障がい者の防災に対するヒアリング、及び被災地(岡山県真備町)への視察

助成先
災害弱者安心ネットワーク高松
助成年
2020
目的
香川県は、元々災害の経験に乏しく、県民全般に防災への意識が希薄です。それは、災害弱者とよばれる高齢者や障がい者も同様であり、発災時における自らの避難行動がほとんど確立出来ていません。
今回は、主に高松市内に拠点に置く障がい者団体に呼びかけ、災害発生時に自力避難できない障がい者の生命を守る為に何が求められているのかを知り、また、障がい者自身が災害をわが事と捉え、共に声をあげ、要支援者の誰も置き去りにしない安心安全な地域づくりに向けて活動を行います。
事業詳細および成果
【事業詳細】
・障がい者から災害発生時の地域での対応・意向等のヒアリングの実施
・ヒアリングを集計し、地域コミュニティごとの対策を社協・行政とも連係して対応する
・実際の被災地へ当事者にも足を運んでもらい、現地当事者との交流を通じて災害をわが事にしていく
【成果】
集められたアンケート(回答数710件)は、香川大学 坂井聡教授に届け、ゼミ生の手でデータ入力が行われました。このデータは社協を含め行政サイドが持ちえていない情報でもあり、安心安全な地域づくりを目指す上で、貴重な資料になるものと思っています。
真備町への視察と交流では25名(内12名の障がい者)が参加。ほんの一部であれ、視察への参加者が災害をわが事にして頂けたと確信しています。
今後の課題・展開・波及性
アンケートの結果を見て特に感じたのは、支援(公的)を行う側、受ける側の情報伝達が双方、充分に届いていない点です。原因は個々の障がいに対する無理解にある様に思われます。コミュニケーションが成立しない処に合理的配慮を求めても得られません。
個々の当事者が地域の防災行事に協力参加する。障がい者自ら防災訓練を企画し、受け入れて頂けるコミュニティーを見出し、誰一人置き去りにしない地域づくりを目指し、行政サイドにも出来る事を提言し続けます。