ゆめ風基金

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ゆめごよみ風だより

No.762016年9月11日発行

永さんから手渡された宝もの

事務局長 橘高千秋

七夕の日、永六輔さんが亡くなった。

五月にお会いしたばかりだった。熊本地震のことを心配されていて「被災地障害者センターができボランティアが駆けつけています。被害を受けた作業所の支援もします」と報告すると手をたたいて喜んでくださった。そして「次の催しにはぜひ!」と固く握手をかわして大阪に帰ったのだった。

七月十二日、新聞三紙に牧口代表の言葉が載った。「本気でかかわり続けてくれた。永さんなくして私たちの活動はない。弱い人に思いを寄せるということ、本気であり続けることの大切さを学んだ。僕のバックボーンだった」。

阪神大震災が起きた時、呼びかけ人代表を引き受けてくださった永さんは、一九九五年六月二十二日の旗揚げコンサート以来、各地でゆめ風基金への応援を呼びかけ続けてくださった。

一九九七年から毎年、被災地兵庫で催しをするようになり、永さんの事務所に「駅までお迎えに行きます」と申し出ると「一人で行くのでお気遣い無用」と言われ入り口付近でお待ちしていると、既に会場に入り場内整理をしてくださっていた。いつも「僕を上手にこきつかいなさい」と言われた。

催し会場でスタッフが準備した控えめな募金箱を見て「だめだよ、こんな小さいんじゃ。ダンボール箱がいいの」とダンボール箱をかざして募金を呼びかけられたこともしばしばだった。

東日本大震災が起きた二〇十一年夏、仙台の仮設住宅の庭で永さん、小室さんのトークライブを開催した時のこと。「仮設住宅で困っている方がおられないか、一軒一軒お尋ねする時に永さん、小室さんのお名前が載ったリーフレットをお渡しすると、みなさん安心して話されるんです。ありがたいです」とお話しすると、「違うよ、逆だよ。ゆめ風のみんなが頑張ってくれるから僕たちはありがたいんだよ」と言われ、スタッフ一同胸を熱くしたものだ。

私が憲法九十九条のことを知るに至ったのは、十数年前に永さんに教えられたからだ。あるとき、舞台で永さんはこう話された「僕は今の憲法をとてもいい憲法だと思っています。特に九十九条が好きなんです。九十九条というのは、天皇をはじめ、総理大臣、国会議員、県会、市会議員、官僚、裁判官などの権力をもつ者に対して憲法を守る義務を課しているんです」。

昨年一月に開催した「ゆめ風であいましょう―少年期は戦争だった」では、「僕たちは信州に疎開していた。一つ上の先輩たちが昭和二十年三月、故郷に戻ろうと東京に向かっていた。その日は東京大空襲の日、火の海に向かっていることを知らずに先輩たちは列車に乗って・・。みんな死んでしまった!」と涙しながら語られた。催しが終わって帰られる時、永さんは「次はいつ?」と少年のようなくりくりとした眼で尋ねられ「八月十六日に中之島で二十年の催しがあります」と応えると「わかった。じゃあそのときに!」と会場を後にされたのだった。

永さんの思い出は尽きない。いつも大きなあたたかさ、優しさ、真剣さ、理不尽なものへの怒り、権力を笑いとばす英知を、私たちに示された。かけがえのない宝物を次代にバトンタッチしていきたい。

永六輔さん
21年間本当にありがとうございました!
きっとまたあいましょう!

2011年 仙台
2004年 東京
2003年 神戸
2002年 神戸
1998年 神戸
1998年 滋賀
1997年 尼崎
1995年 大阪

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