ゆめ風基金

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ゆめごよみ風だより

No.772016年12月6日発行

熊本報告

創生館建設予定地の東俊裕さんとセンター事務局一木玲子さん

益城町に障害者の活動の拠点「地域創生館」いよいよ着工します

被災地障害者センターくまもと(以下、センターくまもと)が支援活動を開始して7ヶ月。これまで約500人の被災障害者SOSに応えてきました。初期段階での水、食料、衛生材料、ダンボールベッドや寝具などの救援物資、保育、避難所での介護、屋根シートかけ、家屋補修、相談などのニーズから、役所での罹災証明手続き、生保受給や福祉サービス申請のお手伝い、みなし仮設住居探し、家の片付け、引越しの手伝い、傾聴、相談などに移っています。7月に4万枚のSOSビラを配布した反応は今も続いていてSOSを求める電話は毎日あります。

障害者からの生活の不安を訴える緊急相談は局面が変わっても減ることはありません。もともとあった「困難」が、災害によって更に大きく深刻になるという事態は災害の度に露呈します。そうした「困難」に、阪神淡路大震災、東日本大震災時の被災地障害者センターは対応し、恒久的な支援活動をめざし事業所となり地域に根づいてきたのです。

センターくまもとは長期支援を見すえ、年内に被害の甚大な益城町に移ります。地震で家屋が全壊し今は更地となった農家のご厚意で400坪の土地を借り受け、この地に障害者の活動拠点を設けることになりました。45坪のプレハブを設置し、支援活動と交流の場としてスタートします。益城町にはこれまで障害者の事業所はB型作業所が1ヶ所だけでした。この新しい場所で、様々な取り組みをしようと夢はふくらみます。

センターくまもとの東俊裕事務局長に拠点を移す理由を尋ねると次のような答が返ってきました。「一番被害のひどいところだから。益城町は被災地の中心、ここなら西原や南阿蘇など、同じく被害の大きな地域も行動範囲内になる。熊本市内にも近い。これまで障害者自身の活動拠点がなかった所に障害者の自立運動を根付かせたい!」。

創生館建設支援として、整地や建物設置に必要な費用2000万円をお届けしました。大勢のボランティアが参加してガレキ撤去と整地が行われ、いよいよ工事が始まります。完成は年内の見込みです。(橘高千秋)

救援金をお届けした作業所からのお便り

たんぽぽハウスは、熊本県の西原村にある障がい者施設です。主に3障がいの方や生活困窮者・生活保護の方達と共に農作業や加工品作り等を行っています。今回の地震によって、たんぽぽハウスの建物は何とか建っていましたが、本棚や食器棚も全て倒れて足の踏み場もなくどこから手をつけていいのか全く分からない程の状態でした。中でも、一番ひどかったのは、建物の裏の土手が30mくらい崩れ今でも土嚢を数百個積み上げてあります。

地震直後に、仲間たちの安否確認の為に、電話連絡すると自宅待機の人、避難所で生活をしてる人、車中泊等様々でした。仲間達の中には、パニックを起こしそうになっている人もいました。その現状を知り、急遽たんぽぽハウスを避難所として開き、仲間たちとその家族25程度の寝泊りがはじまりました。

目の前にある避難所にはおにぎりしか出ていない事を知り、仲間達のご飯を作るのであれば、少しでも温かいご飯を避難所にも届けようという思いから炊き出しが始まりました。

全国から、ボランティアで炊き出しに来て頂きました。又、食材の提供もあり多い時には、300食位の食事を作っていた事もありました。支援物資を取りに来られない方々の為に、各地域を訪問して安否確認も兼ねて水や食べ物・タオル等を配ったりしました。

現在、地震から6か月が過ぎようとしています。西原村も各道路の整備がすすめられています。少しずつではありますが、元の西原村になろうと皆で力を合わせて努力しています。家屋の解体も始まりましたが、避難されている方々にとっては同じ場所に新しく家を建てる事ができるのか等の課題も沢山あると思います。

