特定非営利活動法人 ゆめ風基金

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ゆめごよみ風だより No.88 | 2019/9/12発行

被災地報告

東日本大震災/南相馬市

ふくしまの今

NPO法人さぽーとセンターぴあ 代表理事 青田 由幸

東京パラ・オリンピックまであと一年になりました。前の東京オリンピックは戦後復興を世界中に伝えるために、今回は東日本大震災をはじめとする様々な災害からの復興を伝えるためと言われています。そのために福島県の被災地では、第一原発立地市町村の帰還困難区域を次から次に解除し、常磐線も東京からすべて来年4月までに開通しようとしています(放射能は低くはない)。
除染で発生した膨大な量の汚染土は第一原発のある大熊町、双葉町にある中間貯蔵施設に搬入されています。国は30年後までには県外の最終処分場に運び、福島最終処分場化はしないと約束しています。しかし県外で受け入れる候補地はありません。
さらに環境省は福島県内で発生した汚染土の大半を占める8千ベクレル以下の土を公共事業で再利用する計画を立て、南相馬市の道路工事等に使おうとしていました。現在地元住民の反対で計画は進んでいません。
オリンピックに向けて復興は明らかに進んでいると国は言います。放射能の影響も今は無いと安倍さんは言います。一分間で死んでしまう区域があるにもかかわらず。5万2千人の避難者は今も帰れないのに。マスコミも頑張る姿、ハード面の建設しか報道しません。住民も雰囲気を察知して忖度した受け答えしかできません。被災地の真実は経済発展という名の下、国の大義の名の下覆い隠されてきました。
ふくしまの小児甲状腺がんの数は206人になっています(福島県民調査報告書・2018年12月27日公表)。県健康調査委員会では相も変わらず、原発からの放射能影響とは考えられないとの見解を変えていません。それでは何の影響でこの子どもたちは手術までしなければならなかったのですか。国はこの子どもたちに説明責任があります。そしてふくしまの子どもたちに差別と偏見が大きく存在しています。優生思想は障害者のみならず、ふくしまの子どもたちにも大きく影響しています。

西日本豪雨災害/倉敷市真備町

西日本豪雨から一年

一般社団法人 ジャングルランド みんな農園 井川 智子

雨が続くと心がザワザワと騒ぎます。あの日、私と息子と孫娘(三才)は、みんな農園代表加藤の父親、文隆さんの手こぎのボートで脱出しました。息子の嫁は長男を出産したばかりで病院でした。その日退院予定でしたので危ないところでした。孫娘が、「海だ。海だ。」と声をあげ、ボートを怖がらなかったのが救いでした。
みんな農園は、というと、すべてが泥まみれでした。真備に住んでいた利用者さんはみんな無事でした。倉庫の中に積んでいた玉ネギとジャガイモが腐りはじめ、すぐに廃棄が始まりました。障害者の就労事業所をはじめいろいろな施設の方が毎日のようにボランティアに来てくださいました。暑い中、洗浄や廃棄を手伝ってくださり、大変ありがたかったです。
敷地内の施設は、全部解体し、再建することに。花苗生産を第一に考え、ハウスの再建が始まりました。野菜の生産も、すぐナスの苗を購入し、きゅうりの種をまきました。一年たった今では、花や野菜の生産はほぼ以前の状態に戻りましたが、作業場、休憩室などはまだ建てられておらず、今も事務所は倉庫の片隅にあります。
暑い夏を迎えて、皆は、収穫、計量、袋づめなどの出荷準備。野菜の整枝、追肥、除草などに汗を流しています。使いづらい施設ながら工夫しての作業です。
災害復興を願いつつ、今日も作業に汗を流します。

西日本豪雨災害/愛媛県大洲市

西日本豪雨災害から一年過ぎて

NPO法人 歩 白石 美月

平成30年7月7日、朝から避難指示を呼びかける放送で目覚め、急いで福祉避難所に指定されている事務所に駆け付けました。サイレンが市内で鳴り響き、午後には事務所もじわじわと浸水し始めました。
翌朝に水が引き、当法人でも4事業所と多くの送迎車が浸水し、特に大洲市徳森にあった放課後等デイサービス事業所は2.2m以上の浸水被害を受けました。大洲市内では至るところにごろごろと物が散らかり、見渡す限りが茶色に染まっています。
職員や家族で後片付けを始めましたが、ありがたいことに私たちのもとには発災直後からAAR Japanさんをはじめ、多くの災害支援団体や日本赤十字大学院災害看護学教室のみなさん、市内外の福祉事業所などが駆け付けてくださり、南三陸町の事業所からは送迎車を貸していただきました。
多くのご支援を受け、事業所は発災から3日後に一部場所を変えて再開しました。市内が悲惨な状況だからこそ、今までと変わらない安心できる環境を利用者に提供する必要性を感じました。
施設の改修だけではなく事業の早期再開ができたのは多様な支援をしてくださったみなさまのおかげです。また、たくさんの支援、励ましの言葉は落ち込みそうな気持ちを復興に向けての前向きな気持ちへと変えてくれました。忌まわしい災害から1年が過ぎましたが、みなさまが差し伸べてくださった支援に感謝し、今後も前進していきたいと思います。

2018年7月7日愛媛県大洲市の様子

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