特定非営利活動法人 ゆめ風基金

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ゆめごよみ風だより No.91 | 2020/5/16発行

南海トラフ大地震に私たちはどう備えるか?

vol.11このシリーズも今回が最終回となります。
あらためて南海トラフ巨大地震(以下南海トラフと略す)で障害者が生き延びるための方策を考えてみたいと思います。

事務局 八幡 隆司

南海トラフで最も注意しなければならないのは津波です。和歌山などは第1波が10分以内に、最大津波も30分以内には来ると言われています。災害が予想される地域では、津波避難ビルの指定や津波避難タワーの建設が進んでいます。しかし地震でエレベーターが停止したら車イスの人は津波避難ビルを利用することは困難になるし、津波避難タワーもスロープが付いているものはまだまだ数が少ないのが現状です。津波が想定される地域ではどこにどうやって避難するかをまっさきに考えなければいけません。場合によっては引っ越しさえ考える必要があります。以前のこのシリーズに書いていただいた立木茂雄先生の話にあったように、ご近所とのつながりも重要です。
しかしまず命を守ったとしても、次には避難先の問題が残ります。下の写真左は1930年に発生した北伊豆地震での避難所の様子です。
体育館で雑魚寝をするという避難スタイルが、90年も前から殆ど変わっていないことに驚きを感じます。実は同じことが新幹線にも言えます。開業以来56年が経過する新幹線ですが、実は電動車イスに乗ったまま乗車するというスペースが未だに確保されていません(同じ車両を使う台湾新幹線は2列をとり、車イスのまま乗車ができる構造。日本は1列のみとなり、座席への移乗を基本としている)。
つまりふだんから全てが健常者目線でしか考えられていないために、障害者は災害時は過酷な生活は当たり前ということです。
現状では障害者自身が、なんとか生活できる避難先を自分で考えておかなければなりません。でもそれは障害者だけに強いられることであり、理不尽なことなのです。
イタリアでは災害時に車椅子の人が利用できるトイレが4時間で到着し、温かい食べ物1000食分が作られるキッチンカーもすぐにやってきます。プライバシーを守るためのテント、ベッドやシャワールームやコインランドリーも災害後すぐに届けられるといいます(DIAMOND ONLINEより)。
日本では災害時に障害者が排除されるのは、ふだんから障害者のことが考えられていない社会構造の上、災害時は誰もが我慢することが当たり前だと考えられているからだと言えます。

白い鉄骨で作られた4階ほどの高さの構造物
和歌山県御坊市津波避難タワー
布団にくるまった人々が所狭しと座り込む避難所
1930年北伊豆地震の避難所

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