避難所に於ける、障がい者に対する人的支援を含む配慮についての要望案 福島

「被災地障がい者支援センターふくしま」より福島県への要望案が届きました。
福島県知事 佐藤雄平様
被災地障がい者支援センターふくしま
代表 白石清春
避難所に於ける、障がい者に対する人的支援を含む配慮についての要望
この度の東日本大震災におきましては、連日私たち県民のためにご尽力くださり、ありがとうございます。
さてこれまで私たちは、避難所、緊急時避難準備区域において、障がい者の方々の訪問活動を行ったところですが、その中で避難に関して下記のような課題が浮き彫りになってまいりました。
①身体的な障がいをお持ちの方は、設備面、介助面等の不安から、避難所での生活が困難であるとして、避難を諦めている、または避難しないと決めている、という方がいる。
②発達障がいをお持ちの方、またはそのご家族の方は、集団生活が困難である、または周囲の理解が得られないという事から、避難所での生活が困難であると考えている。
③精神障がい者の方、またその支援者の方々は、前回の避難の際に、避難所で周囲の方々の理解が得られず、辛い思いをした経験から、避難の困難さを訴えている。
④同じく精神障がいの方々は、避難所に医療機関との連携がないと服薬等の面で不安となり、パニックになる恐れがある。
⑤聴覚や視覚障がい者に対する情報提供の不足。
以上の状況から、緊急的な避難における避難所には、設備面のみでなく人的支援の必要性、集団の生活が難しい方への配慮などが必要です。こういった設備面等における配慮があるという情報がないと、障がい者の方々は避難自体をしないという判断をされる恐れが多いと思われます。さらには、避難をしたとしても避難所の生活が送れず、避難先を転々とし、その中で体調不良になり、最悪の場合自死を含む死亡者を出す恐れさえあります。
つきましては、緊急時の避難に備え、避難所に次頁の点に関する配慮を行い、そのことを情報提供することを強く求めます。多くの障がい者の方々の命に関わる問題です。ご検討、よろしくお願いいたします。
障がいを持つ方の避難所での生活に関する要望
1.車いす対応のトイレやベッド等の設備面での配慮があること、また介助等の人的支援を入れること
2.発達障がいや精神障がいの特性に配慮し、体育館のような大きな空間ではなく、小さな空間(部屋)に入れるような配慮、及び同障がいに対する理解を求めるパンフレット等を他の避難者へ配布する等の配慮
3.避難所となる場所の近隣に精神障がい関係の医療機関があることの配慮
4.保健福祉、医療面での支援のために、相談員、保健師等の配置に関する配慮
5.その他、障がいを持つ方の避難生活に必要な支援を柔軟に行える配慮
6.視覚障がい者や聴覚障がい者に対し、障がい特性に応じた情報提供が行える配慮
連絡先
被災地障がい者支援センター ふくしま
郡山市桑野一丁目5-17
TEL 024-925-2428/FAX 024-925-2429
メール shienfukushima2011green@yahoo.co.jp

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