たんぽぽハウスも、皆さんのお手伝いがあって作業所運営が出来ている状態です。地震前に行えていた事が出来ない所もまだまだあります。がんばる県 くまもと県 負けん県 たちなおる県という復興支援の応援歌があります。仲間たちと一緒に前に向かっていきたいと思います。

新町きぼうの家(熊本市)は、就労継続支援B型作業所です。B型作業所とは、雇用契約を結ばず、地域で生活する障がいのある人達が、作業を通して社会的・精神的自立を目指すところです。定員は20名ですが現在25名の登録があります。作業内容は、自主製品であるせんべいの製造及び販売、海苔巻き・みたらし団子の販売。内職作業では、紙袋の加工、フルーツキャップ、食品の袋詰め、あと週に一度チラシの配布を行っています。

平成16年に設立し、利用者さんも年々増加したため、当初の作業所が手狭となり3ヵ所に分かれて作業をしていました。4月の熊本地震で大きな被害を受け、第一作業所はどうにか建ってはいますが、修繕しないと使用するのが難しい状況で、現在自主製品のせんべいを製造することができません。第二作業所と第三作業所は壁が落ちたり傾いたりということで取り壊しが決定しています。

本震発生が夜中だったため、翌日に職員と連絡をとり、利用者さんの安否確認を手分けして電話連絡をし、全員確認がとれました。余震がおさまるまでは、作業所も閉所するしかなく、当法人の理事長や施設長も車中泊を一週間しました。本震から3、4日後に崩れかかった作業所から必要な荷物を運び出す作業を職員全員で行いましたが、余震が怖く、大きい荷物は運び出せずと、なかなか進みませんでした。仮の作業所が見つかったのが一週間後で、地震発生から10日後やっと開所することができました。

現在は、まだ仮作業所で内職作業を中心にがんばっています。

そよかぜ福祉作業所(益城町)は、20名が所属する就労継続B型の作業所です。パン・クッキー・弁当の製造販売・地元農家と提携して野菜作り等をしています。

2016年4月、熊本に発生した2度の震度7の地震は、所在地益城町を直撃し「そよかぜ福祉作業所」は全壊。使えなくなってしまいました。もちろん販売していた製品の売り上げもゼロになってしまいました。

地震が起きたとき、直ちに利用者(障害者)の安否を確かめましたが、幸い人的被害は有りませんでした。ただ、家屋全壊、半壊のご家庭が多く、最近(9月末)まで避難所暮らしの方も多く、避難所までの送迎を行っていた状況です。現在は、仮設住宅までの送迎を行っています。現在、震源地益城町の町民は、新しい家屋の建設には皆さん躊躇しておられる状況です。

しかし、私たちは障害者の皆さんの働く場所(家屋)の確保が急務だと考えました。そこで、活断層から外れた場所に土地を求め、作業所の建設を計画しました。思い悩んでいたところ、このたびの「ゆめ風基金」様の助成金を頂ける朗報に接し、利用者一同、どんなに表現していいか分からないくらい感激し、感謝しています。

現在、すでに作業所建設予定地の整備も終わりました。あとは、建設会社の建設順番待ちの状態ですが、何とか優先的に建設を進めて頂き、今年中の完成を目指しているところです。

今回のご支援、善意に対し、心から御礼申し上げます。

10月14日
被災地から国への要望を
内閣府に提出しました

自立生活センターヒューマンネットワーク熊本 事務局長
友村 年孝

「どのような障害があっても安心して避難できるインクルーシブな避難所と仮設住宅について―災害時における合理的配慮の確保―」と題した被災地から国への要望を内閣府に提出しました。

熊本地震発生時、地域で一人暮らしをする重度障害者は、たまたま訪問していたヘルパーの協力で避難所で一夜を過ごしたり、近所の人と近くの避難所に行ったものの、誰に声をかけていいのかわからず一人で不安な夜を過ごしたり、中には、階段があって車イスでは入れないのでと避難を断られたケースもありました。

ヒューマンネットワーク熊本の障害者は学園大学の配慮もあって頑丈な建物に避難し、食料も得る事ができましたが、健常者ですら混乱の中で飲み水や食べ物の確保がままならない避難所の中で、配給を取りに行くこともできず、大勢の避難者で身動きできないまま耐えていた障害者や、避難を諦めいつ崩れるかわからない自宅に留まった障害者が沢山いました。

