宮城県山元町のSさんから

宮城県山元町のSさんから
前略
 東日本大震災の支援に深く感謝します。ほんとうに優しさにふれ、行政の何もしないのに驚かされ、毎日のように涙しながら怒りをもちながら、5ヶ月間、ボランティアの皆様に背を押されながら、歩みはじめています。私の家も、津波にやられないけれど、地震にて半壊になり、赤紙を張られた玄関を見ながら、傾いている家で生活しています。
 頭に来るのは、福島原発による放射能汚染です。役場の方にも計測してもらい、三種類の器機で計測しても高い放射線量です。それは、雨どいの汚泥と、雨どいから流れた所が高放射線量です。孫が四才と六才のため家人四人でコンクリートを電動工具で割り、雨どいの汚泥除去後、タワシでこすり、水道水で流しも警報値をこえなくなりました。土は20~25cm位掘り、ようやく警報がならなくなる所まで掘りました。町役場からビニール袋をもらって来ましたが、除染したその土をどこに置くか決定されていず、汚染土を積み上げたなかで新たなホットスポットをつくりだし、庭の隅で1.76マイクロシーベルトを示しています。
 付近の雨どいをはかった所、数件ほど高濃度が出ています、山元町も宮城県も、放射能にはふれません。知らされていないように思われてなりません。地震、津波、放射能と三重の苦難を背負い込んでいる現実です。
 目に見えないということは、恐ろしくもあり、知らない方がいいのか。命をふみにじられているいきどおりを感じています。
 はじめての方に、胸のうちをはき出しました。すみません。
 皆様方もお身体を気づかってください。

「宮城県山元町のSさんから」への1件のフィードバック

  1. 太田 明夫

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    4月はじめに一度だけテント張りの手伝いをした町。
    今は遠い島根に帰っていますが,決して無関心ではない,せめてそれをお伝えすることしかできませんが,島根でも避難のお手伝いはネットワークが拡がりつつあります。
    しかし,肝心の国を動かす力にならないことがもどかしい・・・。

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