ゆめ風基金

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ゆめごよみ風だより

No.612013年5月17日発行

命と防災を考える中学生プロジェクト

頼りになる「チカラ」との
出会いを求めて

NPO法人おおさか
行動する障害者応援センター
事務局長 福島 義弘

盲ろう者と手で伝え合う中学生

災害が起こった時、障害者は取り残されてしまう。そんな時、誰を頼りに助けを求められるだろうか? 地域の中に常に居て、体力もそこそこ身につけている。そんな中学生たちが防災訓練に取り組む様子を伝えるテレビ番組にヒントを得たのが、「ゆめ風中学生プロジェクト」だ。

7年目を迎えた2012年度は3つの中学校で実施した。参加した障害者は延べ73人、がんばってくれた中学生は352人。7年間では2,000人を超える中学生が私たち障害者と出会ったことになる。

このプロジェクトでは避難訓練をプログラムに組み込んでいる、車いすの人を階段から降ろし、盲ろうの人を手びきして避難誘導する。なんの介護経験をもたない中学生が介助するわけだから正直、障害者にとってはハードな内容となっている。まず、コミュニケーションを十分にとることからはじまる。自分に最も適した介助の仕方を生徒たちに伝えることが障害者のポイントとなる。一方、生徒たちは言語障害者の話に戸惑い、盲ろう者との会話に困惑しながらも必死になってコミュニケーションの手段を見つけだそうと試行錯誤する。

そして、メインプログラムとなる避難誘導へと進んでいく。車いすの人を抱えて階段を降ろすときには、予想以上の重さにギブアップしそうになりながらも最後までがんばってくれる。転げ落ちそうなヒヤリとする場面もある。しかし、このリスクを回避してしまったら障害者との距離を縮めることは難しいと思う。ここで生まれてくる真剣さがとても大事な経験となるのではないだろうか。

校内ではシャイな中学生。一回の障害者との出会いがどれだけ影響を与えているかはわからない。ただ、こんなエピソードも…。街で「福島さーん」と数人の男の子に声をかけられた。怪訝な表情を浮かべるぼくに彼らは「〇〇中学です」と返事をくれた。「まちで見かけたら声をかけてね」と話したことに応えてくれた。ぼくにはかなり感激の一コマだった。

中学生の感想文から

「今日は貴重な体験ができた。車椅子に載っている人を持ち上げて階段を下りるのは大変だった。思っている以上に重たくて怖かった。でも乗っている人はもっと怖いし不安だと思った。だからできるだけ安全に移動できるよう段差や持ち上げるときはかけ声をかけたりして自分なりにがんばった」

「この体験を通して学んだことが一つあります。それは周りの人のことを考えるということです。災害が起こった時、自分の近くに身体の不自由な人がいるかもしれません。私たちは自分に出来ることは何か、一度考えてみるべきだと思いました。」

映画「逃げ遅れる人々 東日本大震災と障害者
関西発!バリアフリー上映会

阪神淡路大震災で被災した野橋順子さんの報告

町会役員さんによるあいさつ

3月3日、映画「逃げ遅れる人々〜東日本大震災と障害者(飯田基晴監督)」の関西初字幕、副音声付バリフリー上映会を、地もと啓発連合振興町会のみなさんと一緒に開催しました。

ゆめ風基金はこれまで障害者防災・減災のための取り組みとして「障害者市民防災提言集」や防災講演やワークショップ、中学生プロジェクト(障害者と共に避難体験)などを行って来ましたが、今回は啓発小学校区の「防災の日の取り組み」として開催したもので大変実り多いものとなりました。

映画は東北関東大震災障害者救援本部の製作で、福島県を中心に、被災した障害者とそこに関わる人々の証言をまとめたドキュメント映画です。

上映会には200人以上の方が参加され、地域防災委員の方から「障害者高齢者を見逃さない地域をつくっていきましょう!」などの心強い意見が出ました。一方、滋賀県から参加した障害者からは「地域とのつながりが希薄、避難所の様子もよくわからない、一歩外へ出るとバリアフルで動くのも一苦労、災害時を考えるととても不安」と訴える声もありました。阪神淡路大震災の被災障害者からは「障害者もそうでない人も、災害に強い地域をつくるために、一人ひとりが声をあげ行動を起こしていきましょう」と18年前の体験をふまえた報告がありました。

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