被災地報告3

 前回、七尾の支援学校の再開が未定だと報告しましたが、明日26日から再開するという知らせが来ました。ただ学校は断水の状態で、飲み水は各自が持参することとなっています。
 支援学校が再開することで、発災からのこの間、障害を持った子どもたちが何処で、どのように過ごしていたのかなどがわかると思います。(福祉防災コミュニティ協会 湯井恵美子さんからの情報)

 ゆめ風基金では、災害直後に被災地域と思われる福井県、石川県、鳥屋県、新潟県の会員さんに安否確認の往復はがきを出しました。返信いただいたハガキの中には「能登町で被災された視覚障がいのご夫婦が、1.5次避難所を断られました。盲導犬がいっしょだったことが、理由のようです。」と書かれていたものがありました。
 現在、毎週火曜日に石川の人と、それを支援する人たちでWEB会議を開催しており、参加者である竹田県会議員に状況を確認してもらうことにしました。竹田議員には県として早急に障害者相談の窓口開設をお願いしましたが、他の方から窓口開設の動きはあるとの情報もありました。あわせて、災害時に視覚障害者を支援してくださる原田さん(日本盲人福祉委員会・全国視覚障害者情報提供施設協会)にも、状況確認のお願いをしました。
 
 会議では、AAR(難民を助ける会)の生田目(なまため)さんが現在、能登半島支援に行かれているとのことで参加していただきました。明日よりゆめ風基金の事務局メンバーが能登半島を回ることから、様々なアドバイスをいただきました。
 また、先に現地入りしたゆめ風基金理事の宇田川さんを通じ、七尾で運営している「グループホームあさひ」さんが困っていると聞き、連絡をとったところ「メンバーが全く風呂に入れていない、入るところはあるのだが、人手がなく連れていけない」ということでした。これについては金沢市内の地域支援センターポレポレさんと連絡を取り、ポレポレさんが人手を出すと申し出てくれたので、早急に解決する方向で動いています。
 
 能登半島ばかりではなく、今回新潟市西区でも地震の影響による液状化がひどく、被害に遭った障害者事業所もあります。ゆめ風基金では西区の2か所の事業所とも連絡を取り合い、支援する方向で動いています。
 
 日が経つにつれ、全国的に能登半島に支援する動きが加速しています。全国社会福祉協議会は石川県内だけに要請していた社協職員の応援を全国に広げました。DWAT(災害派遣福祉チーム)にも全国から支援に来てもらうように声掛けをし、すでに金沢の1.5次避難所に大阪DWATは入っています。自治体職員も全国からの派遣が始まっています。
 いつも災害時に連絡をとりあっている「レスキューストックヤード」は地元名古屋のボランティアを集めて能登半島に派遣をしようとしています(ただしボランティアの寝泊まりする場所は停電、断水中)
 
 ゆめ風基金も明日から現地入りをする予定です。昨日は金沢までの列車サンダーバードが運休し、行けるかどうか不安でしたが、今日は運転が再開し何とか現地入りできる予定です。ただ今回は調査が主な目的となり、支援者が現地に入り込むためにはまだ準備期間が必要となりそうです。当面は引き続き金沢市内の団体と連携を取りながら支援をしていき、息の長い支援をしていきたいと思います。

 障害者に関する現在の情報としてはNHKが積極的に取材してくれていますので、以下のURLよりご覧ください。
 https://www.nhk.or.jp/heart-net/article/888/#p-articleDetail__section–17