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ゆめごよみ風だより

No.222003年10月8日発行

「自分らしく生きたい」発見プロジェクト3年目の挑戦

被災地障害者センタースタッフ 田中義一

「ケアプランをたてようや」そんな言葉が障害者同士で語られるようになった。2年前にはなかったことだ。自分の生活のどこに支援が必要で、何を行政に訴えていくか、一人一人が言葉にできるようになってきた。これはすごいことだと思う。

2003年の支援費移行にそなえて「自分らしく生きたい」発見プロジェクトの学習会や講演会の「何がよかったか」って、それは一人一人の障害者がたくましくなったことだ。はじめは全く分からなかったセルフマネジメントの話も、何度も何度もいろいろな講師の話をきくことでだんだんイメージできてきたような気がする。

学習会に参加できなかった仲間にも説明しなあかん。わからんことほってたら自分が痛い目にあう。もともとみんなやる気はあるんだ。ただややこしい話が苦手な人が多く、わかりにくいとすぐ受身になることがパターンになってしまっているだけで。

反復につぐ反復、そして一人一人が行政とむきあう本番の支援費申請、そしてまた学習会。

こんなにていねいに制度情報を多くの障害者が勉強したことがかってあっただろうか。「情報を障害者の手元に届ける」ことがどんなに大切で、しかし時間と手間がかかることかを実感した2年間でもあった。

机に向かう車椅子の女性にマイクを向ける講師
講習風景

2001年から勉強を始めたこともあり、2002年の春には自分の住んでいる街の福祉事務所に共同の勉強会を申し込む障害者グループもあった。行政の役人も状況がつかめてない時期から一緒に話をする機会がもてたことも、当事者の自信とパワーアップにつながったと思う。 もちろんそれぞれが受け取った情報量には差がある。しかし、支援費申請は「自分の生活を自分がどうしたいか」から始まる、という基本をしっかり当事者がうけとめ、行政の「現在使っているサービスの時間数をもとに移行するので心配いりませんよ」キャンペーンに負けなかったことが、兵庫県下各地の介護保障時間のアップにつながったのだ。

屋外の広場に立つ人々
「寒いからこそ外にでよう(知的ガイドヘルプを利用して外出する企画)」の活動風景

「自分らしく生きたい」発見とはよくいったものだ。「自分はどんな生活がしたいのか」という感覚は、障害者は今までずっと奪われてきた。使いにくい制度にあわせて生活を作るのではなく、まず自分の生活を見つけなおす作業、そこから支援費の申請が始まる。

「ふろは何時に入りたいのか?」「介護は誰に頼みたいのか?」「どんな余暇活動を過ごすのか?」思えばあたり前のことばかりだ。障害の有無に関わらずその人その人の生活の形が保障される街をつくっていかなければならない。

支援費制度が始まって「自分らしい生活」をつくっていくことが可能になったのか?課題はまだまだ残されている。ケアマネの制度的位置づけがない以上、本人が力をつけることが大前提になる。誰がマネジメントを支えるのか?制度の限界にどう対抗していくのか?言えない障害者はどうするのか?なにより介護者がいない。その状況は2年前も今も変わらない。介護者に研修や資格が要求されるようになり問題は一層深刻化している。

一方、プロジェクトを通して当事者がいくつも事業の担い手にもなった。「ないものは我々で創る」ということもまたプロジェクトのメッセージだ。「自分らしい生活」を可能にするためには、一人一人の障害者の日々多様な生活の形を支える柔軟でたくましいシステムとネットワークが必要だ。

震災の時からの我々のスタンスである、一人一人の「生活づくり」をとことん基本に、あきらめずに創っていきたい。

プロジェクトも最終年に入り、今年は権利擁護を始めとするそれぞれの生活における支援費の問題点を追いかけながら、立ち上がったばかりの当事者事業所の今後、重要な「相談」の部分を支える生活支援事業を我々で担う準備、そして障害をもつ子供の生活支援について取り組んでいくつもりです。みなさんのご理解とご支援を何卒お願いいたします。資料等の問い合わせ、ご意見もぜひお寄せ下さい。

NPO法人被災地障害者センター
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tel078-642-0142 fax078-642-0942

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