東北関東大震災障害者派遣プロジェクト10

東北関東大震災障害者派遣プロジェクト10
被災地当事者派遣 報告書
   夢宙センター 陶山雄一 登裕樹  小角元哉
【スケジュール】
10月1日(土)
岩手県に到着 CILもりおかにて長期ILP講座(調理編)打ち合せ 被災地障がい者センターいわてにて支援活動報告会議参加 スタッフ・ボランティアと交流
10月2日(日)
CILもりおか長期ILP講座(調理編)リーダーとして参加
10月3日(月)
沿岸部大槌町同行 被災現場(視察)→被災者支援同行(仮設住宅)必要な物資・住環境の聞き取り支援等 支援活動報告会議参加 スタッフ・ボランティアと交流
10月4日(火)
沿岸部宮古市同行 被災者支援(在宅)市役所送迎・外出支援等 支援活動報告会議参加 スタッフ・ボランティアと交流
10月5日(水)
被災地障がい者センターいわて事務勤務 もりおか復興支援センター(物資調達)盛岡市民福祉バンク(物資供給支援)同行 CILもりおか訪問(意見交換・長期ILP講座反省会) 支援物資の整理仕訳 支援活動報告会議参加 スタッフ・ボランティアと交流
10月6日(木)
大船渡市同行 バリアフリー仮設住宅実態聞き取り調査 支援活動報告会議参加 スタッフ・ボランティアと交流(送迎会)
10月7日(金)
被災地障がい者センターいわて事務所勤務 仮設住宅のバリアフリー化について岩手県保健福祉部障がい保健福祉課訪問
【活動報告】
①CILもりおか長期自立生活プログラム講座
障害者派遣プロジェクト10
 ILP終了後、参加者と自立生活についてなどの話を行いました。
 まだまだ社会資源が乏しく、障害者に対する差別や偏見が大いにある地域では、自立生活センターとして、障害者リーダーとなりうる人材を発掘し、一人でも多くの仲間を増やし、仲間とともに自立支援を楽しみながらおこなうことが大切だと思った。
②大槌町仮設住宅の方への支援
 物資援助の希望として、衣類、暖房器具の希望があった。
 本人から、趣味の「アニメ・ゲーム・プラモデル作り」など、色々話せて楽しかったと言葉があった。
 現状、生活することで精一杯という印象を受けたが、今後、生活に楽しみを持てるよう、趣味を行えるような環境(物資等)の整備のサポートや、本人が孤立してしまわないように、ボランティアを含め、他者とかかわる機会が必要であると感じた。
③大船渡市のバリアフリー仮設住宅実態聞き取り調査
 本人からの訴えとし、防寒対策がされていない、握力がないため入り口の扉の開閉が困難、洗面所がない、給湯器のお湯がすぐ水になる、インターホンが付いていない、室内の電灯が一般の仮設住宅はリモコン式なのにヒモ式である等、仮設住宅が建てられた公園が閉鎖されておらず、プライバシーが保たれていない為、精神的に安心できる環境が整っていない等の話をうかがいました。
 バリアフリー仮設住宅の被災者に対する物資の支援が滞っており、車椅子で物資をとりに行っても「邪魔だ」と言われるなど、心ない言葉を浴びせられるなどの話を聞いた。
●被災地に行き感じたことは、元々、社会資源が乏しく交通アクセスが整備されていない町が復旧を遂げたとしても、障害をもつ人の生きづらさは変わらない、地域で自立生活が実現できるよう復興していってほしいと思った。
 また、津波の被害に遭った大槌町沿岸部では廃墟と瓦礫が整備された空き地が広がり、その空き地の所々にオレンジの旗が立てられているのが見えた。それが何を意味するのか、何の印なのか気になり尋ねたところ、その場所から遺体が見つかったと聞かされる。津波が一瞬にして町をのみ込み、人の命、家庭や夢希望、全て奪いさったことにやるせなさを感じた。
 少しずつ町は復旧してきているものの、今もまだ震災 ( 津波 ) の爪痕が残る場所に実際に行き被災された方と会い話を聞くと、町が復旧したとしても、人の心に残る傷跡が癒えるには時間がかかり、みんなの応援と人の痛みを思いやる温かい気持ちと支え合いが必要だと実感した被災地での活動だった。
障害者派遣プロジェクト10

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