ゆめ風基金

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ゆめごよみ風だより

No.272005年1月28日発行

台風23号被災地支援報告 つながりを大切に

NPO法人被災地障害者センター 菊村誠二【ゆめ風ネットひょうご】

物資が山積みのテント

豊岡市水害ボランティアセンター 2004/11/1

道に積み上げられた泥まみれの家具 2004/10/24

(写真提供 長田ボランティアセンター)

10月に発生した台風23号は、各地に多大な被害をもたらした。私たちの活動拠点である兵庫県も例外ではなく、なかでも兵庫県北部、豊岡市の被害情報が届くにつれ、漠然とした不安が襲ってくる。

豊岡市といえば兵庫県の北側に位置する都市、被災地障害者センターのある神戸市からは少し距離はあるが、【ゆめ風基金】の助成事業「自分らしく生きたい発見プロジェクト」の活動で何度も訪れた場所だった。あの時のなかまは無事なのか?不安のまま2日たち、3日目にやっと、なかまと連絡をとることができた。これまでの緊張が、ほんの少し、安堵に変わった。

しかし、物的被害は深刻な状況だとか、人手が全く足りていないとか、次々に連絡が入ってくる。今ここでできることは何か?他団体のなかまたちは早くも現地入りしたり、物資輸送の手配をしていたため、私たちは「自分らしく」でつながった豊岡のなかまたちから情報を集め、その情報を必要なところに提供する役割に徹することにした。情報収集とその提供というのは微力かもしれないが、日頃の「つながり」がこんな形でも役に立つと実感した出来事だった。

今では豊岡も少しずつ落ち着きを取り戻して来ているという。しかし今でも私たちは豊岡のなかまと連絡を取り合っている。今回改めてその重要性を知らされたこの「つながり」を、私たちはこれからも大事にしたいと思っている。

台風23号が通り過ぎて 共に歩んでいきたい

共同作業所ぶったぁ 中谷勇一【ゆめ風ネット淡路島】

鶏舎のまわりの道は崩れてしまった

一段高い所にある鶏舎への道を修復している

「また台風か」もううんざりだ。呼んでもいないのにやってくる。これも異常気象のせいだったら、私達の生活が問われるのだろう。

10月20日の水曜日、「共同作業所ぶったぁ」は休日。朝からフェリーや高速船は欠航している。「ぶったぁ」の仕事は養鶏なので、みんなが休むわけにはいかない。誰かが鶏に餌をやり、卵を取らなくてはならない。そんなわけで、私は昼まで養鶏場で仕事をして家に帰る。台風もたいしたことがないと思ったのに、だんだん雨音が厳しくなってきた。

翌朝早く養鶏場に行くが、がけ崩れで通れない。遠まわりをして別の道から行くことができた。着いてびっくり、7棟ある鶏舎の周りの溝、斜面がやられている。土砂で溝が埋まり鶏舎の中に水が入っている。床上浸水だ。

メンバーの家は被害はなかったが、職員の家では庭の斜面が崩れた。作業所は休まず、ボランティア3人に助けられながら、いつものように仕事を終わらせることができた。残った時間は、埋まった溝の土砂を取り除くことに全力を注いだが、なかなか進まなかった。

明日から復旧作業にとりかかろうと思った矢先に、明石から通っているメンバーの春日君が亡くなったという知らせが入った。最悪の一日になってしまった。お通夜とお葬式は仲間と一緒に参列した。仲間の一人が「孝ちゃんかわいそう」と言った。他の仲間は「孝ちゃんは天国へ行った。」と言った。

淡路島にある作業所の被害状況を確認するために連絡をとったのは、台風から2日後だった。ほとんど作業所に被害はなかったが、メンバーや職員の中に床上浸水の人がいた。被害を受けたメンバーのところへ職員が支援に入っていた。【ゆめ風基金】の支援を受ける作業所もある。

島内の交通網はずたずたで、となりの町に行くにも渋滞。なかなか先に進めない日が何日も続いた。送迎をしている作業所は大変だった。

今回被害を受けた私達に対し、心配して連絡をくれたり、声をかけてくれた人達がたくさんいた。仲間はありがたいものです。

【ゆめ風基金】の皆様、今回、私達に対しご支援いただきたいへん感謝しています。自分達のことで頭がいっぱいになり【ゆめ風ネット】の一員としての仕事ができなかったところもあります。これからも共に歩んでいきたいと願っています。

台風23号を振り返って 防災を真剣に考えたい

グループこうのとり 上田五男【ゆめ風ネットたじま】

天井近くに手を置き、

浸水の位置を示すメンバー

台風の日の障害者と職員の携帯での会話。

10月20日(水)夜8時、「おーい、すごい台風が来てるけど大丈夫か?」「うん、今玄関下まで水がきてる」「避難した方がええんとちがうんか?」「横の家の人もみんな居てるし、それに、もう長靴でも歩けんくらい水がきてる」

