてきた。以前宮子に来た時も感じたが、障害者が街に出られない状況があり、見たこともない人が多く、そのような人に会うことも当事者派遣プロジェクトの意義だと感じた。
 他の学校や施設でも、障害当事者に会うことはできなかったが、生徒・利用者・職員・親などに広く呼びかけをしてくれるとのことだった。
 今回岩手に行って、町の様子は以前来たときと変わってないと感じた。流されたがれきはまとめられていたが、家の土台はそのままで酷い場合は建物の骨組みがそのまま残っていた。1年と聞くとある程度復興は進んでいるイメージだったが、現実は違うことを知り心が締め付けられた。
 そんな状態でも、地元の人はエネルギッシュだった。宮子の事務所には近所の人がよく遊びにきていた。私達が「関西から来ました」と言うと、津波の話だけではなく、楽しかったことや普段の生活の話もしてくれた。
 今回のTRYでより多くの人に、障害者の姿を見て欲しいと思った。復興計画の中にどこまで障害者のことが考えられているのか分からない。そんな時にTRY をやって、障害者の存在をアピールするのは意義のあることだと思う。そしてそれは、復興が始まりつつある今だからこそできると感じた。だからこそ、多くの人に関わって欲しいと思った。そのことは、私達県外のボランティアではなく、県内の人が中心になり進めて欲しいと感じた。TRYの参加者も現段階では県外の人が多いのが現状である。今後の当事者派遣プロジェクトで、多くの県内の人を集めて欲しいと感じた。
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