ゆめ風基金

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ゆめごよみ風だより

No.282005年3月7日発行

台風23号と新潟中越地震支援報告

広大な範囲で猛威を振るった台風23号

台風23号の被害は、作業所の数が多く、その範囲が広大なため被害調査がとても難しいものでした。

前回の報告以降、新たに3ヶ所の作業所支援(ひなたぼっこ、プチ麦の家、ロマンハウス)と追加支援1件(ぶったあ作業所)を行いました。

兵庫県丹波市にある「ひなたぼっこ」は精神に障害を持つ人たちが通う作業所で、リサイクルショップを併設した作業所です。そこでは川の水が付近に溢れ出し、およそ1mの高さほどの浸水がありました。作業場やお店はもちろん、車、事務機器等全てが水に浸かってほとんどの物が使用不能となりました。泥水であふれた作業場等の修復には約1ヶ月の期間がかかりました。

兵庫県篠山市のプチ麦の会は、代表をはじめメンバー全員が身体、知的、精神など様々な障害を持つ人たちです。ヤーコンという芋を中心とした農業を主としたこの作業所では、台風20号で壊れたビニールハウスを修繕したが、再び23号で破損。また2度の台風で農作物の収穫もほとんどなかったということです。

今回の台風23号の被害調査でまず動いてくれたのは各地のゆめ風ネット会員です。支援を行った大分、兵庫だけではなく、他の地域でもゆめ風ネット会員は被害があったと思われるところを調査してくれました。特に兵庫県では北は豊岡から南は淡路島まで広い地域で被害があり、3ヶ所のゆめ風ネットと大阪事務局で直接現地調査などを行い、被害の把握に努めました。

災害が起きたときには当該地域の役所やこちらで把握している作業所名簿をもとに電話による確認等も行いますが、まだ【ゆめ風基金】のことを知らない人も多く、今回のような広域な災害には十分対応できる体制とは言えません。被災地域の情報の正確な把握と発信のために、ゆめ風ネット拡大に更に力を入れていきたいと考えています。

中越地震被災地に初の障害者自立生活センター設立のきざし

【ゆめ風基金】では中越地震被災障害者支援については新潟市内にある自立生活センター新潟(CIL新潟)及び「ねのねっと結屋」をカウンターパートナーとして必要な支援金を届けてきました。

これらの当事者団体は被災地の障害児者の相談活動、必要な援助の提供を行ってきました。3月まで無償で借受ができるアパートを確保、様々な生活備品を急遽用意し、被災地の障害者の避難場所のほか、障害児のショートステイ事業を行いました。養護学校高等部に通う人や難病の障害を持つ方などが利用されました。中には今後自立生活を強く希望されている方もあり、支援継続の予定です(被災地の障害を持つ人たちのための自立体験ホームとしても使う予定)。

更にまた、被災地域の方々との相談を重ねながら、被災地に新たな自立生活センターを立ち上げようとしています。一方、地震によって建物が半壊状態となった十日町市のワークセンターあんしんでは、現在建物の建替えに奔走中です。今回の災害を機に小規模社会福祉法人を取得する予定で、法人認可の基準に合った設備にしていくと共に、自主生産で行っている再生紙利用トイレットペーパーの生産拡大も予定しています。建替えには2300万円余りの費用が必要とされるとのことで、ゆめ風基金として支援するかについては現在協議中です。

新潟県中越地域はもともと福祉基盤が弱く、障害を持つ人たちが自立生活を営むことが困難な地域です。震災を機に障害を持つ人たちが安心して暮らしていける地域づくりをすすめることに、長い眼で支援を続けていきたいと考えています。

ぱんぷきんの現況報告 台風の被害を受けて

ぱんぷきん代表 茅野明(大分県直入郡)

波板屋根の簡素な鶏舎やミニ動物園

鶏舎とミニ動物園は、現在も建築中です

昨年の9月から10月にかけて相次いで襲来した3つの台風は、九州久住高原にある小さな作業所「カントリーワークぱんぷきん」に大きな爪あとを残して行きました。2000羽近くいた採卵用の鶏小屋が崩壊し、無残にも野犬や狐によってほとんどの鶏が襲われてしまい、ビニールハウスも4棟倒壊し、農機具倉庫や木工所、室内作業場の屋根を吹き飛ばすなど、ぱんぷきん始まって以来の大きな非常事態となりました。ただでさえ厳しい運営状況の中、これからどのように復旧していったらいいのか途方にくれてしまいました。みんなで少しずつ築き上げてきた手作りの建物だけに、25名近くいるメンバーも大きなショックを受けていました。

そんな矢先に【ゆめ風基金】から台風の被害の復旧のための支援金をいただけるという嬉しいニュースを聞き、正直なところ、絶望の中に一つの光を見出したような心境でした。その他にも、昔からの仲間たちが色々なところにカンパの呼びかけをして下さって、どうにか復旧の目途がたつようになりました。この時ほど人の気持ちのありがたさを実感したことはありませんでした。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。そんな皆さんの気持ちを大切にしながら、現在、春からの再出発に向けて、メンバー一同建築作業に汗を流しています。【ゆめ風基金】の支援金は、鶏小屋、動物小屋、放牧場の建築、整備等にあてさせてもらいました。4月からは、採卵用の鶏を再び導入する予定です。

白黒模様の愛らしいミニ豚が餌を食んでいる

現在いる動物達は、ポニー、ヤギ、ミニ豚、七面鳥、孔雀、ちゃぼ、犬、猫達です

ぱんぷきんには、様々な障害があるメンバーのほかに、色々な事情を抱えているために、社会と接点が持ちづらい青年や学校に行けない子どもたちなどもいます。14歳から60歳までの個性あふれる面々です。自分ができることを自分のペースで取り組んでいます。農業を基盤に、炭焼き、木工、紙漉き、手工芸品づくり等、「ものづくりとくらし」を主体に食、住もできるだけ自分たちで作ろうをいう思いを持っています。だから、仕事も単調な仕事だけでなく、土木、建築、林業、農業、食品加工等、広範囲に及びます。それだけに、メンバーたちの物を作る豊かさや喜びを自分たちの力で実感できる環境に恵まれているともいえます。しかし、自然と向き合う仕事が多いために、この度のような天災などの自然災害の影響も受けやすいのも事実です。

私たちは弱いものの集まりで、一人ではできないことも多いですが、弱いものは弱いものなりに、お互いが補いあい、協力し合って、ともに生きていく小さな社会を創ることはできないことはないと思います。でもそれは、私たちだけでは無理だし、私たちだけという垣根を作ることもしたくありません。そんな私たちを支えてくれる人たちも必要です。今回の災害を受けて、改めて人と人が支えあうことの大切さを実感することができました。本当にありがとうございました。ぱんぷきんは、これからもでこぼこ道をゆっくりと歩いていきます。今後ともよろしくお願いします。

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