障害者ボランティアを派遣するプロジェクト発進!

 健全者ボランティアだけではなく、障害者ボランティアを派遣してもらえないかという岩手の要請を受けて、西宮のメインストリーム協会の佐藤さんと、提案者の被災障がい者センターいわての代表・今川さんが企画した障害者当事者派遣プロジェクトがはじまります。
 障害当事者による障害者当事者へのピアカウンセリング的な聞き取り、働きかけによるニーズ発掘は大きな可能性を持っているとわたしたちは思います。このプロジェクトによって、被災地の障害者と各地の障害者がつながっていくことで、これからの被災地の障害者の自立生活をすすめていくエネルギーが高まることが期待できるだけではなく、日本全体の障害者の自立生活運動にも大きな足跡を残す予感を感じます。
佐藤さんからのメッセージとともに、企画書を掲載します。
メインストリーム協会の佐藤です。
お世話になります。盛岡への当事者派遣プロジェクトの件ですが、
現地と調整して、6月27日(月)から第一陣を派遣し、スタートすることになりました。
予算案は別紙の通りです。
2011年6月22日
被災地障害者センターいわて 障害者当事者派遣 企画書(案)
1. 経過
5月16日に被災地センターいわてを訪問し今川代表と懇談したときに、障害当事者を派遣して欲しいという要請があった。岩手県はもともと自立している障害者が少なく、街を歩いていても障害者を見かけることがない。被災地センターの活動も当事者は今川さん一人しかいないため、当事者が被災現地へ行き、被災された障害当事者の方と直接話すシフトを作成することが難しいため、ピアカン的なケア支援ができないでいる。健常者ボランティアが被災地をまわり、障害者に会って困っていることがないか聞いても、困っているとは言わない。実際には困っているのだが、我慢強い風土で誰も本当のことを言わない。
このような状況なので、健常者ボランティアだけではなく、障害当事者に来て被災した障害者を訪問して欲しい。それによって、被災された障害当事者は自分より重度の方が一人暮らしで生活をしていることに驚き、自分も本当は将来は自立生活をしたいけれど、この地域では難しいという本音を話したり、逆にこちらから支援で来た障害者当事者もこの岩手の福祉の現状を知ることができ、互いに良い刺激になるのではないか。それによって、被災地における障害当事者による、被災された障害当事者の支援の方法をモデルとして残すこともでき、それを今後、被災があったときの支援方法にも活用できるのではと考えられる。そのために、ぜひ、当事者をボランティアとして派遣して欲しい。
この要請がきっかけとなり、このプロジェクトを企画した。関西の自立生活センターを核として、全国の自立生活センターに呼びかけ、協力者を募り実現したい。
2. 取り組みのイメージ
(1) 障害者を1週間交代で派遣し、救援活動に加わる。
・ 健常者ボランティアとセットで沿岸部をまわり、救援活動を行う。
・ 自立生活の経験を伝える。
・ 1週間交代で派遣。必ず引き継ぎもする。
(2) 介助者
・ 障害者は介助者を一人連れて、2人1組で派遣する。
・ 被災地センターいわてに来ているボランティアにも介助をしてもらう。
・ 常勤の介助者を被災地センターいわてで雇う。
・ 上記の3者で交代で介助にあたる。
(3) 被災地での交通方法
・ 被災地センターいわて所有のリフトカーを使い、被災し地域等を訪問する。
・ 運転は現地ボランティアが担当する。
(4) 宿泊
・ 電動車いすでも生活出来るアパートを借りる(住宅改造有り)。
・ 見つかるまで(8月はじめまで?)は、事務所とビジネスホテル(東横インのバリアフリールー)に1日おき程度で宿泊する。
(5) 派遣期間
・ 2011年6月27日~2012年3月31日まで。
・ 毎週月曜日に盛岡に入り、日曜日に帰る7日間。
(6) 延べ人数
・ 約60人(障害者30人+介助者30人)
(7) 対象
・ 自立生活を実践しており、当事者支援をしている当事者。
3. 募集方法
・ JILの加盟センターを中心に障害者ボランティアを呼びかける。
・ 6月27日から8月末まではメインストリームのスタッフを派遣する。
4. 宮城、福島への展開
・ 被災地センターはいわての他に、みやぎ(仙台市)、ふくしま(郡山市)がある。
・ 今回は被災地センターいわてからの要請で企画したものなので、まずは6月末から岩手で実施する。
・ ある程度軌道に乗ってきた段階で、他の2つのセンターにも提案し、希望があればその地域でもとり組む。
5. 企画調整
・ 初めての取り組みなので、活動の内容、方法、介助体制等を定期的に振り返り、その後の活動の展開を含めて被災地センターと岩手と話し合い、調整していく。
・ そのために、3回程度、佐藤(メインストリーム協会)が盛岡を訪問し、今川代表と打ち合わせを行う。
6. その他 
・ 7月15日に佐藤が盛岡を訪問し、今川代表と3週間の派遣を振り返り、再度微調整してこのプロジェクトの企画をまとめる。
・ それをもとに、7月19-20日のJIL総会で全国の自立生活センターに当事者派遣を呼びかける。

「障害者ボランティアを派遣するプロジェクト発進!」への1件のフィードバック

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    初めてメールします。
    今年から聴覚障害者になりました。将来障害者のためのボランティアをしたいと思いながら、その前に自分がなったしまいまいました。
    いま平日は働いていいますので、なかなか退職しない限りは現場でのボランティアは難しいです。そこで家に居ながらにして何か障害者のためにできるボランティアなどありますか?手紙を書くとかいろいろ考えしたが相手にとっていいのかどうか判断がつきません。アドバイスをお願いします。

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