ゆめ風基金

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ゆめごよみ風だより

No.422008年9月5日発行

5.12四川大地震支援報告

関西障害者国際交流協会 田山華栄

7月20日から23日まで、中国四川省成都市に行きました。

20日午後3時に成都市双流空港に到着。すぐに成都市障害者連合会副理事長の劉暁偉さん運転の車で成都市内を回って視ました。成都市内は地震による被害は少なかったようですが、壁のひび割れなどはあちこち見られました。

翌日、成都中心部から北西に36キロメートル北西に位置している彭州市へ行きました。彭州市の面積1420km2、人口78万人。障害者人口5万5千人。地震では橋の崩落などにより10万人が孤立し、およそ2万人が負傷、1万5千戸以上の障害者家屋が全半壊になったそうです。

成都から車で20分ほど走った頃から仮設住宅やテント、家屋の被害が目立ってきました。彭州市通済鎮の仮設出張機関で通済鎮障害者連合会幹部劉敏さん(身体障害者)に被災状況を説明して頂きました。通済鎮の障害者1000人、その内、家屋全半壊900人、死亡10人、障害を負った人数十人(他の省市で治療している為、統計が困難)。劉敏さんのご案内で、歩いて通済鎮の中心部被災状況を視ました。以前は町の中心部で、道路両側にはお店が並んでいたと説明されましたが、現在は全部倒壊した建物の残骸ばかりです。廃材などで小屋を作り暮らす人たちや、地震の為に足を怪我し家は倒壊、子供二人を抱える障害者家族も居られました。車から見るだけでなく現場を歩いてみると、被災した人の苦労や困難が鮮明に視えて来ました。

チベット族障害者、瓦斯満さんの小屋

家を失くした聾唖と肢体障害を負う障害者老人と別れて、車で彭州市磁峰鎮の障害者の住まいを訪問しました。車の窓から見える風景はどれもこれも、地震の被害ばかりでした。先ほどよりも少し山間で車を降りて家まで歩くのですが、昨夜から今朝まで降り続いた雨の為、滑ってとても歩きにくかったです。チベット民族の障害者瓦斯満さんは自宅が倒壊し、自分で「家」を建てました。雨漏りのする小屋には、つぶれた家から運び出した僅かな生活用品で生活しています。彼女はご主人と農業で生活していましたが、1年の生活費は1000元(約1万5千円)しかないそうです。地震が起きてから辛く苦しい事ばかり続き、これからの生活も凄く不安です。私は彼女を慰める言葉も出て来ませんでした。地震に加え、雨と連日の40度を越す猛暑で伝染病発生の危険があります。瓦斯満さんの生活をとても心配しています。

7月22日、成都市障害者連合会理事長の張霓さんより成都市障害者被災状況を説明して頂きました。成都市障害者人数769,600人、今回地震で死亡した障害者は100人前後、怪我した障害者は35,000人前後、地震で手足の切断119人、脊髄損傷219人、他の障害は2000人を越えました。丘陵地帯における障害者の家屋は全部倒壊、被災地障害者の生活は大変厳しい状態です。私は成都市訪問の目的を説明し、皆さんから預かった義援金を張理事長にお渡ししました。張理事長は成都市障害者を代表し、日本の皆様の暖かい心とご支援にたいへん感謝しておりますとお礼の言葉を言われました。「今、一番必要なのは何ですか?」と尋ねたところ、「お金です」とはっきり言われました。地震直後は何も無い状態だったのですが、今では衣服や車椅子など補助や寄付で足りているそうです。それよりも復興やリハビリセンターの建設、被災者の住宅や生活費などの費用が必要とのこと。

23日、中国で有名な旅行都市〜都江堰へ行きました。都江堰は彭州と違い、都市部の被災が一番酷いところです。途中で3ヶ所ほどの検問がありました。ここもマスコミの取材を制限しているようです。広い幹線道路の横に、仮設住宅が並びだしました。都江堰のシンボルと言われる「金色の馬」を通過すると、所々に倒壊したビルが姿を現しました。都江堰障害者連合会理事長が地震で死傷者がたくさん出た場所に案内してくれました。鉄の扉の向こう側に、倒壊したビルの瓦礫が散在している場所にも案内されました。ここは障害者が門番の仕事をしていた場所で、命だけは助かりましたが、病院のベットで横になったままだそうです。頑張り屋で優しくて、良い人だったのに…涙ぐみながら説明してくれる姿を見ていると、私も涙がこぼれて来ました。そして地震の凄さに言葉を無くしてしまいました。

都江堰市内を出て、仮設住宅に住む障害者の家まで案内されました。広い道路のすぐ横に造られた仮設住宅に、車椅子の王さんは1万5千人とそこで暮らしています。最近はやっと食事も行き届いてきましたが、地震直後は大変な苦労をしたそうです。

三輪車型の車いすを利用している
仮設住宅で暮らしている王さん

仮設住宅に入れて良かったのだが、仕事や貯金も無く、数年後には仮設住宅を出て行かなくてはいけない。今は近所の人達と助け合いながら生活しているが、不便な事も多くこれからの生活も不安だと話し始めました。王さんの仮設住宅の中を見せてもらいましたが、日常の生活用具は少なく、トイレや炊事場も共同で利用するなど、不便な事がいっぱいあるそうです。さらに何よりも暑いです。連日の40度を越える暑さに加え、クーラーどころか扇風機もありません。

3日間の訪問はとても短かかったのですが、被災地障害者の生活現状の厳しさを痛感させられました。これからも救援活動を続けたいです。

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