夜10時、「おーい、大丈夫か?」「今、水が2階へ上がる階段の2〜3段目ぐらいまできてる」「逃げれんのか?」「もう逃げられへん!」「とにかく、助けが来るまで2階で頑張れ!」

夜12時、「おーい、大丈夫か?」「もう1階部分は全部水に浸かって、2階へ上がる階段の残り1段まできてる!」「助けは来てないんか?」「全然来とれへん!」

夜2時、携帯に電話をかけても連絡とれず…。

21日(木)豊岡の大部分が停電の為、携帯で何度も連絡をとろうと試みるが繋がらず…。

22日(金)夕方6時30分、近くの小学校へ避難しているとの情報が入り、急ぎ会いに行き、無事を確認。

何故、彼は早くに避難できなかったのか?豊岡市は、昨年12月より全戸に防災無線を無償で取り付け、災害には万全を期していたはずであったが…。

扉が流され、開けっ放しになった建物の前で、扉あった所の上部辺りを指さし、

浸水した位置を示す上田さん

原因の1つには、近所の人が誰も声をかけてくれなかったこと、2つには、せっかく防災無線の放送が流れていたのに、意味が理解できなかったこと、3つには、自分自身で自分の身を守ろうという意識に欠けていたこと等が挙げられる。

今回の水害は、障がい者の人達・私たち職員・役所の方々・近所の人達など色々な立場の人たちが、災害時どのような対策をとり、どのようなネットワークを構築しなければならないのか、多くの課題が浮き彫りになりました。と同時に、ボランティアの方々等遠方より救援に来て下さる方々のありがたさを、身をもって感じさせられました。今後2度と同じ過ちを繰り返さないよう、障害者市民防災まちづくり・アイデアコンテストを含めて、真剣に考えていかなければならないなと思いました。

(編集部より・メンバーが取り残されたと知った上田さんは、消防団に救助を要請したのですが、自衛隊でないと二次災害が起きると断られたそうです。装備の整った災害救助隊が各地に必要ですね)

えっと驚く現実

コスモスの家 竹内美幸【ゆめ風ネットかがわ】

子供の頃からずっと、瀬戸内地方は自然災害などがほとんど無く、台風が来ようが何が来ようが「大変だー!」と言った経験は全くありませんでした。そんな香川が今年はいつもと違ったのです。雨が降ると(台風などではなくても)作業所横のどぶ川があふれ、道が見えません。もちろん災害経験の全くない私たちは土嚢(どのう)なんて言うものも準備していません。そこに次々と台風が接近します。台風23号で「浸水」というものを初めて経験しました。その時は10センチほどの浸水だったので1日で片づけも終えることができましたが、作業所のご近所ではかなりの被害があったようです。

四国4県に問い合わせると、さほどに被害報告は入ってきませんでした。しかし「えっ?」と思ったことが一つ。ある県では、社会福祉法人以外は全く行政が気にかけていないとのこと。作業所になど被害に関する調査は全くないようです。これは災害経験があるかないかなど以前の問題でしょうが…。

とにかく我々は今回の経験を元に、防災システムであれ何であれ、できることから始めなければならないと実感しました。

よみがえれ ぱんぷきん

台風18号、22号、23号と3度の台風の直撃を受け、障害者たちが丹精こめて作った畑やビニールハウスがこわれ、かわいがっていた200羽の鶏はすべて居なくなってしまいました。全員呆然自失の状態です。公費補てんがない中、【ゆめ風基金】をはじめ、草の根支援の輪が広がっています。もとの活動が再開できるように応援していきたいと思います。

ビニールハウスの骨組みだけが残り、その骨組みもぐにゃりと押しつぶされている
全壊したビニールハウス 2004/10/25
あぜ道を作業着の二人が手をつないで歩いている

仲良く手をつないで帰路に着くふたり 2004/6/26

ぱんぷきん
働きたくても働く場所がない、じゃあ作ろうよ!とスタートしたカントリーワークぱんぷきん。久住の大自然の中、いろんな仲間たちがつどい、お互い支えあい、信頼関係を築いていけるような場所にしたいという思いではじめました。ここでは、身体的または知的にハンディを持つ人、心が疲れている人、学校に行けない子どもたちが共につどい、時を過ごし、自分たちのできることをしながらそれぞれの居場所を見つけようとしています。(上の文と写真はカントリーワークぱんぷきんのHPより)

大阪市従業員労働組合公園支部Vネット委員会 豊岡で救援活動

なれた作業で完璧な公園復旧

【ゆめ風基金】応援団市従Vネットメンバー43人は11月1日、2日と復旧支援のため豊岡に入り、まだ手つかずの状態だった弥栄中央公園の復旧作業を行った。園内に山のようにたまった泥をかき出し、高圧洗浄で清掃、市民の憩いの場として日常的に利用されていた公園が美しく戻りました。

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