ゆめ風基金

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ゆめごよみ風だより

No.562012年2月6日発行

被災地に寄り添った支援活動を

理事 八幡隆司

仮設住宅前で車いすの老人と介護者

東日本大震災からもうすぐ1年が過ぎようとしています。

東北の寒さは厳しく、仮設住宅では水道管の凍結が相次いでいます。岩手県盛岡では事務所の周りも雪が積もっている上、沿岸部へ行こうとすると積雪の多い北上山地を通らなくてはなりません。 雪道に慣れていない者にとっては危険も多く、バスや鉄道で移動することが多くなっています。

宮城に比べて沿岸部拠点の設置が遅れた岩手県ですが、昨年11月から12月にかけてようやく大船渡、宮古の順に正式に事務所をオープンすることができました。

昨年末に内閣府障がい者制度改革推進会議のメンバーが東北3県を視察に訪れ、1月の会議で「災害と障がい者」について話し合われるということで、3県の被災地障がい者センターから災害直後の障害者の状況を訴え、ゆめ風基金からは、過去の災害の教訓が災害対策に活かされなかったこと、今回の災害で改めて浮き彫りになったことなどを説明しました。

被災地障がい者センターの今年の活動は、沿岸部の事務所が整ったことから、活動の拠点を内陸部から沿岸部に移し、より地元密着で効率的な支援を目指します。地元の人を雇用し、支援にあたってもらうとともに、これまでなかった新たな福祉サービスを作り出せればと考えています。

仮設住宅の訪問活動は支援員やボランティア団体など、色々な人が関わり始めていますが、被災者がアパートや公営住宅を借りる、みなし仮設に住んでいる人たちには、まだまだ支援が行き届いていません。さらに、みなし仮設住宅の方がプレハブ仮設住宅に比べ、障がい者が多く住んでいるということが明らかになっていますが、多くの自治体ではその実数すらつかめていないのです。その意味では被災障害者の場合は、安否確認すらまだできていないといえます。そうした人々に沿岸部の事務所を知ってもらい、気軽に話ができる空間になっていければと思います。

宮古事務所は冬休みの間、障害児デイサービスの場となりました。田野畑村で移送サービスをお願いしている「ハックの家」という障害者事業所から依頼があり、宮古事務所を使わせて欲しいということでした。私たちもお手伝いをさせていただくと同時に、地元の子どもたちの様子を知るよい機会となりました。

沿岸部の事務所は地元とのつながりがどんどん広がっていっています。地域の様々な団体や個人に関わることで、あんなことが出来ればとか、こんなことをして欲しいという話が来るようになっています。

昨年は本当に大変な一年であり、まだまだ大変は続くのですが、今年は少し勇気や希望がわいてくる一年になりそうです。今後ともみなさんの末永いご支援をよろしくお願いします。

沿岸部に新しい活動拠点が誕生しました!

被災地障がい者センターみやぎ・石巻支部

10/1~ : 宮城県石巻市蛇田字中埣37 
tel 0225-25-5388 

障がい者、関係者からの物資や悩み事の相談、行政や福祉事業所の調査、避難所、仮設住宅の戸別訪問や調査などの活動を行ってきてたくさんの障がい者や関係者の方々と出会うことが出来ました。震災前には不可能と思われてきた人との繋がりが生まれました。知的障がい者は新たな人生の選択肢が増え、医療的ケアが必要な障がい者の中には、震災後、多くの人の繋がりができた人もいます。「障がい者の地域での自立生活」に発展できるような活動を続けていきたいと思います。

被災地復興障がい者センター大船渡

12/1~ : 大船渡市大船渡町字笹崎13-8 
tel 0192-27-6203 

障害のある方・介助が必要な方お電話ください!送迎・通院、通学、お買い物、お墓参り、観光、理美容などの送り迎え介助、介護・外出のお手伝い、見守りなど。その他ご相談に応じたお手伝い。すべてのことはできないけれど、遠い道のり、ゆっくり進んでいきましょう。みんなして、がんばっぺし!

被災地障がい者センター宮古

12/20~ : 宮古市末広町6-8 
tel 0193-77-3636 

宮古駅から徒歩5分ほどの商店街にあります。12月20日にセンターいわてやCIL盛岡からの当事者、スタッフ、ボランティア、沿岸地域からの当事者や支援者が集まりお披露目パーティーをしました。当事者同士が集まり、様々な活動をしていき、地域の人に障がい者を身近に感じてほしいと思います。そのためにも障がい当事者がもっと社会に出てくる必要があります。自立まで行かなくともまずはセンターに来て交流することができればいいなと思います。センターに行けば仲間がいる、安心できる、何でも話せる、そんな場になっていくことを期待しています。

被災地障がい者センターかまいしAJU自立の家

釜石市甲子町第10地割599-1 
tel 0193-55-5400 
fax 0193-55-5401 
http://wadachi.ecom-plat.jp/ 
(当事者のレポートも掲載)

■設立経緯

AJU自立の家(名古屋市)では震災直後より、緊急期ならびに避難生活期における被災地支援を、障害者分野に特化して、全国の団体と協働して行ってきました。仮設入居を経て「復旧・復興」へと向かう段階で、釜石市に拠点を置くことを決め、2011年10月、「被災者障がい者センターかまいし」を立ち上げました。

沿岸部の被災地においては、避難所において障害を隠したり、他人に迷惑をかけられないと遠慮するなど、どちらかというと閉塞的な風土がある中、障害があっても必要な支援を受けながら当たり前に暮らしていける地域興しをめざしています。センターいわて(盛岡)や宮古、大船渡、陸前高田などの各拠点、地元障害者協会や難病団体連合会、AJUのバックボーンであるカトリック教会などの関連団体とも連携し、2年後には地元事業所の立ち上げと事業の継承をめざしています。

■活動内容

事務所はJR松倉駅近くの、元はスポーツ用品店だったところで、バリアフリー改修を行い、障害当事者を含めて宿泊できるようにしました。

活動内容は、(1)家事等の支援、(2)入浴等の身体介護、(3)見守り、(4)買い物・通院等の移送支援、(5)日帰りショートステイ等で、利用者(障害種別、年齢等)や活動内容に制限を設けず、申込時点でできる範囲で受け柔軟に対応しています。震災を機に(仮設暮らしを機に)困難の度合いの増えたことや、ヘルパー制度を使っていても杓子定規で頼めないことなど、サービスの隙間を埋めるようなさまざまな細かなことにも対応しています。また、(6)地域のトイレマップづくりや、(7)関係機関との連携活動、(8)各種イベント等の活動を通して、社会資源の掘り起こしと障害者とともにある地域の掘り起こしを図っています。

支援対象は2ヶ月目で30名を超えるなど、私たちもびっくりするくらいに広がりました(現在は43名、継続支援30名)。

名古屋の福祉に興味を示し、暖かくなったら訪問したいと希望する重度障害の人も現れました。センター近くに住む主婦を中心に支援の輪も広がり、餅つき大会、センターが手薄な時の応援や差し入れなど、日常的に関わってくれるようになりました。

■活動をふりかえって

AJUからは、1月10日現在で106名(障害当事者35名)がのべ621日派遣され活動しています。地元の人には障害者が珍しく、奇異な目で見られたり、こんなところ(仮設住宅敷地)に電動車いすの人が1人で出歩いて大変だと慌てられることもあります。一方で、JR釜石駅に階段昇降機が手配されたり、数日前の予約が必要だったスロープが何も言わずに出てくるようになったり(松倉駅)、当事者が利用することで確実に変化しているのを感じます。

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