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No.642014年1月27日発行

リレー・エッセイ 災害と障害者 第44回

小さな繋がりから

東日本大震災から2年半が過ぎました。この2年半で学んだこと、感じたことは普段から顔の見える関係「繋がり」の大切さ、何事も他人ごとではないということです。当たり前のことかもしれませんが、震災を通し、私は改めて学び、感じています。

2011年3月、私は自宅で被災しました。私は6年前に障がいを持ち、静岡県伊東市で2年半のリハビリ生活を送りました。被災したのは、2年半のリハビリ生活を終え、地元に戻ってから3カ月後の事でした。高校生の妹とリビングでテレビを観ていると、聞いたことのない音が妹の携帯電話から鳴り響き、うるさいなぁ、嫌な音だと妹が携帯電話をとり「え?地震速報?」と言った瞬間にゴーッという地響きとものすごい揺れが襲ってきました。長い揺れがおさまり、すぐに近所のおじさんやおばさん、後輩が自宅へ駆けつけてくれ、近所の皆で家の外に出ました。

震災があった日は金曜日の日中で、普段だと私ひとりで自宅にいる時間でした。その日はたまたま妹の学校が休みで、私ひとりではありませんでしたが、普段ひとりの時間帯だということを近所の皆が知っていてくれたので、皆が駆けつけて来てくれ、普段から顔の見える関係があって良かったと思いました。また、近所同士で給水場所などの情報交換をしたり、パンやお茶を分け合ったり、私の家の水がまだ出ない時には、水が出始めた近所の家の方がお風呂に入りにおいでと言ってくれるなど、近所の皆で助け合い、精神的にも安心でき、近所との繋がりがあり心強く思いました。

原発への不安もあったため、以前いた静岡へ震災から9日後に避難し、5月半ばに自宅に戻りました。そして、震災後すぐに立ち上がったJDF被災地障がい者支援センターふくしまで相談事務員として働くことになりました。

震災後、考えても答えが出せなかったことは原発のことでした。原発反対の声を多く聞くようになる中で、正直私はどちらとも言い切れませんでした。危険があると知っていてつくった原発、人間が作って人間が片づけられない原発、その原発があるから出来ていた生活…考えても答えが出せない自分にずっとモヤモヤしていました。でも、震災から3年目を迎えた今、「原発反対」と声を出して言えるようになりました。確かに、原発があるから出来ていた生活があったかもしれませんが、その原発があったことによって、避難生活を送らなければいけなくなってしまった方や、放射能の影響を気にしながら将来に不安を抱えて生活している方がいます。原発のことを詳しくはわからないので、はっきり言えませんが、今の日本の技術があればどうにかして原発に頼らない生活を送ることが出来るようになると思うのです。多少不便な生活になっても、原発事故が起きてからの生活がどうなるのかを考えれば、原発を失くしていくべきだと思っています。

先週読んだ新聞に、石炭から原子力へ移り変わる時代を見つめてきた元炭鉱マンの方の記事を見つけました。働いていた当時、発掘作業中の事故によって亡くなった仲間、その後出来た原発でも、事故により避難することになってしまった住民、「どんなエネルギーも何らかの犠牲の上に成り立っているのかもしれない」と話していました。今年の伊豆大島やフィリピンでの災害なども含めて、何事も他人事ではないと感じています。テレビのニュースを見て、もし明日、自分の身に同じことが起きたら…と考えるようになりました。「万が一」が実際に起きていることを心に留めていたいと思っています。

私がこの支援センターふくしまで働き始めて3年目になりました。働く中でも、たくさんの出会いがあり、小さい繋がり、大きい繋がりが出来ました。被災しながらも被災地のために一生懸命なスタッフのみなさん、全国各地から支援に来ていただいたボランティアのみなさん、そしてセンターを支援してくださっているみなさん。先月11月には大阪での「東北⇔関西ポジティブ生活文化交流祭」にも参加させていただき、繋がっていることをまた更に感じ、嬉しく思いました。

去年の復興支援デンマーク留学のきっかけも、センターに来ていただいていたボランティアさんが偶然見つけた新聞の記事を教えてくれたことでした。デンマークで感じたことや学んだことが今活かされていると思いますし、出来た繋がりが今も広がっています。近所の繋がりから全国各地との繋がり、世界との繋がり、小さな「繋がり」作りから大きな「繋がり」が出来ていくと思っています。行政機関も動けなくなってしまう今回のような大災害の時、小さな繋がりに救われることが多くあるはずです。

私の記事を読んでくださり、ありがとうございました。みなさんのご近所に一人暮らしの高齢者の方や障がい者の方、日常生活にサポートが必要な方はいませんか。大災害が起きた時の避難先、何か対策はしていることはありますか。

佐久間さくま 桃子ももこ
JDF被災地障がい者支援センターで相談事務員として働いています。現在22歳、6年前にスポーツ事故で障がいを持ち、車いす生活になりました。障がい名は「頸髄損傷」、障がいを持っていろいろ大変なこともあるけど、日々勉強!!モットーは、笑う門と食べる門には福来たり♪♪美味しいのいっぱい、年末年始が楽しみだぁ〜!

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