ゆめ風基金

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ゆめごよみ風だより

No.462009年9月10日発行

笑福亭伯鶴さん お元気です

笑福亭伯鶴

昨年12月1日に駅のホームで電車と接触し、意識不明の状態から奇跡的に回復された全盲の落語家、ゆめ風呼びかけ人でもある笑福亭伯鶴さん。

8月8日、事故後初舞台として、ジャーナリスト黒田清さん追悼の人権高座で、露の新治さんらと鼎談、元気な姿を披露された数日後、お話を伺いました。

事故で両足を骨折しリハビリ中とのことですが、声に張りがあります。

高校卒業と同時に笑福亭松鶴さんに入門し3年間休まず修行の日々を送った伯鶴さん。事故後、意識不明の夢うつつの中で師匠の家で掃除していると、師匠に「こらっ!ここはまだおのれの来るとこやあらへん。とっとといにさらせ!」と思い切り叱られて生還した、とのお話。「夢に師匠が出てくるって親よりも深いつながりですね」と言うと、「そら師匠は特別の存在や、親は選んで出会ったわけやないけど、師匠は選んでるからなあ」。師匠、おかみさんに仕え、大勢のきょうだい弟子とつきあい、濃い人間関係を培ってこられた人ならではの言葉が続きます。

入院やリハビリ中に気づいたことは山ほど。

まず看護師さんの言葉づかい。年かさの患者に向かって「お口キレイキレイしましょうね。水はぺっぺしましょうね」と幼児扱い。視覚障害者を手引きする時にいきなり手を引っ張ったり、身体に触れたり。リハビリの専門家には、白杖で身体を支えて立つように指示され仰天した(白杖は視覚障害者の触覚となる繊細なもの)。「もし自分なら、と身になって考えてほしいなあと思う」と伯鶴さん。

障害者の立場から人権講演もするが、共感が信条。

「障害者は、まわりの人にわかってもらえるように、ていねいに説明するのが大事やと思てます。障害者ゆえの辛さもあるけれど、障害者もそうでない人も人間どうし共感が広がるように考えたい。いろいろな人と知り合って、声をかけあいましょうよ」。

「人は人でしか癒されないのとちがいますか。人とつきあうって煩わしいこともあるやろけど、喜びはもっと大きいでっせ」。

「濃い人間関係を避けたがる若者に言いたいな、傷ついたり、かなしいことが少ないと、嬉しいことも少ないよと」。「とにかく自分があほになることや。一から積んでいくのや」。

18歳から濃い人間関係の中に飛び込んで鍛えられた絆づくりの達人、伯鶴さんのお話は現代人の心に灯りをともします。

取材・写真 橘高千秋

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