集団広域避難訓練

助成先
NPO法人自立生活センター STEPえどがわ
助成年
2023
目的
令和元年台風19号の際に、事前の広域避難を検討したものの避難先の確保に苦戦し、結局避難勧告が出ても殆どの人が自宅にとどまるしかなかった経験から、事前の避難先の検討が必要と考え、昨年は山梨(清里)の廃校の体育館へ、リフト付きバスを借りて避難するという訓練を行なった。
参加者からも好評の声が聞かれたが、実際の避難を考えると、そのような条件が整う事は不可能に近いため、今年はより現実に近い形での避難訓練を実施する事で、更なる課題の洗い出しと改善策の検討を行なう事とした。
また、現在、区の福祉避難所は、場所の指定のみで様々これから検討を始めるところであるので、仮想の避難所に1泊する体験から、福祉避難所のあり方についても提言していきたい
事業詳細および成果
8月29、30日の2日間、隣接の市川市にある千葉商科大学へ、各自、避難に必要な物を準備・持参し、自力(介護タクシー、公共交通機関など)で避難所まで避難をして、1泊するという訓練を実施した。
参加者総勢65名。うち、宿泊した当事者12名、日帰り7名、残り介助者及び家族、ボランティア等
滞在中にワークショップを開催し、参加した感想等を取集。また、準備から当日までの様子を映像として記録する。
今後の課題・展開・波及性
●課題
*大規模水害時、事前の集団広域避難を行なうには、避難先の確保が必須であるが、現状として避難先の候補が全くない状況。
*集団となると利用者全体に及ぶ話なのだが、利用者内で温度差があり、逃げない選択をした者の支援をどうするのかは大きな課題。

●展開・波及性
9月15日、避難訓練の会場となった千葉商科大学の防災イベントで、訓練の様子の動画上映を行ない、参加した多くの方に見ていただくことが出来た。
また、今後は、映像やグループワークの内容をまとめた資料を作成し、行政に報告を行い、今後の避難のあり方の提言の資料にしていくと共に、広く福祉団体や支援団体、災害ボランティア等にも情報提供していきたい。