欠格条項の見直しを ―ヒアリング行う、差別禁止部会(第8回)―

障害連事務局FAXレター No.225 2011.9.12(月)
欠格条項の見直しを
―ヒアリング行う、差別禁止部会(第8回)―
9月12日(月)差別禁止部会(第8回)が行われた。
この日は前回に続く総論の続き、欠格事由に関するヒアリング、条例に基づく救済に関するヒアリング、が行われた。
総論の続きでは、太田は「悔しい不当な扱いをされたときに訴えられる法律をつくるという視点で類型化の議論をしてほしい」と主張した。
また「差別類型について例示していき、例外規定も多く認めるべきだ」とする意見が出る一方で、「差別とは何かをしっかりおさえないと技術的な議論に入り込んでしまう危険性がある」などの指摘もされた。
さらに男女雇用機会均等法の例もあるので、積み上げていくことも大切という意見もあった。
いずれにしても今後議論のたたき台をつくり、それによって議論をすすめることとした。
救済機関のあり方については東室長は「人権救済法の動向を見据えながら、この部会でも議論して欲しい」と答えた。
第2コーナーは欠格条項をなくす会の臼井久実子氏から、欠格事由に関するヒアリングであった。
「現在も労働、教育、住宅などあらゆる場面で欠格条項が残っている。差別禁止法を制定するときは、権利条約で「差別となる既存の法律、規則および慣行を修正し、または廃止」とある通り、欠格条項も廃止してほしい」ことを強調された。
また臼井氏は、質疑の中で「欠格条項という制度という形ではなく、個別にアセスメントしていくことが重要」とした。
また、「成年後見を受けると選挙権が奪われる」という事例について、そういうことを是正させる国会議員自体を選ぶ権利さえもが奪われてしまっているという指摘があった。
第3コーナーは千葉県の条例についてのヒアリング。千葉県障害福祉課の横山正博氏からあった。条例の概要や制定過程について説明があり「タウンミーティングを重ねていくことによって、いろんな経緯があったが県民の理解を得ることができ現在の条例となったことを語った。」
質疑では「どんな課題が今、あるか」というようなことが聞かれ「権利侵害の具体的なメルクマークが明確でないこと」などがあげられた。
この条例の制定に携わった野沢委員から「精神障害者、知的障害者にとっての合理的配慮とは何かを考えさせられた。事務局であった横山さんは当事者ととことん話し合い納得を得る形で条例が制定できた」と語った。
次回、10月14日(金)

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