仮設住宅(以下、仮設)の建設が始まった頃、出来あがったバリアフリー仮設を見学した障害関係者は愕然としました。バリアフリー仮設とは一般仮設にスロープを付けただけだったのです。玄関をはじめトイレや浴室も狭く段差があり利用が困難でした。

阪神淡路大震災、新潟中越地震、東日本大震災と大地震が起こり、その他にも大水害など多くの災害があり、その度に避難や仮設の問題が訴えられてきたので、当然、障害者に配慮されたバリアフリー仮設が準備されているものと思い込んでいました。

今後のために、私たちは災害救助の不備を国に伝える義務があると、今回の要望行動となったのです。10月14日、JDF日本障害フォーラム、全国自立生活センター協議会、DPI日本会議、熊本障害フォーラム、ヒューマンネットワーク熊本の5者が出席し、内閣府からは政策統括官(防災担当)付の3名が出席し意見交換を行いました。

内閣府から、熊本県内の障害者施設、利用者、障害者団体に対して、避難時に不便だったこと、改善すべき事に関するアンケート調査を行い、どのような改善が必要なのか考えていきたい、当事者の声を聞きたい、相談させてほしい。(中略)仮設住宅については、バリアフリーに配慮した仮設を建設するように県に伝えたが、云々の経過説明がありました。

それに対してヒューマンネットワーク熊本から、内閣府の認識は実際と違う。実際は最初の段階で使いにくいバリアフリー仮設が作られ入居を辞退した人がいたことで、8月に木造バリアフリー仮設の計画が出てきたこと、仮設ができて数ヵ月後に別な場所に真のバリアフリー仮設が出来ても、地震でコミュニティを奪われた上に、更に移動でコミュニティを奪われるとの意見が出されました。

そして、これまで何度もバリアフリー仮設を標準化してほしいと訴えてきたが、何故生かされていないのかとの(我々の)質問に対して、内閣府から「熊本の前はバリアフリー標準化は意識してなかった。今後検討すべきと考えている。これまでは国交省とプレハブ建築協会の仕様を受けて費用は内閣府がみる役割分担だった。災害救助法は元々厚労省が所管していたが平成25年から内閣府に移管した。今後、全国の自治体に周知したい」との答がありました。こちら側からは、バリアフリー仮設標準化に当たっては当事者団体の意見を聞いてほしいと要望しました。

