とっておきの音楽祭・仙台が6月4日、5日に開催されました。
6月4日は前夜祭「神戸~仙台ゆめ風コンサート」が市内のホールで行われ、ゆめ風呼びかけ人のさとう宗幸さん、加納浩美さんのほか、穴澤雄介さん、鼓楽衆「翔」さんが出演、会場には「絆」の旗が飾られていました。会場に元実行委員メンバーで自宅も家族も亡くしたという方が「じっとしておれなくて来てしまったの」と立ち寄られたのですが、お話を伺ううちに音楽祭は10年のうちに参加した人々の「ふるさと」になっているのかもしれないと感じました。
5日の「とっておきの音楽祭」は市内30カ所に路上ライブステージが設けられ、およそ298団体と500人のボランティアが参加してスタート。参加者の半数が障害者で、どの会場にもアクセスしやすく、随所に配慮の行き届いた手作りのストリート音楽祭で、今年が11回目の開催。朝から、公園や商店街、車道の緑地帯でプロもアマチュアもひとしく30分づつの演奏がくり広げられ、仙台のまちが巨大な音楽ホールになったようでした。
3月11日の大災害で実行委員や参加者のほとんどが被災し、家族、友、家、仕事、ふるさとを失った人も少なくない中で開催が危ぶまれましたが、参加者や市民の声に押されて実現にこぎつけました。市役所前の市民広場をはじめ、会場はたくさんの人出で、大勢の市民が本当に心待ちにしていたことがわかりました。
ゆめ風基金呼びかけ人の小室等さん、小室ゆいさん、李政美さん、加納浩美さんも参加されましたが、聴衆の表情はうっとりと本当に嬉しそうで、改めてライブの力を感じました。
フィナーレ会場の野外ステージに小室等さんとゆいさんが登場する夕刻には、会場は黒山の人だかり。「誰かが風の中で」の終盤「さ~今、銀河の向こうに飛んでいけ!宇宙に・・」の歌声が仙台の空高く広がりました。
みやぎ、いわての被災地障がい者センターから障害者、ボランティアが大勢参加し、会場に相談窓口を設けて障害者の相談に対応しました。
夜は「たすけっと」で交流会が開かれ、小室等さんゆいさんも参加、被災地障害者センターいわての今川さん、センターみやぎの及川さん、井上さん、杉山さん、ボランティアなど総勢20数人で意見交換しました。小室さん来訪に一同大感激でした。
地元仙台在住のさとう宗幸さんはゆめ風基金の呼びかけ人でもあります。「青葉城恋歌」などのヒット曲の他、仙台にゆかりの歌を熱唱しました。
神戸市在住の加納浩美さんはゆめ風基金の設立の時から応援してくれているミュージシャンで、オリジナル曲の他、ゆめ風基金応援歌「伝えてください」を歌いました。
被災地の市民の顔、顔、顔。熱気あふれるストリートでの小室等さん・小室ゆいさん。すぐそばのひとに語りかけるように歌うお二人のやさしくも熱い歌が流れます。
李政美さんもゆめ風基金の呼びかけ人のひとりです。ゆたかな声量と透き通る歌声、その包容力のある歌は聴く人を勇気づけてくれます。
音楽祭のフィナーレで小室さんは「サーカスの歌」、「誰かが風の中で」を熱唱しました。
小室等さん、小室ゆいさんは被災地障がい者センターみやぎの事務所であるCILたすけっとに来てくださいました。仙台の仲間、ゆめ風基金の事務局スタッフといっしょに記念写真を撮りました。