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大阪府下初のとりくみ!
2010年3月
[関連資料]新聞記事
4年前から毎年開催してきたゆめ風中学生プロジェクト、今年も2月に大阪市内の2つの中学校で行われました。
西宮で被災した障害当事者玉木幸則さんと牧口代表の講演のほか、実際に障害者と避難する体験、事前学習として障害者とコミュニケートする授業と多彩な内容。
玉木さんは、アパートの2階が落ちたが、奇跡的に助かった体験を、スライドを用いて生徒に語りかけました。頭のすぐ横に太い梁が落ち、天井が身体に覆いかぶさって身動きがとれず、大声で助けを求めて近所の人に助けられたと話し、生徒たちは身じろぎもせずに集中して聴いていました。避難所で家が壊れた人とそうでなかった人の格差の問題、弱い人がよりしんどい状況になる現実を具体的に語りながら、自分のことだけでなく周りの人のことも思いやる、自分よりしんどい人のことをおもんばかる人はかっこいい、反対に自分のことしか考えられない人はかっこ悪いんやで、と生徒の目を見つめながら語りかける玉木さん。普段待たされたり我慢することの多い障害者は、災害が起こってもがまん強い、普段何不自由なく生活できている人ほど、災害の時の不便に我慢できなくて余裕がない状態だったとの報告も。最後に「でもほんまにしんどい時は我慢したらあかんよ、本当にしんどい時はしんどい、いやな時はいや、辛いときは辛いと声を挙げられることが大事やで」と、やさしく語りかけていたのがとても印象的でした。
避難体験では、事前にコミュニケートの時間をとっていたので、意思疎通しながら避難できたと双方から好評でした。身体を預けて階段を降りる、という体験を引き受けてくださった行動する障害者応援センターと手と手とハウスの障害者のみなさん、ありがとうございました。
今から階段をおりて避難します
階段をおりています
介護の仕方を教えるFさん
生徒と避難する福島さん
盲ろう者の小川さんと避難する生徒たち
生徒に説明するFさん(行動する障害者応援センター)
生徒たちに自己紹介するKさん
生徒と発表するKさん
生徒と発表する作業所ぜんかいやメンバー
発表するUさん(自立センターふらっときた)
講評するFさん(応援センター事務局長)
避難体験を振り返る160人の生徒たち
生徒たちに感想を述べる盲ろう友の会のメンバー
手の平に字を書いて伝える生徒
生徒たちは素直で真剣だった。-参加障害者の声
福島 道子
2月2日と5日の両日、柴島中学校で行われた「いのちと防災を考える中学生プロジェクト」に参加してきました。2日は自分の障害のことを話し、避難時の介助のやり方などをお話しました。生徒さん達は、私の話をしっかり聞いてくれました。
5日は、避難訓練を行いました。避難する前に各グループに別れて車いすの操作のやり方や介助のやり方など改めて話しをしました。あらかじめ質問事項を考えてくれていましたので、答えやすかったです。
地震が起こった想定で避難訓練が始まりました。私は車いすごと2階から降ろしてもらいましたが、いざ降ろしてもらうとバランスが悪く傾いてしまい、また、私自身も力が入らなくて少し時間がかかってしまいましたが、なんとか避難が出来ました。
後で聞いてみると「思っていたよりも大変で、車いすは重かった。」と言っていました。教室でもキャスター上げや、誰がどこを持つなど話し合ったのに実際してみると大変ことが多いと思います。経験を積んでいくとコツがつかめて出来るようになっていくだろうと思いました。
大阪市立柴島中学校 壁谷 あつみ
中学2年生。阪神淡路大震災の時には生まれてもいない最初の世代です。ゆめ風の「命と防災を考える」取り組みを始める前にまず震災体験を持つ身近な人にインタビューすることから始めました。冬休みの宿題とし、こんなに近くでこんなことが起こっていたんだという意識を持ち、ビデオを視聴した上で、介助の仕方について講習を受けました。さらに脳性マヒの障がいをお持ちの玉木さんに被災体験を聞かせてもらう機会をもちました。障がい者の方の話を聞くというだけで初めは固い雰囲気もあったのですが、玉木さんの親しみやすい口調と被災のリアルな映像、そして内容の濃いお話に生徒達は引き込まれ、「あのおもしろいおっちゃん、ええ話してくれたなぁ」という感想に結びつきました。その後に実施した避難訓練では普段は話が聞けず失敗することの多い生徒達ですが、自分達の手に人の安全・命がかかっているという緊張感が、各班での打ち合わせでぐっと身を乗り出して話を聞こうとする姿勢をうみ出したようでした。事前の準備で担当してくださる障がい者の方への質問を考えていたことも、ざっくばらんに話せるきっかけともなっていました。人が一所懸命伝えようとする、それを真剣に受け止めようとする・・短い時間でしたが、脳性マヒや盲ろうの方々とのコミュニケーションもそれほど難しいことではないと感じた様子でした。実際に避難誘導を始めると人を抱えるときの声かけのタイミングがあわなかったり、「重い!」と思わず声を出して担当の方を不安にさせてしまったり、手引きがもたついていたり、避難ルートを間違ったり・・生徒自身による反省点は多くあげられていました。しかし振り返りの時間ではどの班もできたことをほめていただき、うまくアドバイスしてくださったことで達成感を持てたと同時に、人の役に立てる自分の存在というものを確認できたのではないかと思います。最後に牧口さんのお話の中から人と人が支え合うこと、つながることの意味を「風の旅人」の宇都宮さんを思い出しながら考え、「自分が困ったら声をだそうや、人が困ってたら手をさしだそうや」そんな思いを受け止めてくれたのではないかと思います。
©ゆめ風基金