ゆめ風基金事務局 阿部 俊介
8月30(土)熊取町にある社会福祉法人アトム共同保育園で、災害時を想定した「避難所一泊体験」がBCP研究会主催で開催され、大阪に移住して初めて体験しました。
参加者は26名。実際に宿泊したのは18名。その内、車椅子での参加は僕を含めて5名でしたが、1名の方が呼吸器を必要とされる方で、介助者も2名付き添われていました。24時間介護が必要な方なので、災害時で本当に大変な思いをされるだろうと感じました。
今回の宿泊体験は、参加者自らが普段から用意している防災グッズや非常食を持参するという決まりがありました。僕は、簡易のポータブル電源と、電気でお湯が沸く携帯用ケトルを持参していたので、カップヌードル「ぶっこみ飯」とパンを食べました。
ある方は、カップラーメンに水を入れ、40分間ふやかして食べていました。ちなみに袋めんはスープが解けないらしいので、この食べ方には適していていないそうです。その他には、レトルトのおかゆ、缶詰、長期保存のパンなどを食されていました。
辺りも暗くなり、建物の照明は全て消して持参している懐中電灯やランタンなどで灯りを確保しました。
夜は、あらかじめ区画分けしていたスペースで寝ることになり(到着後すぐに4㎡の区画を紐で作成)、段ボールベッドを設置するとスペースがほとんどなくなりました。
僕も初めて段ボールベッドで寝てみましたが、想像以上にベッドは固く、少し動いただけでダンボールがずれるので、落ち着いて寝ることが出来ませんでした。
また、連日、熱帯夜が続いているため、エアコンだけは使用できることにしましたが、夏だからだと思い寝具類をほとんど持ってきていなかったので、寒くて寝られませんでした。これは明らかに自分のミスでした。これもまた勉強になりました。
夜中に呼吸器を付けている方を見たら、介助者が寝ないで交代しながら動いている光景があり、災害時、実際に避難所でこのようなことが出来るのか不安に思いました。
朝になり、朝食はゆめ風が用意した非常食をみんなで試食しました。食後の片付けを終え、参加者で体験の感想などオリエーテーションで話し合いました。それぞれの感想が聞けて勉強になりました。
僕は東日本大震災では被災経験者ですが、指定避難所には避難しておらず、親戚宅での避難生活だったため、避難所での過酷な思いはそれほど体験していませんでした。ライフラインは使えないのは当り前でしたが、炊き出しや支援物資も受け取ることはできなかったので、自分達でなんとかするしか方法はありませんでした。
今回の体験では、普段から用意している防災グッズや非常食を実際に使えるかなどを試すことができ、大変貴重な経験となりました。この体験で得たことは、今後にいかしたいと思います。





