みやぎ登米支部・「そうそうの杜」活動日誌 NO.9

 震災直後から被災地障がい者センターみやぎの支援活動に参加されてきた社会福祉法人「そうそうの杜」は、現在は被災地障がい者センターみやぎ登米支部を拠点にして、地元のグループ「ハグハウス」とともに登米市や南三陸町の仮設住宅をまわり、移動カフェを運営しながら個別ニーズを掘り起こす活動をされています。
「そうそうの杜」・東日本大震災派遣報告書 NO.9
日時:2011年9月9日(金) 天気:晴れ
報告者:T
9:00~12:00 仮設調査・物資配達 ①細浦仮設 ②沼田仮設(2期〕③小森仮設
12:00~16:00 Wさん送迎 ミニカフェ(田沼2)
活動した上で感じたこと
 志津川地区でまだ調査していない細浦仮設、小森仮設の調査をおこなう。いずれも高台に位置し、バス停までは急な砂利の坂道を降りていく必要がある。また、自治会は発足しており自治会長もおられる。特に細浦では子供の学童保育や高齢者を中心にした裁縫など住民からの構想は出来ている。
ただ、予算に関しては誰しもがぎりぎりの生活の中、決めていくのが難しいとの事。行政がしっかりと補助なりの支援を打ち出す必要を感じる。被災した住民が良い方向へ考えたことでも、バックアップが無い限り実行するのは容易ではないのが被災地の現状。コミュニティの形成のためにも、前述のような取り組みは大切だと感じた。
 沼田2期仮設では依頼のあった食器を届ける。とても喜んでくださり、午後のミニカフェの実施も了承くださる。午後は現地でミニカフェを行いながら、ハグハウス倉庫にあった他の食器も分配する。
午前の分は個人からの要請であったが、独占せず他の入居者にも自ら必要な分を分け与えられる姿勢は、震災という悲劇を乗り越えるために被災者がここまで乗り越えてきた和の気持ちを感じさせる。
 被災者の方々は口をそろえて役場の対応、行政の対応に不満を持っておられる。被災してから仮設に入るにいたるまでの経過や仮設の構造、改修依頼に対する対応の悪さなど不満は絶えない様子。それでも最終的には「助かっただけでもありがたい」「こんな状態だから不満を言えばきりがないけど、なんとかやっていかないとね」と前向きに切り替えられる。それが頼もしくもあり、寂しさも感じさせる。
 まだまだ生活レベルが低く、「自分たちだけじゃないんだから我慢しないと・・・」というのが地元の方々の現状で、意見を訴えるまでには至っていない。声を張り上げるべきか、我慢すべきか迷っておられるような感も受ける。
必死で毎日を生きておられる被災者の方々を思うと、大阪の生活保護のあり方などにも疑問をもってしまうのは自分だけなのか。とにかく東北の復興に携わっていきたい。
感じたことを改善・向上させるのに必要なこと
 住宅改修などについては、行政に訴えても「釘1本打ってはいけない」という返答があるとのこと。逆に「黙ってやればそれ以上は言わない」という中途半端な対応。
RQ市民災害救援センターの東北現地本部が仮設の改修などのボランティア活動を行っているとの事で情報の提供は行っている。

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