●2011.3.14 いわき自立生活センター 発信
いわき自立生活センターです。
いわき市沿岸部は、津波の直撃を受け甚大な被害が出ております。
私たちの訪問介護・生活介護の利用者の方(30代・筋ジストロフィー・
人工呼吸器使用)が津波に巻き込まれ行方不明です。
彼の家は海から30メートリのところにあり、津波警報であわてて帰宅した
お姉さんが80代のおばあちゃんと彼を介助して避難しようとしたまさにその時に
巨大な津波が襲来。3人は波によりバラバラに流されてしまい、お姉さんは偶然電柱
に手がかかり、それにつかまりながら自動車の屋根によじのぼり波が過ぎるのを
待ち、
九死に一生を得た、とのこと。
一昨日私とヘルパーの2名がなんとか現場にたどりつき、お姉さんに
会うことができ、以上の話を聞くことができました。おねえさんはショック状態
で、私もなんと声をかけてよいかわかりませんでした。1時間くらいまわりを捜索しまし
たが、 消息につながる情報は得られませんでした。
昨日もスタッフに呼び掛けて、捜索隊を組織しようとしたのですが、福島原発の
重大事故が発生し、被曝のおそれがでてきたため、断念しました。彼の自宅は第2原発か
ら約20キロのところにあり、現在双葉地区から被曝を恐れていわき市方面に避難してくる人
で、道路は大渋滞です。まさに悪夢です。
3月26日と27日にいわき市で福島原発の廃炉問題(すでに30年という、設
計時の 耐用年数が過ぎているにもかかわらず40年間使おうとしている問題)について
全国集会が呼び掛けられており、当センターも協賛する予定でした。
小説や映画で見聞きし「こんなことがあったら大変だ!」と思っていたことが起
きてしまい、 危機はどこまで進行するのか予断を許しません。