スロープをつけただけのバリアフリー仮設住宅
益城町のバリアフリー仮設住宅で、県、町の担当者に改善を要望した

〜そよ風、つむじ風、六甲おろし〜

各地からの風だより

2016年7月〜9月より

  • 熊本への敏速な対応、ありがとうございます。いつ、どこで起こるかわからない事態への取り組みをしてくださっていることに寄付します(東京都江戸川区)
  • ブログ拝読しています。情報発信ありがとうございます(東京都練馬区)
  • 被災者支援、終わりのない日常です。微力ながら共感応援絶え間無く(東京都杉並区)
  • 熊本で本当に困っている方に届けてください(福島県須賀川市)
  • 熊本地震の被災障害者のために駅前で募金活動を行いました(東京都世田谷区)
  • 「みんなでつくる春のバザー」売り上げからの寄付です(豊能障害者労働センター)
  • いつも送っていただいているお便り、ハッとさせられることが多く全国の皆さんの言葉に励まされています。ありがとう(東京都荒川区)
  • ささやかですが継続することが大事かと思います(気仙沼市)
  • 父母のふるさと、益城町のためにお願いします(東京都葛飾区)
  • 個人では到底難しいことを、東に西に動かれた永さんに感謝の念をもって(滋賀県甲賀郡)
  • 首都直下地震の対策が今すぐ必要です(八王子市)
  • 永さんからたくさん教えていただきました。あきらめないで生きていきます(千葉県市川市)
  • 永さんの「少額でもみんなですれば力になる」とのラジオの呼びかけがご縁で協力させていただきました(調布市)
  • 障害者関係に身を置いているのにゆめ風基金のことは知らずにおりました。遅くなりました(高槻市)
  • この間の事件、本当に悲しく怒りを覚えます。みんな等しく笑顔で暮らせる社会にしていきたいですね(花巻市)
  • 次々と大きな災害。加えて不安な出来事。政治が正しい方向に向かってくれることを願わずにはいられません(北海道北見市)
  • お祭りでの収益と基金箱に集まった金額です。役立てください(吹田市)
  • 復興途中の東北をまた台風が襲いました。負けないでください。ずっと心を寄せています(大阪市平野区)
  • 必ずお便りを読んでいます。ぶれない支援を頼もしく思います。妻が大手術をし回復。感謝を託して送ります(広島県三原市)
  • 牧さんの相模原事件のコメント、ずーんと胸に落ちました。無念でなりません。ゆめ風なら安心して託せます(奈良県吉野郡)
  • 「風は生きよという」の自主上映会をしました。会場カンパです(豊中市)
  • 母も車いすなので熊本の状況のエッセイはよくわかります。ゆめ風は元気の源です(佐賀市)
  • 災害対策費には軍備費を当て、国会議員の給与外の給付金を充当すること(山形市)
  • 感謝と歩みを止めない気持ちで。(日野市)
  • ゆめ風の応援団「ぱぎやん」とのつながりです(神戸市)
  • 左右津さんの題字が好き。ふわりと優しく、でもしっかりと吹き渡る「風」(四街道市)
  • 困っている人のところへすぐに届けてくれることを心からありがたく思います(さいたま市)
  • 永さんが逝ってしまわれました。「ゆめ風」を読んで涙がでました。北海道は一度に四つの台風が来て、あちこち被害が出ました。今年は本当にどうしたもんでしょうかね。皆様、お気をつけて(札幌市)
  • 災害の多い日本。障害者は大変だと思います。皆様の支えで少しでも暮らしやすくと願っています(東京都足立区)
  • 上を向いて生きていきます。永さんありがとう(那覇市)
  • しんどい人を真ん中に考え、行動するゆめ風の思い、大切です(金沢市)
  • 永さんへのお見送りする言葉、何度も読みました。ラジオでしか聞いたことがないけれど優しい方でしたよね。これからも基金続けます(平塚市)
  • 劇団スリッパ―ズ・芝居公演の受付募金箱より(福岡市)
  • 永さんのラジオでゆめ風を知りました。「やまゆり園」に献花に行きました(所沢市)
  • 永さんのいろいろな言葉を会報で知りました(東京都品川区)
  • 牧口さんの「私たちのおかげで戦争を阻止することができる」の言葉に救われました(静岡県駿東郡)
  • 永さんからゆめ風基金とのご縁をいただきました。細く永く続けていきます(東京都江東区)
  • 最も必要な人に必要なものをタイムリーに。すばらしい!(横須賀市)
  • いろいろな団体が寄付を募っていますが、ゆめ風に送金すれば間違いないと思っています(小金井市)
  • 街中でこんな手助けが嬉しい。こういうことは困るなどの特集で連載を組んでほしいです(大阪市阿倍野区)
  • 永さんのご冥福をお祈りします。障害者だった父の九回忌に今年も感謝を込めて送ります(東京都品川区)

事務局員 福本千夏のつぶやき

会員様からの「ハンディを持った方がお手伝いしてほしいことはなにですか」と、心優しい質問に、障害者の大御所?福本がお答えいたします。うふふ。私はそうして聞いてくださることがまず嬉しくありがたい。なかなか勇気のいることですもの。その心意気がタイミングよく届くとは限りません。親切をもらってありがたいと思っても恥ずかしくて伝えられなかったりもする。でも、互いの少しの勇気の積み重ねが大切。いざという時の生きる力になると思います。その力があふれ出て、この夏「千夏ちゃんが行く」(飛鳥新社・全国販売)という本(紙媒体・電子書籍)を出版いたしました。障害込々の私と出会って、共に生き共に働く友人・知人たちに出版を祝う会もしていただいた夏の終わりでした。

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